3
人間組、つまりは佐介鈴、エフィー、レイマ、(下手したら忘れているのかもしれない残りの2名)佐與拍依、上刀麗千流。そして監視役の斗喩。
この6名は絶賛迷路に迷い中だった。
迷路は迷ってなんぼなのだが。
「こんなリアル迷路とか解いたことねぇし…俺は本の迷路しかしたことない!」
鈴が嘆く。
「ウォーリーは?」
「違う! ウォーリーは違う! あれは探すんだよ!」
エフィーのすっとぼけた質問に対して強いツッコミ。
「というか、ほんとに道あるの?ぼく達、絶対行き止まりにぶち当たってんだけど」
レイマの言う通り、入口から入って少しまっすぐ行くと分かれ道があり、左に進むと行き止まり。戻って右に進むとまたもや分かれ道があり。
今度は3本あり。
真ん中に行くと行き止まり。左に行っても行き止まりだったわけで。
「それは、あなた達がb…いえ、外れ道を進んでいるからです」
「b!? ば、ばか!? ばかってこと!?」
「俺は馬鹿じゃない!」
鈴が斗喩の『b』に反応すると、麗千流も反応した。
「う、うるさいですね! でも確実に進んでいるのは確かなんですから!」
斗喩も叫ぶと言った方が近い感じでまくしたてた。
一行は来た道を戻る。
「お前さ、道案内係りじゃねぇの?」
「は?何をおっしゃる? 私はあくまで不正行為がないように監視役ですよ」
鈴のすっとぼけた質問に斗喩はマジギレな顔。小さな人のマジギレの顔はマジギレには見えない。
「でも、不正行為があったら瞬殺するんでしょ」
「瞬殺も私達の役です。ねえ、サスケリン、あなたよかったでしょう? これが藍彌であれば、妹に無惨に殺されるのですから」
「あいつに俺を殺せるかなぁ」
「ええ、あくまでも藍彌は主と契んでおられる。主の命令には絶対なのです」
「ふうん」
吟も成長したんだなぁ、と一人で思っていた。
そして一行は再び3本の別れ道の分岐点に着く。
次こそは、絶対的に正しい右へ進むと。
「すぐ行き止まり…」
麗千流がため息混じりに言った。
「嘘だろ? やっぱり嘘なんだろ。絶対道がねぇんだよ!」
「失礼な! 主がそのような事はしません! どこかの道を行く際に道を見逃したのでしょうが!」
「あ、そういえば、真ん中の道の時なんか壁に四角のドアみたいな感じではめ込まれてたのがあった気がする」
「それを先に言おうよ…」
麗千流の記憶の元、真ん中の道を進んでいくと、確かにドアが無理やり入れられている様な壁の部分があった。
「押すのか?引くのか?」
鈴がドアをつんつんとしながら呟く。
「いやいや、取っ手がないんだから押すくらいしかないでしょ」
エフィーが苦笑いをしながら押そうとすると、既に拍依がドアを押していた。
「あ」
ドアは向こう側へ倒れていく。
と思いきや。
向こうの何かに当たって勢いよく倒れていっていた壁が跳ね返る。
ということは、だ。
「うわああああ! 壁が来る!」
一行は壁を避けるため、倒れてくる壁から避ける。
壁はその場に勢いよく倒れた。
壁があった場所は長方形にくり抜かれ、見事その先に道があった。
「トラップ混じりの…迷路なんだな」
「なかなかハードな迷路だね」
レイマが疲れたようにして言うと、麗千流が苦笑しながら返した。
「とりあえず、道を進みましょう。今は、先に進むしか方法はないのだし」
エフィーが先に壁をくぐり抜ける。それに麗千流とレイマが続く。
「なんだよ、行かないのか」
鈴が動こうとしない拍依を見て、話しかける。
相変わらずの無言だが。と思いきや。
「パンダこそ「行かないの」
彼女の中ではパンダ呼びが完全に定着したと感じ、密かに心の中で悲しむ鈴。
「いやいや。俺は紳士だからレディーファーストっつーもんをね?」
拍依に物凄く悲しそうな目で睨まれたのでは、はは…なんて適当に笑い、誤魔化してから
「ほら。いーからさっさと行けよ」
拍依の背中をぽんぽんと叩きながら押す。
拍依はなんの抵抗もなしに壁をくぐる。その後、鈴も続く。
すると、その先は真っ直ぐな一本道が続いていた。と思いきや、やはり分かれ道が微かに見えた。
「先は長いな…全く」
ありがとうございました。
そんなに長くなかった…………!
死霊CONTRACTは1話1話が短いですね(笑)




