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死霊CONTRACT  作者: 椎名むに
失う悲しみとは、なんて
43/72

 忍初華の契霊は例外だった。

 武器には成らない。成れない契霊。

 何に成るのか?簡単だ。



「迷い込ませてあげる」



 彼女は、彼女自身の契霊で、彼女の世界を創ったのだった。




「迷路!?」

 忍初華の契霊達は、一つの世界、迷路を創り上げた。

「は、は。大いに迷いたまえ。は、は、は」

 どこからか、初華の笑い声が聞こえてくる。

「ルールを説明しよう。そのいち」

 いつの間にか、鈴達の前に立っていた初華は二つの入口であろう場所を指さす。

「右に契霊達、左に人間。それが、スタート」

「は、ちょっと待てよ」

 レイマが困惑した表情で自分と契霊達を見る。

「ぼく達、別れるってこと?」

「そだよ。は、は」

「そんな事で、お前、襲ってくるんだろう、無防備なぼく達を!」

「は、は。まあ聞いてよ」

 ルール、そのに。と。

「純粋に、迷路を楽しんでもらう。攻撃は、お互い絶対禁止。もちろん、迷路の破壊も絶対禁止」

 そのさん。

「契霊と人間で連絡を取りあわない。『先に着いたよ』とか、『この道はこう行くの』だとか。ああ、ちなみに、二つの迷路の形状は、入口の間のこの小さな花を基準とした左右対称だよ」

 そのよん。

「というか、忠告。今言ったルールは迷路内でしか通用しない」

 おわり。

「このルールは、あくまでも公平のつもりだよ。ああ、ルールを少しでも破ったら、その場でぶっ殺すからね★」

 初華はウィンク。可愛らしくウィンク。そのウィンクには十分すぎる殺気が混じっていたが。

「OKOK。理解した」

 スマホの電源落とせばいいんだな。

 スマホの電源を切る。ハルが『またお会いしましょう!』と言うと同時にぷつり、と。

「これで、連絡手段は消えたぜ」

 真っ黒な画面を初華にひらひらと見せる。

「は、は。いいよ。他にはない?」

「あ?ねぇだろ。俺以外はスマホ持ってないし」

 というか、スマホの電源切ったところで、契霊組にスマホを持っているやつなんていないわけだから、意味は無いに等しい。

「いや、テレパシーとか」

「すげぇよそんなもんねぇよ」

「は、は、は。疑いすぎたようだね。まあいいや、君達には監視役を1人ずつ、置いておくから」

 と言うと、初華はぱちりと手を叩いた。

「出てきて、『斗喩(とゆ)』、『藍彌(あいや)』」

 やけにくさい名前を呼ぶ。恐らく、契霊だろう。

 まあ、契霊故に小さな小さな人間が、死霊が2人出てきた。

 1人は、黒髪ストレートの髪の毛をポニーテールにくくっているクール系美女。

「斗喩です」

 もう1人は――





「嘘だろ?」







「お、うあ、え?に、兄ちゃん?」



 もう1人の死霊、藍彌は、どこか鈴と似ている中学生くらいの少女。

 つまり。



「吟………!」

ありがとうございました。短めですみません。


まあ、でもここでキリつけなきゃ不味い!って思ったので(笑)

次回は長めです。きっと。

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