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悪役令嬢のはずですが、悪役じゃないのは何故ですか?  作者: 希空 蒼
最終章 ダイヤモンド
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第93話 ソフィアとお茶会

 あれから時は過ぎ、トイフェリンが夢を見てから一年が経とうとしていた。


 ヘルヘーニルは今も、メーアを良くしようと一生懸命頑張っている。

 前よりも貿易は増えたようだし、他の皇太子との交流も増えたことで色々勉強になっているようだ。


 するべきことも落ち着いて、トイフェリンはエーデルに出向き、ソフィアとお茶をしに来ていた。


「フェリン様の結婚式、とっても楽しみです!」


 そう、もうすぐトイフェリンはヴァイゼとの婚約期間を終え、晴れて結婚し夫婦となる。


「フィアももうすぐ結婚されるのですよね?おめでとうございます」

「はい!アルド殿下と両思いで結婚出来るなんて嬉し過ぎます!」

「そうなのですね!?良かったです」


 メーアの事があってから二人はますます距離を縮めていき、ちゃんとお互いに気持ちを伝え合ったそうだ。


 エーデルの聖女はトイフェリンであってソフィアではないのだが、この話はヴァイゼの母親と皇太子とその婚約者しか知らない。


 エーデルの皇后陛下はソフィアを聖女だと思っている。

 その為、アルドとソフィアの婚約は続いたままという訳だ。


 聖女に詳しく知っている人物で話し合った結果、聖女信仰の文化は気にしないという結論に至った。


 メーアとエーデルの聖女はどちらもアオスに居て、大陸の中でもアオスが一番発展しているが、それは単にヴァイゼやその側近たちが優秀なだけだろう。


 逆に考えてメーアが一番発展していないのは、ヘルヘーニルの計画が生んでしまったものだからだ。


「そういえば、アルド殿下はフェリン様とのことを気にしてか、私との時間を毎日作って会いに来て下さるようになったんですよ!」

「フィアが寂しい思いをしてなくて安心しました」


 ソフィアはアルドのことをとっくの前から好きだったが、アルドがソフィアへの恋心を自覚してからのアピールは凄かったようだ。


 トイフェリンのことが好きだったのに、話す時間を作らなかったことで距離が出来てしまったことを、二度は起こすまいと頑張っていたらしい。


「でも!フェリン様たちのようにまだ一度も同じ部屋で寝ていないんです!!」

「どうしてですか?」

「あれからぐいぐいと来るようになって気持ちが通じ合ってから、恥ずかしくなったのか夜に部屋に来ないんですよ!!部屋を一緒にしようと言っても、まだ結婚していないからとか言い訳ばっかです!フェリン様は一緒に寝ていらっしゃるのに!」


 ソフィアがかなり怒っているのが分かる。

 アルドは結構気が弱いのだろうか。


「でしたらフィアがアルドリック殿下の部屋に忍び込むのはどうですか?私も最初はそう計画を立てていたのですよ」

「忍び込む!?…その計画は成功したんですか?」

「それが…実行する前にエッセンに訪れた際、ティーフ殿下の計らいで寝室が一緒になって……。けれど!部屋を分けようとするヴァイ殿下を引き留めたから今があるのです」

「なるほど!早速今夜試してみます!!」


 ソフィアはやる気に満ちていた。


 トイフェリンはその結果を自分の結婚式の日に、招待で来る二人に聞こうと密かに楽しみに待つことに。


 


読んで頂きありがとうございました!


物語という障壁が無くなり仲良くなった二人は、愛称で呼び合う仲になりました。

ですが、ソフィアは相変わらずトイフェリンを敬愛しているので、様はそのままです^^

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