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騎士と狂姫は歩く  作者: 御味 九図男
第2章:覚悟
46/226

46.それを今から決める所ですわ

失踪はしません。

「そんなに警戒しなくても良いですわ」



 サリンはニッと微笑むがヘイセウの表情は変わらない。



「いやはや…これは申し訳ない。実はこの後も仕事が控えていてね」



 緊張しているわけでは無く、急いでいるから緊張している様に見えているだけ…と説明している様だった。



「成る程。では少し手っ取り早く教えて頂きたい事がありますの」



「ほう。麻薬の事ですかな?」



 素早い返事だ。今まで何度もこの様な会話のやり取りがあったのかもしれない。



「そうですわ。規定量の麻薬を合法にした場合、ある程度の社会的効果がある…という話は聞いた事がありますの」



 サリンは真剣な表情で話し始めるが雰囲気はいつも通り固すぎず緩すぎない。


 もちろんヘイセウも真面目な顔で話を聞いている…サリンと違ってあまり余裕は無さそうだが。



「…そこで、実際に合法化してからどんな効果が有ったのかを教えて頂きたいのですわ」



「…成る程。そういう事でしたか、いつもなら一言目に"麻薬の合法化を取り消せ"とやや怒鳴り気味に言われるよ」



 ヘイセウの緊張が少し和らぐのが分かる。



「わたくし、何でも真っ先に否定するのは大嫌いですのよ」



「それで麻薬の合法化に反対では無いと?」



 ヘイセウは希望の光が射した様な明るい表情になる。



「それを今から決める所ですわ」



 サリンはニッと微笑む。それにつられて同じくヘイセウもニッと笑う。



「素晴らしい。是非とも貴女に麻薬合法化による利点を説明させて頂こう」


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