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悪役令嬢のはずですが、悪役じゃないのは何故ですか?  作者: 希空 蒼
第1章 アイオライト

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番外編 皇太子アルドリックの想い 前編

~建国祭後、執務室にて~


 建国祭から帰ってきて、急に呼び出されたと思ったらまさかフェリンとの婚約を破棄し、ソフィアとの婚約するという話が出ているとは…。


 僕はフェリンが良かったが、二人がそう言ってくるということはもう決定事項だな…。


 明日にフェリンが二人に謁見を申し込んだようだし、婚約について話すのだろう。

 フェリンは僕との婚約が破棄されることを望んでいるようだし、僕の願いはまた叶わないな…。


 昔からそうだ。皇帝と皇后である両親からずっと皇太子としてあるべき姿を求められ、幼い頃からまともに遊ぶことも出来ずにひたすらに勉強を繰り返す毎日。


 そんな僕に出来た一つの希望。それがフェリンだ。


 婚約が決まったのは僕が十歳の時で、その時はまだ名前しか知らされず写真を見ることも出来なかった。

 僕が二十歳になったら彼女が社交界に出れるようになり、皇宮で一緒に暮らせると聞かされていたから、彼フェリンに会うのを楽しみに生きてきた。


 二十歳になってフェリンに会った時は衝撃が走ったな…。紫色の綺麗な髪に綺麗な目。触れたら壊れてしまいそうな華奢な体。笑顔はとても可愛らしく、性格もとても優しかった。


 フェリンを絶対に幸せにすると決めていたし、フェリンはずっと僕の隣に居てくれるとも思っていた。 幼い頃の寂しさを埋めてくれると。


 これから彼女とフェリンで幸せに生きて行ける、そう思っていた。


 しかし現実は甘くなかった。


 僕は公務で夜遅くに帰宅することが多く、皇宮に居ることが少なかった。その為、フェリンとはちゃんとした時間を取れず、気づいたら僕よりも使用人たちの方がフェリンと親しくなっていた。


 家族と離れて暮らすフェリンは寂しい思いをしていただろうに、僕はフェリンの傍に居てあげることが出来なかった。


 やっとフェリンと話すことが出来ると思っても、フェリンには体の心配をされ休息を取るように言われてしまう。

 けれど僕はフェリンが心配してくれたことが嬉しかった。今まで体調を崩しても心配してくれる人なんてロイくらいしか居なかったから。


 その心配が、優しさが嬉しくてフェリンに甘えて、”勝手”にフェリンの事を決めつけて、フェリンの気持ちに気づいてあげられなかった。


 幸せにすると決めていたのに、結局僕がフェリンに寂しさを与えてしまったんだな…。

 寂しい気持ちや孤独、不安は僕もよく分かっているのに。それなのにそんな気持ちにさせてしまった。


 だからフェリンは僕に婚約破棄を提案したんだろう。


 それに『私よりも相応しい方が居る』、ね…。


 僕の気持ちはフェリンに届いていなかったんだな…。いや、届くはずもないか…

読んで頂きありがとうございました!


アルドの事を書いていると切ない気持ちになります…。

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