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アブソリュート=ゼロ ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
B. 【陸堂家の子猫編】
97/132

09.B【想う力:4】

前回の続きで、京都府が舞台なので、今回も子猫たちは登場しない。


  ▼▽ (09)


  ある日の夜 (一日目)


 陸堂瑛と陸堂翼と影森慶慈と七照院燕彦と裏井沢楓と四豊院奏の六人は、京都府の某所にあるセイントアリオス女子高等学院まで来ている。


 五喬院(ごきょういん)(あきら)の依頼で、瑛たち六人は、問題になった一学年が以前から使用していた更衣室の室内の異常・異変の調査を開始している。


 瑛たち六人に、五喬院晶と篠碕(しのさき)湖織(こおり)の二人も生徒会として、今回の異常・異変の原因究明と問題解決の確認の為に一緒に同席している。


 問題になった更衣室の室内の異常・異変は、夕方から夜にかけてはまだ見られていない。


 学校側の許可を取り、夜になっても瑛たち八人は校内のある別室の室内で待機していて、問題になった更衣室の室内の様子を確認して見張っている。


「…むむ?」

「今のところは、まだ何も起きていないよね?」

「ああ、見た感じは…まだ何もないようだが…?」

「はい、そのようですね。」

「…ちっ! さっさと出ろ!」

「………」


 今は確かに、モニターから映る問題になった更衣室の室内には、特に何も動きはないようで、別におかしなモノも映っていない。


 ただ…瑛にだけは「何か」を感じ取っている。


 ……なんだ? アレは?



  すると晶が―――


「あの~ 少し席を外したいのですが…?」


 …と、晶が少し頬を紅くして言った。


  すると湖織も―――


「あの~ 私も少し席を外したいのですが…?」


 …と、湖織も少し頬を紅くして言った。


「え? 別にいいけど……夜の校内を、女子二人だけで…行くつもりなの?」

「やっぱり…少し危険ではないのですか?」

「おい瑛よ、お前も一緒について行ってやれ」

「ああ、わかった」

「ありがとうございます。」


 瑛と晶と湖織の三人は、別室から廊下に出て歩いている。


「……トイレか?」

「…あ…はい…そうです…」

「あ、はい、すみません」

「いや、いいよ、俺は大丈夫だ。 さぁ一緒に行こうか」

「はい」


 瑛が中央にいて、晶は左側にいて、湖織は右側にいて、晶と湖織の二人が瑛にしがみつき、瑛は晶と湖織の二人の背後から腰に、それぞれ手を回して歩いていて、三人は女子トイレに向かっている。


 女子二人は、「夜の学校」に恐怖にひきつった顔をして怯えているが、瑛の方は、冷静でまるで慣れた感じで、女子二人を静かに紳士的にエスコートしている。


「……怖くないのですか? 瑛様は……?」

「……いや、特に何も……」

「それはスゴいですわね!」

「……そうかい……」


 さすがは陸堂瑛だな、これだから多くの女子にモテるのだ。


  だがしかし―――


 ……むっ!? なんだ!?


 瑛たち三人が廊下を歩いている最中でも、晶と湖織の二人が女子トイレの中に入っていて、瑛一人が廊下で待っている最中でも、全員が別室の室内で待機している最中でも、どうやら瑛にだけが不思議で奇妙な「何か」を感じ取っている。


 そして、それについては瑛以外の者には、まるで気づいていない様子であり、あえて黙っていて様子を見ている。


 むーう、なるほどなぁー!


 その後は、瑛たち三人は女子トイレから奏たちがいる別室に戻っていった。




 結局はその日の夜には、特に異常・異変はまだ見られずに、朝を迎えて終了した。


「うーん、なかなか出てこないよねぇーー!?」

「毎回…思うのだが、やはりそう簡単には出てこないか!?」

「はい、本当に残念ですが、初日からいきなり出てきたら、誰も苦労しません。」

「そうですわねぇ~~♪」

「やっぱり、そうですか?」


「…むむ!」

「ん? 瑛…どうかしたか?」

「いや……何でもない……」


(確かに…何かがおかしい…?)



 瑛や奏たち六人は、色んな機材やモニターや高感度の監視カメラなどのモノを、学校の校内の所定の場所に残してきて、自分たちは京都府内の学校から近い某ホテルに戻っていった。




  ある日の昼頃


 セイントアリオス女子高等学院の生徒会室の室内には、会長の五喬院晶と副会長の篠碕湖織と会計の荒神(あらがみ)祥佳(しょうか)の三人が仕事をしている。


「会長、例の更衣室の件、どうなりましたか?」

「まだ時間がかかりそうですわね。 瑛様たちは今はホテルに戻って、作戦会議ですわ。」

「今日の夕方頃から、改めて再調査を開始するそうですわ。」

「ふーん、そうですか、やっぱり原因は幽霊ですかね?」

「そうですわね、幽霊が本当にいるのなら、一体何故…更衣室などに…?」

「さあ? でもまぁ…きっと、瑛様たちがなんとかしてくださいますわぁ♪」

「ええ、そうですわねぇ♪」

「……瑛さま…ねぇ……」


 その後も、女子三人はお喋りしながら仕事を続けている。


  △▲

     ━━━



   【登場人物紹介】

     [簡易型]

 ○●

名前:荒神(あらがみ)祥佳(しょうか)

京都府出身

年齢:16歳 (高校2年生)

星座:魚座

身長:158cm

所属:生徒会の会計

趣味:読書

備考:京都地元の普通の家庭の娘、成績優秀・性格温厚・冷静沈着・品行方正なのだが、それ以外は普通の少女である。

時々、勉強や仕事などをする時にはメガネをかけている。

超常現象全般には懐疑的な目で見ている。

3S:B78/W59/H84

属性:メガネっ娘会計



どうやら瑛たちは、またしても難問に直面している様で、当分は自宅に帰れない……?

あと子猫たちもまだ登場できない……?


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