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七不思議と祓いの旋律  作者: 天城 光凪
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エピローグ


♦?月??日 ?曜日 ?? 学長室

 おやおや、講堂にあいたあの大きな穴はいったいどうしてくれようか。生徒の方には、暗部のこと風紀委員の子に七不思議のうわさを流してごまかしてもらうとして、保護者にどう伝えようか。まったく頭が痛いね。キミは何かいい考えがあるかい? 

 はぁ、キミに訊いた馬鹿ぼくがバカみたいじゃないか。保護者ってやつは怖いんだよ。あれは、魑魅より怖いね。モンスターペアレンツって言葉に納得だよ。あんなの相手にするなら、ぼくは暗部の若い子と混ざって夜の学校の治安維持の方が何十倍もましだよ。 

それにしても合唱部の子たちには困ったものだよ。女の子たちって同じ線上にどうして立ちたがるんだろうね。みんな違ってみんないいのにさ。ふふ、そもそもの悪の根源があの顔と音楽だけはよくて他空っぽの顧問のせいだっていうじゃないか。彼にも困ったものだね。教育者たる者どうあるべきか、一から教育し直さなければならないね。

 ふふふ、それにしてもあの子が仮入部じゃなくてちゃんと部員になってくれてよかったよ。それに、エースでもある琴吹くんとの相性もいいみたいだ。琴吹君の報告にもあった宿木君のピアノ演奏、ぼくも聞きたかったなぁ。彼もなにか吹っ切れたみたいで、前よりもいい顔をするようになったよ。

 え、ずるい。なんで、キミは彼の演奏を聴いているんだよ。琴吹君のSOSメールをみて様子を見に行ったのか……ぼくだって、出張中じゃなかったらさ。いじけてやるぅ~。

 男がそんな顔しても、気持ち悪いだけだって? どうせぼくは気持ち悪いおっさんだよ。ふん、絶対いつか彼にピアノ演奏をさせてみせるよ。

 キミ、そういえば神主姿が様になっていたみたいだね。まぁ、キミが夏越の大祓の準備も本番も力を抜かずにきちんとやってくれたおかげで、立花くんのいじめ問題にも片が付きそうだ。あのルックスのいい教師には困ったものだけどね。わざと、贔屓して女の子同士の嫉妬をあおるなんて、悪趣味な遊びをどこで覚えたんだろうね。ぼくはそんな風に育てた覚えはないっていうんだよ。彼にはしばらく、教育者のあるべき姿についてお説教だね。

 ずずっ……ふぅ。

 うん、やっぱりコーヒーにはミルクとお砂糖をたっぷり入れないとね。え、それはもうコーヒーではなくコーヒーミルクだって? いいじゃないか、細かいことを気にしない、気にしない。

 そういえば、この間珍しい生徒が、随分とはやい時間学校に来ていたのをみたねぇ。なにやら、新聞部は面白そうなことをしているみたいだよ。あの新聞いつもユニークでいつもぼくは楽しみにしているんだよね。

 今度の特集は、「七不思議」らしいよ。楽しみだねぇ~、本当に楽しみだよ。


 そうそう、キミの探し物は見つかったかい。

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