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悪役令嬢のはずですが、悪役じゃないのは何故ですか?  作者: 希空 蒼
最終章 ダイヤモンド
109/110

番外編 トイフェリンとヴァイゼの新婚旅行

 結婚式から数週間。

 新婚旅行でとある場所に訪れている。


 そこはトイフェリン念願のエッセン。

 ようやく二人でエッセンの街を回ることが出来る。


「前に訪れた時と全然違います!」

「あれから色々発展したようだな」


 竜巻の件から約一年が経過している。

 あの時よりも人口が増えて、家の造りや街の様子もかなり変わっていた。


 ティーフに聞いた話によると、小麦の収穫量も倍ほど増えているそうだ。

 小麦の質も上がり、エッセンの小麦はこの大陸から、海を越えた他の大陸まで大人気。


 メーアの貿易船を借りて、他国に輸出しているのだとか。


「あ!あのお店は以前訪れた時にパンを買わせて頂いたお店です!」

「美味しかったと言っていたな」

「はい!」


 街に聞き込みをしていた時に訪れたお店。外観は変わっているものの、すぐに気づくことが出来た。

 なぜなら、店主が変わっていなかったから。


「いらっしゃい!……って、おい!皆!アオスの皇太子殿下と妃殿下が来たぞ!!」


 店主がトイフェリンたちに驚き、大声を上げて周りに呼び掛けた。


「え!?あのお二方が?!」

「本当だ!皇太子殿下!妃殿下!」


 その声に街のみんなが反応し、こちらに集まってくる。


「え、えと、皆様お久しぶりです」


 突然のことに、トイフェリンも同様を隠せない。


「あの時は本当にありがとうございました。これは私が育てたものです。是非貰って下さい」

「こっちも貰って頂けませんか?」


 街の人たちがあれよこれよと品を持って来た。果物やお花など様々な品。


「よろしいのですか?ありがとうございます!」

「パンも結婚祝いにタダだ。ほら!」

「え?そんな!ちゃんとお金を払います!」

「良いって、良いって。結婚祝いだから」

「…本当にありがとうございます!」


 悩んだ末、善意を受け取ることにした。

 おかげで二人の手にはたくさんの荷物が。


「たくさん頂いてしまいましたね…」

「まさかこれほどまで感謝されているとは…」

「大切に頂きましょう」


 あまりの荷物の為、一度馬車に荷物を置きに行くことに。

 置き終わってから場所を移動し、ゆっくりパンを食べる。


「やっぱり美味しいです!」


 小麦の質が良くなった分、香りや食感が物凄く良くなっている。


「エッセンで食べるとここまで違うのだな」

「作り方なのでしょうか?」


 美味しすぎて、あっという間に食べ終わってしまった。

 城に帰ると、このパンがとても恋しくなってしまいそうだ。


 それから、ティーフに教えってもらった良い場所に行くことにした。


 そこはエッセンの中心の街が見下ろせる場所。

 こう見ると、街が発展したことがより分かる。


「本当に更に素敵な国になりましたね」

「これからもっと発展するだろう」

「また次に訪れるのが楽しみですね」

「そうだな。この先フェリンが望むなら、何度でも訪れよう」

「ふふ、ありがとうございます」


 エッセンの街並みと綺麗な夕日を背に、トイフェリンとヴァイゼは甘い口づけを交わした。


 この新婚旅行は一生忘れられない、大切な思い出。

読んで頂きありがとうございました!


エッセンに聖女信仰の文化がない分、街ではフェリンとヴァイゼがとてつもなく慕われています^^

街の人たちにとって、二人は救世主です。

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