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死霊CONTRACT  作者: 椎名むに
VS双子、レチルとプラム
35/72

 弱々しくプラムはレチルを持って倒れた。



『プラム…!』


 レチルが、小刀が落された。




「強い、ですわね…お見事でしたわ」


 かすれかすれになりながらも、プラムはエフィーを見て讃えた。

「あなたも、強かった」

 傷だらけのエフィーが微笑んだ。

「ふ…ふふ…」

 プラムは弱々しく笑うと、咳とともに血を吐き出す。

「はあ、私、死んでしまうのです…ね」

 プラムは笑う。

「ガブリエルに、殺されかけた時点であなたは死ぬべきだったのよ……」

 エフィーが顔を背ける。

「ねえ、プラム。お願いを聞いて」

 エフィーはプラムに言った。

「…なんですの」


「レチルと、あの三叉槍、2人の契霊との契みを、断ち切って」


 それを聞いたプラムは驚いたのか、目を大きく開けた。

「なぜ、ですの…?」

 エフィーは少し悲しげな顔をした。


「主がいなくなった契霊は…何もなくなってしまうから」

「…欠片もなく?」

「ええ。何も無い状態になるの」

「…へえ……」

 プラムは目を閉じた。

 それを見てエフィーはプラムの肩を揺する。

「………………………分かりましたわ」


 プラムが、2人を契霊の、まあちびキャラの姿に戻すと、自身の契みの証の少しできの悪い筆記体の『P』に触れる。

「………『断ち切る』、」

 その言葉が発し終えると、2人から、契まれた文字は何もなくなった。

 刹那、2人の小さな身体は、死んだ当時の姿になる。

 先程のレチルと、老いた老人。

「プラム…」

 レチルがプラムの顔に触れた。

「…兄様、どうか、悲しまないで」

 プラムは涙を一滴、零す。

 その涙は、レチルの手に落ちた。


「…兄様が、悲しんだら…私……わ、たくし―――」



 空が、神々しく光った。


 エフィーが、

 レチルと老人が、

 レイマが、

 鈴が、


 目を瞑る。


 プラムだけ、目を開けていた。



 その光から現れたのは、騎士。


「ミカエル様…」


 そう、鎧を着たミカエルであった。

「感謝する、エフィー」

 ミカエルはそう言うと、プラムを見やった。


「その禁法(少女)は、もう死んだね。魂が、もう天に行った」


 ミカエルは、今度はレチルを見た。

「どうした?反抗はしないのか、禁法」

「僕は…今の僕は無力です」

 だから、プラムの元に連れてってください。

 頭を下げて、レチルは言った。

「…よく言ったな、禁法の少年」

 ミカエルは、レチルの頭を鷲掴みにすると、少し手荒に頭を撫でる。

「そこの老人(おいびと)、あなたは、どうされるか」

 ミカエルは、老人に向かって言った。

「わしも、プラム様の所に行きます」

「そうか」

 ミカエルは自身の腰から剣を抜く。

 その剣を空に突き上げると、天から3つの光が降ってきて、レチル、老人、そしてプラムの遺体をそれらの光は包んだ。

「改めて、礼を言う。エフィー。感謝する」

 ミカエルは少し微笑んで言うと、遠くを見やる。

「リンにレイマもいるだろうか、聞け」

 その声は、静かであるが、響く声だった。



 鈴とレイマは声の方を見る。

「みかちゃん…!」

「エルたん……!」

 2人とも、まともな呼び方をしていなかった。



「ガブリエルがまた禁法を作り上げた。また、どうか頼む」



 そう言うと、ミカエルは、3つの光と共に、6枚の羽を羽ばたかせて天に昇った。





「また敵が増えたのか…エフィーいないと死ぬな…俺………」


 鈴が、能天気にぼやいた。


 それを見事レイマに聞かれていたようで、殴られた。


ありがとうございました。

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