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悪役令嬢のはずですが、悪役じゃないのは何故ですか?  作者: 希空 蒼
第1章 アイオライト
4/110

第4話 物語の内容を知る

その本の題名は……


『聖女ソフィアの四つの物語』


(聖女……)


本をめくって目視で読んでいく。

 内容は、聖女であるソフィアが各国の皇太子と恋愛をするお話だ。章が四つに分かれていて、ソフィアが選んだ四人のそれぞれのルートの話のようで、しかもその皇太子もこの大陸の彼らである。

 その中で悪役はそれぞれの国で邪魔をしてくる厄介な人物だ。


 悪役の名はトイフェリン・アメテュストであることから、この本で間違いない。


 自分の婚約者や気に入った人たちが次々とソフィアに取られていく。

 そんなことがあってか、トイフェリンはソフィアに嫉妬や憎しみから数々の悪行を繰り返しているのだろう。


 ソフィアの顔を叩いたり、ドレスを破いたり、時には紅茶をかけたりして怪我を負わせてきた。

 そんなトイフェリンが好かれるはずもなく、周りからは嫌われていき罪人として国外追放されるのだが、それでもめげずにソフィアを痛みつける彼女は処刑されるのに至った。


(なんて酷い事を…)


 物語の中の自分の行動に絶句する。

 これらの行動にはさずがにトイフェリンでも許せない。


 しかし彼女は不思議に思う。

 何故なら彼女の性格上このような行いをこれまでも、そしてこの先もそのような行動をするつもりは一切なければ、そんなことをしようなんて考えたこともなかった。


 それに彼女が悪行をしなければ、こんなことが起きることもないだろう。

 それなのにどうしてあんな夢を見たのか、謎は深まるばかりであった。


 彼女は何かを見落としている気がして落ち着かない。

 そして次のページをめくると―


「これって…!」


 なんとこの物語の中で、皇太子との婚約や建国記念日など実際に存在するイベントが、物語のイベントとして登場し書かれている。

 しかも明後日が建国記念日なのだ。


 その日に聖女ソフィアが皇太子の前に現れ、お互いに一目惚れする。

 そして皇太子がたくさんの人が見ている中ソフィアの手を取り、甲に口づけを落とし挨拶をするのだ。


(今日と明日のうちに何か計画を立てないと…)


 トイフェリンは焦りつつも、自分の未来の為に覚悟を決める。


 そうして彼女はリナと共に本の会計を済ませ、図書館から出て行った。

読んで頂きありがとうございます!


夢の中の詳しい内容が一部出てきました。

これから少しずつ物語の内容が明らかになっていきます!

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