第61話 語られたのは謎を解く手がかり
「その話を信じろと?」
「まあまあ、せっかくこのくらいは話してあげようと思ったんだからちゃんと聞いててよ」
ティーフは二人に、当時の事を思い浮かべながら話していた。
「とある人の情報を頼まれていたんだ。ヴァイゼが皇室や貴族のことについて詳しく調べているのは有名な話。だから皇宮に行けば有力な情報を得られると思っていた。
けど、皇宮にはアオスの歴史とか資料ばかりだった。人物の詳しい情報は大事だからてっきり皇宮で厳重に守られてるのかと思ってたけど、ヴァイゼが調べていることだし皇宮にあるはずがないよね…。
潜り込むならヴァイゼの城にするべきだったよ」
淡々と話していくティーフの話をトイフェリンは黙って聞いていた。
「皇宮に潜り込んだことも気づかれたし、もう城にも潜り込めないな」
「当たり前だ。そう易々と入られて堪るものか」
口調は厳しいのに雰囲気は最初程悪くなっていない。今はお互いに抱えていることがあってぶつかってしまっているだけで、本当は案外仲がいいのかもしれないとトイフェリンは思う。
「調べたかった人の情報はこの後どうやって調べるつもりなのですか?」
「直接会って話すしかないだろう?」
「それはエーデルのお二人でもないのですよね…」
「俺に頼んできた人はエーデルの二人にも聞くと思うよ。その為に呼んだんだろうから」
(つまりアルドリック殿下も聖女様も知っている人物…。神官の方とか?エッセンにも聖女信仰の文化はないですし…。)
考えていく中で、トイフェリンはあることに気づいた。
(でもティーフ殿下も直接話すと言っていましたし、物語的にも聖女様のことを調べているのでしょうか?実際ヴァイ殿下は聖女様のことは調べていたみたいだから…)
「ヴァイ殿下!とりあえず部屋に戻って話を纏めませんか?」
「そうだな。これ以上は何も話さなさそうだし」
「ティーフ殿下、ありがとうございました」
「別に感謝されるようなことはしてないけどね」
客室を出て行きヴァイゼと部屋へと戻る。
トイフェリンはヴァイゼに街で聞いた話を詳しく説明して、自分の考えで出した答えを話す。ヴァイゼもその話に賛同してくれた。
エーデルの二人が物語よりも早く来ていることで、竜巻が起こる時が迫っていると予測し明日はヴァイゼも一緒に街に行くことが決まった。
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