プロローグ
一通り、麗千流に説明した上で「何か知っていることはないか」と聞いた。
「………もう1人いる」
麗千流は言った。
「ハァ?」
鈴が聞き返す。
「だから、俺がなんだか変なのに串刺しになった時、前にいたもう1人の人間もぐさりと行ってだな… 」
うそぉ。
人間串刺しとかあんのかよ…。
「気がついたら、俺は生きていた」
「もう1人の方は…?」
「知らないよ。それ以来俺はもう1人を見ていない」
「それは実に最悪なパターンじゃないか」
レイマがしかめっ面をして言った。
エフィーは何も反応を示さない。
虎緒は難しそうな顔をしていた。
レイレも難しそうな顔をしている。
ラウラと拍依はブランコで遊んでいた。
牙櫻は拍依の頭にちょっこり乗せられている。
鈴と優花は『?』の字を浮かべ。
時雨も実はブランコで彼女達と一緒に遊んでいた。
「まあ、冷静に考えたらそうなる…一人しか作っていないなら、麗千流が自分から離れるのを止めるだろうしな」
ブランコを遠い目で見ながらレイレは言った。
「よく分かんねぇけどよ、もう1人と戦うってことか…」
鈴が嫌そうに頭をうなだれる。
前みたいに、ボロボロになりたくない…。そんな思いからだった。
「仕方ないことだよ。倒していかないと。ガブリエル様のところになんて永遠に辿り着けないわ」
エフィーが優しく微笑む。
ブランコの、往復時に鳴る、『キィ、キィ』の音が響いた。
そんな時だった。
空が黒色に染まる。
「え!?」
レイマが上を見て、驚いた。
「このタイミングで!? 狙ってたのかよ!?」
鈴が呆れつつ、恐れつつ暗闇を見た。
「は、は、は、は、は。忍初華、登場なり、は、は、は、は、は」
敵キャラというものは、まるで突然ぶち込まれたように出てくる。嫌なタイミングで。
「は、は、は。まわる。冒険する。は、は」
初華はくるくる回りながら言う。
ゴシック浴衣を着ている彼女は不思議な笑い方をする。「は、は、は、は、は、は、は」と。
「これから、あなた達を。迷い込ませてあげる」
「は、は、は、は」と笑いながら初華は消えた。
「なんだよ…気持ち悪い」
レイマが吐き捨てるように言った。
「早く逃げよう。今日は」
「もう遅いよ〜レイマ」
レイマの言葉をいつの間に聞いていたのか、ブランコからラウラが、相変わらずのんびりとした口調で言った。
「遅い?」
「うん、だって私達、もうあの子の攻撃喰らってるし」
ありがとうございました。
戦いの始まりです。メルりんはいつくるのでしょーか!




