第53話 ようやく城に帰宅
トイフェリンは驚いて目を見開いた。
(そういうことだったのね…!)
「あいつは初めからアオスの何らかの情報を得るのが目的だったんだ。だから変装をして偽名まで使い入国した」
「どんな情報を得たかったのでしょう?歴史とか政治に関することかでしょうか…」
「調べてみないと分からないな。今日は疲れただろうからゆっくり休むといい。明日に改めて話し合おう」
「そうですね!」
帰ったらすぐに眠れそうな程に体はぐったりと疲れている。人が多いのが苦手なヴァイゼはもっと疲れているだろう。
しかし、ヴァイゼは今夜は休まず今回の件について調べるつもりだと、トイフェリンは気づいていた。
明日トイフェリンが起きてくる前までには、ある程度考えが纏まっているかもしれない。
トイフェリンとしてはヴァイゼにもゆっくり休んで欲しいところだが、そう伝えたとしても本当に休んだかどうかは分からない。
ヴァイゼについているアクストでも分からないのだから、トイフェリンにも分かるはずがなかった。
それに、皇宮に諜報員が居たという重要なことを後回しにする訳にはいかないという気持ちもあるのだろう。
そんなことを考えて、トイフェリンはヴァイゼに休んで欲しいという言葉を伝えることが出来なかった。
城に着いた頃には、もうすっかり深夜に近い時間になっていた。
今から湯浴みをしてから眠ることを考えると、日付が変わってしまいそうだ。
馬車を降りヴァイゼにおやすみの挨拶をしてから、トイフェリンは自室の扉を開けた。
「お帰りなさい!」
「ただいま。まだ起きていたの?」
「お嬢様は疲れているでしょう?私は元気が有り余ってますので今夜はお任せください!お嬢様をたっぷり癒しますよ!!」
「先に寝ていても良かったのに。ありがとう」
リナのおかげで体の疲れもだいぶ良くなり、とてつもない眠気に襲われてあっという間に眠ってしまった。
読んで頂きありがとうございました!
アオスの今は夏の時期です^^




