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騎士と狂姫は歩く  作者: 御味 九図男
第2章:覚悟
51/226

51.覚悟だけは負けません

「…これを呑み込むだけ…ですか?」



 黒い球はそこそこ大きく、呑み込むだけでも苦しそうなサイズだ。



「いいえ、呑み込むだけではありませんわ。強い覚悟が必要ですのよ、覚悟が無ければ貴女は絶命しますわ」



 サリンは隠す様子も心配そうにするでも無く、ただ薄く微笑んでいる。



「わたくし達だけでは魔族には勝てませんわ。だからこそ、貴女の覚悟が必要ですのよ」



 ナレは少し悩む。もしかしたら死ぬかも知れない事、この街を救えるかも知れない事。まだ若いナレには余りにも大き過ぎる使命た。



「私は騎士様の様に強く無いし、サリン様の様に賢くありません。…でも」



 ナレの様子が少し変わった。


 真っ直ぐ先を見る目。


 この道にしか進まないと決めた目。



「意志は…覚悟だけは負けません」



 そして…これから死ぬ事を悟って尚、悪あがきをしようとする者の目だ。





「良くってよ」



 ナレは表情一つ変えないサリンから黒い玉を受け取る。



「使う時まで肌身離さず持っておく事ね」



 ナレは受け取った黒い球を強く握りしめる、そしてさらに覚悟を強くした。



「私は変わるんだ…。お父さんは昔から言ってた、たった1人でも覚悟さえあれば世界を変えられるって」

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