またまたプロローグ
!、?等の後に空白を付け足しました 2016/10/28
「あ」
閻魔がぽつりと言いこぼす。
「どうしましたか?閻魔大王様」
キツイ顔立ちの女の鬼が問うた。
「うん?いやあそのね」
鬼の名は『赤緋』。閻魔が恐ていたあの鬼だ。
ちなみに、仕事の件については既に怒られていた。
「またサボってた仕事見つけましたか?」
「ねえ、そうやって君はまた私をとことん叱ろうとしてない?」
「ええ当然です。だらしない閻魔大王をしっかりぴっちりさせるのが私の役目ですからね」
赤緋は目を輝かせた。
「さあぴしっとしましょう。まずはその捻くれた枝毛や毛先から…」
「エッそこから!? 心から正すんじゃ!!?」
「外見からですよ ?あっ、マツ毛も真っ直ぐに…」
「ヤメテエエエエ」
閻魔の奇声に近い声とともに赤緋は手にしていたハサミを閻魔の机に置いた。
「それで? 本当は一体なんなのですか」
「ん? いや、そのネ」
閻魔はドアを見た。
「一人で生きろって言ってもいきなりは無理だろうからっつって、所謂鈴ちゃんの先輩みたいな子を家の中に待機させてるんだよね」
「はあ」
「だから、家の中に美女がいても驚くなって言っとかないとなってさ」
「……それ以前に今後、世界が変わることを言っとかないとでしょう」
「あ」
またしても言いこぼす。
「……まー、鈴ちゃんなら大丈夫しょ」
新しく始まる章。よろしくお願いします。
この章の『6』話目は天使の日に執筆しました。
遠い先の話ですね(笑)