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騎士と狂姫は歩く  作者: 御味 九図男
第7章:狂姫と天才
211/226

211.お久しぶりですわね、レイナス卿


 あれから数日を過ごして今ワタシ達は王城へ向かっている。


 どうやら髭おじ曰く「もう王城に入っても大丈夫だ」とのことなので理由をしっかり聞いたうえでサリン様は王城に帰るという選択をなさった。


 正直不安だったのでワタシも例の透明になる魔術でちょっとだけ王城にお邪魔してみた所、姿は見えないはずなのに王城勤務の魔術師に「はやくサリン様を王城に連れてきてくれ、政務がたまりすぎてヤバいんだよ」と話しかけられ心臓が止まりそうになったが、透明であるワタシと目が合っている彼の顔はゲッソリとしていてあまりにもかわいそうだったので居ても立っても居られなくなり今こうしている。


 ちなみに見破られたことを髭おじに話したら「そりゃ俺の部下は優秀だからな」とかぬかしやがったので脛を蹴っておいた。



「サリン様ぁよっぽど大丈夫だとは思いますが何かあったらすぐに逃げてくださいねぇ」


「大丈夫ですわ。カロンが居ますもの」



 サリン様は騎士君の方を一瞥して薄く微笑まれる。


 ちなみに騎士君は今切断された首の上に兜を乗せているのでぱっと見は普通の旧式重装騎士。


 というかあれからもう十数日経っているのに騎士君の身体が朽ちる様子が一切ない。


 この前騎士君に髭おじの愚痴を聞いてもらっていた時とか反応に困ったのか分からないけど頭をぽりぽり掻く身振りをした後に「あっそういえば今俺頭無かったわ~」みたいな感じでちょっとふざけてたのを思い出すと案外この人大丈夫なんじゃないかと思ってしまう。


 もちろん私含めてその場にいたドルティもドン引きしていた。


 これも騎士ジョークというやつなんだろうか…マジでやめろ。


 …まぁサリン様を王国まで送り届けるという大きな使命を背負っていた時よりは今のほうが気軽で良いけどね。


 でも騎士ジョークだけはおもんないからやめろ。



「お待ちしておりましたサリン様」



 そんなことを考えながら王城の門へ到着すると事前に聞いていた通り立派な服を着た壮年のおばさんが待っていた。


 穏やかな表情だ、でも表情を見ただけで安心する程ぬるい道は歩んでない。


 門を守る騎士が数人とおばさん一人だけなのはサリン様が大人数で出迎えるのはやめるように言ったからかな。



「お久しぶりですわね、レイナス卿」



 レイナス、聞いた事の無い名前だし有名な人ではない…ハズ。


 単にワタシが世情に疎いだけなんてことは無いと思いたい。



「はい、お久しぶりにございます。お体の方は…あまり良いとは言えなさそうですね」


「色々あって…無くなったから。眠れていませんの」



 本当に色々あった、いろいろありすぎて今は一度ゆっくり休みたい。



「今日はお部屋でゆっくりお休みになって下さい。いつも通りサリン様のお部屋には誰も近づけないようにしておきますから」


「…そうですわね、今日は休ませてもらおうかしら」



 それがいいとワタシも思う。


 サリン様はここ数日本当に睡眠をとれていない筈、ずっと扉の前に居座っていたワタシがそういってるんだから間違いない。



「政務の方も今すぐにという訳ではありませんのでご安心ください。そちらの方々はどういたしましょうか?」


「カコルネルとリイン以外は客間へ通してくださいまし」



 あー、髭おじとリイン氏は元々王城に勤めてたんだっけ。


 ドルティとジオネ氏とワタシは一般人(ジオネ氏を一般人と呼んでいいのか分からないけども)だから王城なんてほとんど来たことすら無い。


 というか泊まれるの?マジで?すっげぇ…光栄過ぎる…。


 まぁサリン様のお側に居れる事よりはアレだけど。



「承知致しました。ではこちらへどうぞ」



 レイナスおばさんが一つ礼をして歩き始めるのでそれについていく。


 なんとなく、それも今のところだけど。


 思ったより城内は平穏そうだった。


短くて申し訳ございません。

ここ最近仕事が忙しくて中々各時間を確保できずにいます。

とはいえずっと申し上げている通り完結はさせますのでご安心ください!

がんばります

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