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!、?等の後に空白を付け足しました 2016/10/28
いた、いた、いいいい、いたいたいたたたたたっ…
痛くない!
視界が、真っ黒だ。
鈴は目が覚めた。
しかし、視界は真っ黒だ。
命の無事の代償は…視力かな?
と思ったけどなんかやけに顔面がもぞもぞするぜ…。
別に痛くはないし、顔を上げてみた。
「…」
枕だった。
どうやら鈴はうつ伏せになっていたようで、顔面が枕にダイブしていたようだ。
「…俺の部屋だ」
あたりを見回すとわかった。
鈴は自室のベッドで寝ていた。
スマホも充電されている。
「……えんちゃんがしてくれたのかな」
「そぉぉーっのとぉーり!」
ガチャーン、とドアが勢いよく開いたとともにえんちゃんこと恵翔ではなく閻魔がにこにこしながらやって来た。
「ありがとうえんちゃん」
「いいえ、どうってこと!」
それより、と続ける。
「佐介鈴、君はここを自分の部屋と勘違いしているようだね、答えはNOなんだよ」
閻魔は『超』がつくほどのドヤ顔で鈴を指さしながら(その鈴に向けている指先で円を描きながら)そう言った。
「は、はあ」
「ちょっ、ちょとっ! そこは『じゃ、じゃあここはどこなんだッ!?』って聞くべきでしょ!」
「じゃあここはどこなんだー?(棒)」
「『(棒)』まで音に出さなくてもいいよ!まあ教えて上げるからね!」
閻魔が指を鳴らす。
指ぱっちん☆
刹那、鈴の部屋だったその場は真っ白な風景に変わっていった。否、戻った。
当然、ベッドなんて元はないので、存在のなくなったベッドには乗れない。
当然、鈴は無の空間に浮いている様子になる。
当然、すてんっと鈴は床に落ちた。
「いてっ」
「ハハハ。これで分かってくれた? 君の部屋なんかじゃないんだよ、ここは」
閻魔が言う。
「ここはね、死界。いわゆる、天国ってとこかな! ああでも、実際は天国とか地獄とかの区切りはなくってね? まあ魂の行き着く所って感じだよ」
「…じゃ俺死んだってことか?」
魂の行き着く所なんだから、そう疑うのもおかしくない。
「はは、違うよ~君は今、私と同じような能力を持っているから、一応君は生きてるんだよ」
「同じような能力?」
「そ。言ったでしょ?生きたら不思議な能力に目覚めますよってさ。それのこと」
鈴はきょとんとした表情で閻魔を見る。
「まさかそれって、俺も罪人裁きみたいな立場になったって事?」
閻魔はそれを聞いて笑った。
「違うって! もっと大きなところ!」
「……?どんなところだよ…」
閻魔はまた笑う。
「君はね、まあちょっと私は違うんだけれども『神』になっちゃったんだな!」
あっさりと。
閻魔は言った。
「へ? 神?」
聞き返す。
「そ! 神!」
答えた。
「はあぁぁぁぁぁぁぁーーーーっ!!!???」
ありがとうございました。
最近お腹がよく痛くなります。