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アブソリュート=ゼロ ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
B. 【陸堂家の子猫編】
92/132

04.B【鳴き声:4】

  ▼▽ (04)


 にやぁー!


 前回のある日の夜に、ボクたち子猫と子犬の飼い主である陸堂兄弟とその仲間たちが、〈暗闇の細い道〉での不気味で奇妙な鳴き声がする小さな黒い影の… "幽霊?" …の退治(除霊?)に、失敗してしまった時のお話しをするにゃー!


 まずは、陸堂瑛や四豊院奏たちの普段からしている幽霊の退治(除霊)のやり方とは、


 ① 幽霊を発見する!

    ↓

 ②【防御魔法】《霊魂封印結界四陣》を使用し、対象の幽霊の動きを止める!

    ↓

 ③【攻撃魔法】《ゴーストマザークリムゾン》を使用し、対象の幽霊を捕縛して所定の場所まで連れていく!

    ↓

 ④ 所定の場所に連れていかれた対象の幽霊を、黒色の手鏡や黒色の箱などに封印する!


 以上が現場でできる従来の基本的な対処法である。



 しかし、今回の幽霊?には、その対処法がまったく通用せずに、残念ながら失敗してしまった。


 そこで、今回の対処法の失敗を、陸堂瑛や四豊院奏たちが、それぞれ慎重に分析しており、一体何が駄目だったのか、どうすれば成功するのか、などを思慮・検討している。



 にやぁー!


 まぁ…瑛は凄く強いから、あまり…敗北や失敗はしたことないだろうに、今回だけは…ちょっと失敗して敗北してしまったようだにゃー!

 でも…瑛たちの仕事は、これだけじゃないから、ああ見えて結構…忙しいし、そうそう…アレだけにかまっていられないようだにゃー!





 ある日の夜


 今夜もまた…陸堂兄弟が仕事で、陸堂家の自宅を留守にしている為、家の中にはボクたち子猫と子犬の動物しかいない。


 にやぁー!


 ボクたち子猫は夕食も食べ終わり、家の中をさんざん遊び回っていて、もうそろそろ飽きて疲れたので、子猫専用の部屋に戻り、寝る準備をしていると……。





 うにぁあー!


 しばらくしてから、また…あの鳴き声が聞こえてきていて、もう正直…うんざりしていたけど、今のところは誰もコイツを退治(除霊?)することができない、無敵の存在である。


 それに未だに、コイツの目的も不明のままであり、恨みや憎しみからくる怨念なのか、何かの目標を達成できないままで亡くなった未練なのか、そもそもコイツが本当に幽霊なのか、さらに謎が深まるばかりである。


 うにぁあー!


 また…相変わらずの「うにぁあー!」だけの鳴き声……。


 ―――だけど、今夜は少しだけ様子が違っていた……。


 う…にぁ…あ…

 うぅにぃぁあぁ

 うふふふ…にぃあ


 えっ!?

 なんだ? なんだぁー?

 すると突然だが、鳴き声の台詞(セリフ)も声の質や音量なども全部変化していき、今までとはまるで別人になっていた。


(それでも何を言ってるのか、解らない!)


 そして、同時に小さな黒い影の正体もだんだんと判ってきていた……それは……人間の成人男性の生首で、(ひたい)からアゴにかけて…かなりの量の流血をしており、目玉がくり抜かれているのか、なくなっていて…黒くなっていた。


 にやぁーっ!!


 これは…完璧に幽霊だっ!! しかも、凶悪霊化寸前の幽霊だっ!!

 これなら従来のやり方では、通用しない……何故なら、普通の幽霊よりも明らかに霊力・妖力などの力が強いからである。


 納得したにゃー!



 うふふふ、にぃあ

 うぅにぃぁあぁ

 う…にぁ…あ…

 うにぁあー!



 にやぁー!


 あっ! 元に戻ってきた!

 どうやら、再び元の不気味で奇妙な鳴き声に戻り、生首の方も小さな黒い影に戻り、そのままスゥーッと消えてしまった。





 翌日の朝


 陸堂瑛と陸堂翼の二人の兄弟が、仕事から陸堂家の自宅に帰ってきていた。


 早速だが、二人はシャワーを浴びて汗や汚れを洗い流し、自分の部屋着にそれぞれ着替えていて、二人共にリビングのソファーに座り、コーヒーを飲みながら寛いでいた。


「………」

「前回は失敗しましたね。」

「ああ、とてもいい経験と参考になったよ。」

「今夜の予定をあけておきましたが、早速…リベンジしますか? 瑛」

「ああ、そうだな。 前回のメンバーをまた召集してから、新たなメンバーも呼ぶか? 翼」

「はい、判りました。」

「……それと今回はあの援軍も呼ぶか? 翼」

「……え、彼も呼ばれますか? 瑛」

「…ああ…」

「はい、判りました。」


 にやぁー?


 彼…? 援軍…?

 リビングで遊んでいる子猫のアキラが、陸堂兄弟の会話に不思議そうな顔をして、首を傾げていた。


  △▲


次回に続きます。

(※まだ、ひとつ目のお話しが続いている最中です)


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