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死霊CONTRACT  作者: 椎名むに
失う悲しみとは、なんて
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「終わったのか…これで。忍初華戦は」

 鈴が呟いた。

 エフィーの小さな後ろ姿、倒れたレイマ、と見つめる。

「…終わったんだ……いろいろと」

〔け…残酷なこと言いやがる〕

 近くにあったブランコに鈴は座った。

 麗千流と拍依はただただ、この現状の全てを見るような目をしていた。



「まだ終わってないよ、は、は」



「っ!!」

 ゆっくりと、初華は立ち上がる。

 そして初華は再びあの嘲笑を。

 ボロボロになったその姿。

 破れかぶれのゴスロリ浴衣なんぞ気にしていない様子で。

 ただ


「は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は、は」


 と。


「は!」


 わらい飛ばす。

「そうだな、私はとりあえず、ノルマを達成したから一旦帰ろう。そうしよう」

  斗喩は何も言わなかった。

 藍彌はずっと鈴を見つめていた。


 エフィーを見ている鈴を見ていた。


「…ごめんね」

 と呟いた。

 兄ちゃんは、あの人の事が、好きなのだろうか―

 なんて思いは心に秘めた。


「じゃあ、帰ろう」

 初華はゆっくりと歩き出した。




 まあ、そんなことさせない、というように空は突然に光り始める。


「!」


 眩しい。

 とても眩しいのだ。


「やっと来たのね。貴女だって遅いんじゃないかしら」


「ふ、失礼な。儂が遅刻などする訳ないじゃろ」

 眩い光とともに人影が見えてくる。

 その姿はあまりに美しい。

 つやりとした長い黒髪、十二単。真っ黒な瞳を輝かせて。

 左頬には「光」の篆書。

 おでこには小さな太陽のマーク。


「儂は天照大御神ぞ?儂が遅刻など、恥部じゃ恥部。のう、(てる)(さち)。ほほほ」


 いつの間にか汗衫(かざみ)を着ている2人のこれまた平安の少女達がいた。

 ツリ目の少女の左頬には「天照」と言う字があるが、その少女は綺麗に頭を下げた。

 もう1人のたれ目の優しい雰囲気の少女は「ふふふ」と笑い、やはり頭を下げる。


「さて、まずはじゃ。そこの子じゃな」

 初華を見ながら言った。

「な、何っ」

 初華は早め早めに逃げようとする。

「ま! 無礼なやつじゃの。儂に呼ばれ立ち止まりもせんなど。流石ガブリエルにつくられた者じゃ。そんな醜態晒してもいいとは。やはりガブリエルは儂らにとっての恥部じゃの。大恥部じゃ」

「あんまりそういうの、言って欲しくないのだが」

 今度は聞き覚えのある声。

「ミッ! カエル…!」

「カエルじゃない。私はミカエルだ」

 ともあれちょっとぶりだな、と。

  鈴に対してミカエルは手を振る。

「おお! ミカんミカん! 久しぶりっ」

 ラウラがピョンピョン跳ねながらミカエルに抱きついた。

「ちょっ、ラウラ」

 レイレが呆れる。

「ミカん、レイマがやられちゃったから。メルりんに集中治療なのねって言われたよ。だから私は何も手を加えていないから。治していないよ」

 ミカエルはそれを聞いて、倒れているレイマを見た。

「ふん。世話が焼けるな」

 ミカエルがゆっくりレイマに近づく。

 レイマの腕を掴み取ると、それを自身の肩に回す。レイマを担いだのだ。

「まあ、かれこれ5年くらい無傷でいられたようだな。よく頑張った」

 そして、意識のないレイマの頭を撫でる。

「ミカん、お願いします」

 ラウラが頭を下げた。

「はは、君にそんなの言われたら仕方ない」

 まあ、言われなくなも治すがな、と。

「まあ、しばらくはメルの指示に従っていてくれ」

「はい」

 レイレが返事をした。



「無礼者は儂が直々に罰を下すぞ」

「公、そのお役目は十王にあたります」

「知らんわそんなん」

「はあ」

 光が天照大御神に呆れる。

「まあ良いわ。さっさと天に行け。大恥部共めが」

 天照大御神は初華に近寄ってそう言う。

 瞬時に初華は斗喩を呼び、銃口を天照大御神に向けた。

「ま」

 天照大御神の表情は怒りに変わっていく。


「無礼な無礼な無礼な無礼な無礼な無礼な無礼な無礼な無礼な無礼な無礼な無礼な!!!」


 天照大御神は天に上がる。



「貴様を処罰してやるわ! 来い! 『光天器(こうてんき)』!」



 光が光り始めると、瞬く間に光は金色(こんじき)の大きな扇となる。


 その真ん中には篆書で『光天』と書かれてある。


 これまで出会ってきた契霊の成った武器とは断然に違う迫力を持っていた。



「忍初華、と言ったかな」

『はい、いかにも』

 天照大御神と光天器は会話を交わした。



「忍初華、十王に代わり天照大御神が罰す。光天器によって我、天照大御神、罪深き死霊をここで―」






「ぶちのめさん!!」



『公! 台詞が違います! それではただの公のストレス発散になってしまいます!』

「良いわ! どうせそのつもりでおったし!!!」

『だと思っていましたけど!』

「あいつムカつくんじゃもん!!! ぶちのめしてくれるわ!!! 十王なんかにくっどっくっど裁判させるか!!! 儂がその前に叩くわ阿呆共!!!」

『公! 言葉が汚い!!』

「知らんわ!!!!」


 光天器は金色の光の粉をはらはらと落しながら初華に襲いかかる。

「ひ、ひいっ!」

 初華は銃、斗喩を投げ捨て、逃げる。

 しかし、その逃走具合は遅い。歩いているのと同然である。


逃歩(とうほ)程度で儂の攻撃避けられるとか思うなよ大恥部!!!」

『逃歩ってなんですか!』

 そのまま光天器は初華の上に覆いかぶさった。


 やっぱり眩しい光が、光天器の下から溢れ出たかと思うと、その光は天へと昇る。


 それと同時に、斗喩、藍彌、そしてその他の犬猫の契霊達も光と共に、天に昇っていく。


「大恥部共が、貴様ら全員、一生地獄生きじゃ」


 あくまでも、地獄行きではない。

 地獄生き、だと天照大御神は言った。





「裁判されずに地獄にgo。貴様ら大恥部にとっては、お似合いの末路じゃろうが」



 光天器を勢いよく上に上げて、天照大御神はキメ顔でgoを発音よくキメ台詞を恥じらいなく言い切った。

ありがとうございました。



あまてん、一番好きなキャラクターです(*′皿`艸)

みなさんは誰が一番お好きですか?教えていただければ嬉しいです、、。

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