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魔法の紅茶専門店  作者: ミイ
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001.18歳の旅立ち

閲覧頂きありがとうございます!9、10話から物語が本格的にスタートします!まずはそこまで読んでみて頂けると嬉しいです^^



18歳の、そのはじまりは籠から飛び立つ小鳥のごとく。危うさと瑞々しさを包含するーーーーー。






「アン!アンったら!聞いているのかい!?お前はぼんやりしてて心配だよ!」


祖母の声に私は急ぎ振り向き、プラチナブロンドの毛先が跳ねる。


「あ、おばあちゃんごめんね、何??」


全く話を聞いてなかった様子の孫娘に、祖母は笑いながらため息をついた。


「まあいいわ、出発の前になったらアンに大切な話があるから、その時に聞いとくれ。」


アン、それは私の今世での名だ。


今世というのも、前世があるからだ。


この世界では前世の記憶を持ったままの人間は少なくない。魔法や精霊が存在する世界だから、さほど不思議にも思われないのだが...私は前世がそもそも魔法も精霊もいない、魔物もいない異世界なので、それはレアケースらしい。


「......アン!アン!!!」


何故自分はレアな世界から...?と、またぼんやり考え事をはじめていた私に、祖母は何度か声をかけていたらしい。


「あ!ごめんごめん、一人暮らしの事で最近頭がいっぱいになっちゃって!」


アンは誤魔化すように笑ってみせる。愛嬌の良さはアンの良いところである。


「まったく。アンが心配で仕方ないよ...!もうすぐ18歳になる。そしたら、ひとりで生活していかなきゃならないんだよ?頼むからしっかりしておくれよ。」


祖母は腰に手を当て、心配そうな顔でこちらを見ている。


この国では男性は16歳、女性は18歳になると一人暮らしで生計を立てていくのが一般的だ。


「大丈夫!今までおじいちゃんおばあちゃんに沢山教えてもらったんだもの、王都でも何とか暮らしていけるわ!心配しないで。」


祖母はアンの美しい髪を愛おしそうに撫でる。その顔は、昔はアンと同じようにとても美人であった事を彷彿とさせる。


「そうは言ってもねえ...ただでさえ珍しい見た目とおっとりした性格なんだから。私はアンが王都で騙されたり、大変なことに巻き込まれるんじゃないかって心配なんだよ。」


フラグを立てるのはやめてほしい...。


後ろでは祖父が目を細めてニコニコしながら見守っている。




たしかに、私は少し珍しい見た目をしている。


背格好は細身の平均的な身長だが、プラチナブロンドのサラサラと透明感のあるロングヘア。髪の色はこの国だと茶色が一般的だ。王家だけはなぜかブロンドヘアらしいが...。


さらに、金色に青が混ざった不思議なグラデーションの瞳。長い睫毛。この世界でもグラデーションの瞳などいない。さながら夜空に金色の星屑を散りばめたようだ。



「じゃあ、私そろそろ出発の準備するから、村のマーケットまで買い出しに行ってくるね。」

アンは祖母の腕の中からピョンっと飛び出した。


「では、アン、このお金を使いなさい。」


と、突然祖父はジャラリ、と結構な額のお金を渡してくれた。この村での平均月収にあたるのだから、驚愕である。


「おじいちゃん!!!こんなにもらえないよ!私もおばあちゃんの紅茶を売りに行ったお手伝いでもらったお金コツコツ貯めてたの!これからはもっと自分のことに使って...?」


私は慌てておじいちゃんに押し返そうとする。祖父は温かな笑顔を浮かべたまま、そっと私の手を両手で包み込む。


だが、私がやはり受け取れないと手を押し戻した。


すると、ウルウルとお年寄りがこれが最後のお願いだとでも言わんばかりに見つめてくる。ズルい。お年寄りには強く出れないアンの優しさを100%理解したやり口だ。


「...っわかった!いつか、絶対に恩返しするから覚悟しておいてね!」


仕方なくアンは大切に受け取った。あまり使う気はないのだが、受け取った方が喜んでもらえるならば、いつか自分稼いだお金で恩返しさせてもらおう。


「ほほっ覚悟しておくのか、それは楽しみというものだ。」


祖父は笑いながら、送り出してくれた。



ひとまず、私は祖父にもらった軍資金を部屋の鞄に大事に仕舞い、マーケットへと出かけた。

必死に書き始めて3日。「わぁ〜!3人も読んで下さってる方が〜!キャー!」


って思っていたら気付けば『総合1,000pt余裕で超えてる...⁉︎』衝撃でした。なろうは沢山の方に見て頂けるのですね。ブックマーク300人超えも嬉しいです!1人でも見てくださっている限りは完結まで頑張りたいです。


ブックマーク、評価ありがとうございます。

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