第44話 アオスに戻る
アオスに戻る準備を終え、馬車の前で家族に別れの挨拶をしていた。
「それでは行って来ます!」
「行ってらっしゃい!気を付けてね」
「ヴァイゼ殿下、フェリンをよろしくお願いします」
「はい。何があっても必ず守ります」
「お兄様もお元気で」
「うん。手紙を最低でも一週間に一回は書いて欲しい。それから何か嫌なことがあったらすぐに帰って来て。それから…」
「もう大丈夫ですお兄様!」
このままでは一向に出発出来ないと思い、シュヴェアの話を切り上げる。
そして馬車に乗り込んだトイフェリンは、家族に手を振りながら家を離れて行った。
次に帰ってくるのはかなり先になるだろう。隣国の未来の皇太子妃となった以上、もうエーデルに頻繁に帰ることが出来なくなる。
そう思うと少し寂しくなるがトイフェリンは今、安心している。
(何とかお兄様に知られずに済んだ…)
あの後、リナを呼んで誤解を招くかもしれないし、朝食を食べる為ダイニングへ向かう時に同じタイミングで入ってしまうと怪しまれると考え、ヴァイゼには先に支度をしてもらいダイニングへ向かってもらった。
それからトイフェリンはリナを呼んで準備をして、ダイニングにはトイフェリンが最後に入って行った。
シュヴェアには「フェリンが遅れてくるのは珍しいね」と言われ気づかれたかと思い焦ったが、流石に一緒の部屋で寝ていたことには気づかなかったようだ。
(本当に良かった…)
トイフェリンは安堵しているが、アオスに戻ったらヴァイゼの両親に会うという大事なことが待っている。
ヴァイゼの両親がどんな人なのか、噂すらも聞いたことがないけれどヴァイゼの性格から考えるに優しい性格ではないかと想像している。
「ヴァイ殿下のご両親はどんな方ですか?」
「そうだな…物凄く心配性だ。特に母上が」
「そうなんですね」
「言葉で説明するのが難しい程だ。会えばすぐに分かる」
その話を聞いて会うのがとても楽しみになってきた。勿論、緊張もするだろうけどちゃんと話して義両親になる両陛下のことをたくさん知っていきたい。
三日が経ち城に戻って来ると、城には婚約のお祝いの品がたくさん届いていた。
「こんなに頂いてもいいのかな?」
「皆、お嬢様と殿下のことをとても喜んでいるみたいですよ!ここまで祝福されるのはなかなかです!」
「そ、そうなのかな…?」
莫大な量の品を全て開け、お礼の返事を書いたりなど帰ってから忙しくなりそうだ。
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