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悪役令嬢のはずですが、悪役じゃないのは何故ですか?  作者: 希空 蒼
最終章 ダイヤモンド
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第96話 皆からの祝福

 ソフィアがお茶会で言っていた不満を解決出来て何よりだ。

 アルドには、自ら引っ張ってくれるソフィアのような性格の相手がよく似合っていると思う。


 行動を起こすということは、とても大事なこと。


 トイフェリンはアルド婚約中、距離を縮めようとはしなかった。公務で忙しいのに時間を作ってもらうのは申し訳ないと、そう思っていたから。


 使用人たちの労力は少しでも減らそうと、そういったことは考えて行動を起こしていたのに。

 自分に関わることは我慢すればいいと考えてしまっていた。


 けれど、あの夢を見てからあんな未来にならないように、自分の為に行動を起こすようになった。


 いや、起こせるようになったのかもしれない。


 アルドとの婚約破棄も、ヴァイゼとの婚約も、エッセンでの出来事も、ヘルヘーニルとの対峙も。


(前のままの私じゃ出来なかった)


 ここまで大変だったけれど、大きく成長することが出来た。

 ヘルヘーニルの作った物語に感謝することは出来ないけれど。


「あ!お嬢さん」

「ティーフ殿下」

「やっと話せるよ…」


 結婚式が終わってから、家族だったりソフィアと話をしていたことで、ティーフと話すのはかなり後になってしまった。


「ごめんなさい。なかなか話に行けず…」

「いいよ、いいよ。それほど皆二人の結婚が嬉しいんだよ。おめでとう」

「ありがとうございます」

「いやー、あの頃の初々しかった二人が恋しいなぁ。まさか二人がまだ同じ部屋で過ごしたことないとは思わなかったし」

「そのことは本当に感謝しています」


 ティーフの行動がなければ、トイフェリンとリナの考えた計画であの後どうなったのか、そんな未来も見てみたいものだが、想像するには少し恥ずかしい。


「いいなー、羨ましいよ」

「そんなこと言ってまた変なこと考えないよね?」

「もうしないって」


 ヘルヘーニルが二人の話に入ってきた。


 ところで、国が隣同士だからか。


「お二人は仲良くなられたのですね」

「「仲良くない!!」」


(これは…ヴァイ殿下とティーフ殿下の関係と同じ匂いがしますね…)


「君の幸せな顔が見れて安心した。…アルドと婚約しなくてよかった?」

「ヘルヘーニル?」


 それを聞いてヘルヘーニルの肩をティーフが掴み、顔は笑っているが何を言っているんだという圧が凄く感じる。


「それにお答えするにはかなり語弊が…」

「真面目に答えようとしなくていいよ」

「だってさ!いちよう僕のせいでアルドとは婚約破棄することになったでしょ!?だから、後悔してないか気になって…」


 ヘルヘーニルはそのことを、結構気になっていたようだ。


「そうですね…。今はソフィアと上手くいっているから大丈夫、というのは結果論ですから良かったとは言えませんが、後悔はしていません」

「…そっか。じゃあ本当におめでとうだね!」

「ありがとうございます」


 ヘルヘーニルも性格は変わってないけれど、あれから少しずつ信用を取り戻しつつあり、メーアの情勢も良くなっている。


 この先も続く未来はまだまだ明るい。

 


 

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