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死霊CONTRACT  作者: 椎名むに
修行をするのね
55/72

誤字修正。。エフェレス→エフィレス

 

 メルとエフィー。


 2人で、主にメルが作り手伝いをエフィーがして作ったご飯。朝食。


 2人で無言で食べる。


 もくもく食べる。


 黙々食べる。


「今日1日は何もしないのね。自主トレなりお遊びなり好きにしなさい」

 メルが口を開いた。

「あ、はい」

 そして再びもくもく食べる。

 ちょっとして、

「昨日のメルの反省点はね」

 とメルが語り始めた。


「メルってば、ちょっと動揺したのよ…。今までただ一目散に突進してくるあなたが、いきなり遅いスピードで突進してくるものだから、純粋に何故? という疑問が湧いてきてしまったのね。いいと思うのね。あなたのその、動揺させる作戦」

 作った品の一つのスパゲティのパスタをフォークの先でくるくると回し取る。

「別に、作戦って訳じゃないんです。純粋に、メルさんは何から何まで想定していそうだったので、ダメ元でやってみたんです。速度チェンジって言うのか…。もしかしたら、いきなり速くしたり遅くしたりしたらちょっと相手(メルさん)の動きが鈍るんじゃないかなーって思っただけなんです」

  ナイフとフォークで丁寧にベーコンエッグを半分に切っていく。

 半熟の黄身がとろりと溢れ出た。美味しそうだ。

「何から何まで想定だなんて。メルには…いえ、誰にだって出来るわけないのね。未来予知なんて出来るはずがないわ」

 フォークに綺麗に巻きついているパスタを口に運ぶ。

「はは…そうですか……。メルさん、何考えてるかよく分からないから」

 フォークで一口サイズに切り分けたベーコンエッグを刺して、とろけ出た黄身にベーコンを浸らす。

 そしてそれを口に運んだ。


 食べることに専念する。

 黙々、もくもく、黙々黙々…。


「次は、どんな修行をするんですか?」

 デザート気分で作ったキューブ型の一口サイズのスイートポテトに静かにフォークを刺す。

「そうね…まだ未定ね」

 ちょっとだけ作ったグラタンのお皿を取り、フォークで食べる分をすくい上げる。

「…ああ。まだ優花は使う予定ではないのね」

 スイートポテトを口に運んだ。

 ちょっと早く噛んで飲み込んだ。

「そ、そうなんですか…」

 がっかり気味に答えた。

 グラタンを口に運んだ。口内でしゅわりと味が広がる。


 またもくもく食べ始めた。





「ほらッ! 甘いぞ!」

「ダッ!? ちょっとくらい手加減してくれたっていいんじゃねぇかっ!!」

「知るか! スキあり!」

「イッ!! デェェェ!!!」

 鈴が倒れ込む。

 レイレが呆れ気味に息をついた。

「木刀って大変なんだな…」

 鈴が言う。

「今まで白菊と陰陽日月っていう短刀と特殊な感じで戦ってたからまとも刀の使い方がよく理解してないんだよね…」

 時雨が申し訳なさそうに言う。

「だからこそ基礎を磨いているんだ」

 レイレがキツめに言ってくる。

「全く、怖いお師匠さんだぜ」



「おはよお、レイマ」

 淡い水色の髪に翡翠の瞳の女性がレイマを覗き込んで言った。

 レイマはゆっくりと目を開けた。

「…ん? ああ、ユステルか…ここは?」

 ユステル、という名の女性は吹き出す。

「分かるでしょ。そんな事。ここがどこかって、ユースがいる時点で分かるじゃない?」

 可笑しそうにユステルは言う。

「…ミカエルの所」

「Yes。君は今、集中治療されているのだよ? ユースによって、集中治療よ」

「…ぼくは……そうか…撃たれたんだっけ…」

「そうらしいねーユースはその場にいなかったから分からないわ」

 辺りは、というかレイマとユステルがいる部屋は、なんというか神秘的な部屋である。

 まあ、レイマはこの場に何度も来ているのだが。

「ちなみに、レイマってば3日くらい目を覚まさなかったのよ? まあ、今目を覚ましたってだけだけども」

「迷惑をかけたね…」

「ふふふ、まあそれだけユースはレイマの寝顔を見れたから良かったわよ。相変わらず、ガキの顔してるわね」

「………まだあれから5年しか経ってないんだからそんなに成長してないくらい普通だろ」

「何言ってんのさ。ガキの5年は大きいものだよ?」

 ユステルは立ち上がる。

「ま、ユースはミカエルを呼びに行くよ。じゃあねレイマ。寂しいからってこの部屋を出ようとするユースを呼んでもユースは無視するからね」

「寂しくなんかないよ」

「素直じゃないんだから」

 ユステルは部屋を出ようとする。レイマはその後ろ姿を見たあと、目をそらす。


「そういえば、さ」

 ユステルが言う。


「エフィレスって…今も生きてるの?」


「…さあ」


 レイマが答えを濁していることがユステルには分かった。

 そしてあえて追求はしない。

「生きてたら、あと何年あの子は、ヨルクへの想いを持ち続けるのだろうね」

 ヨルク、という言葉に反応するレイマ。


「…二度と口に出すな。その名前」


「ええ? ユースはあなた達のこと、何も知らないわよ?」

「…ミカエルを呼んでこい」


「………ふてちゃってさ、全く。がきんちょ」

 



ありがとうございました。


だんだんと、エフィーとレイマの過去に触れていこうと思います

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