02.B【鳴き声:2】
……今回は二回目ですが、まだまだ続く予定です。
▼▽ (02)
ある日の夜
―――突然、家の外から、
うにぁあー!
なんだか耳障りな、謎の鳴き声が聞こえてきていた。
なんだ? なんだーっ!?
これは……猫の鳴き声ではないにゃー! ましてや、犬の鳴き声でもないワン! そもそも……動物の鳴き声ではないのではっ!?
聞いてて、とても気持ち悪い鳴き声だけど、一体なんなのか……よく解らないにゃー。
うにぁあー!
あまりにも、薄気味悪い声なので、耳の良い他の子猫たちも起き上がり、その謎の鳴き声がする方の窓に行き、暗闇の外を眺めていた。
ウチの隣にある家のさらに向こう側にある細い道に、子猫くらいの小さな黒い影が、暗闇の中で……モゾモゾと動いていて、非常に気持ちが悪い。
にやぁー!
ボクも聞き耳をたてながら、その謎の鳴き声がする方の窓に行き、そこから暗闇の外を眺めていた。
うるさいにゃー! 全然眠れないにゃー! 一体どうなってるんにゃー! ったく!
他の子猫の一匹で、ツバサがそう愚痴をこぼしていた。
ツバサも飼い主の名前を冠された子猫の一匹で、白色と黒色が混ざった毛並みをしている。
うにぁあー!
しばらくの間は、その謎の鳴き声が聞こえており、しかも微妙にだけど……心なしか、少しずつウチの方に近づいている感じがしている。
にやぁー!
やがて、陸堂瑛と陸堂翼の二人の兄弟が、ウチに帰ってきた時には、もうすっかりと、その謎の鳴き声も聞こえなくなり、小さな黒い影も消えていた。
また、別の日
今日は朝から、陸堂兄弟が陸堂家の自宅に居て、兄の瑛が相変わらず特殊な部屋に籠っていて、特殊な特訓をしていて、強さを増していた。
弟の翼も自分専用の部屋に籠って、何かをしていた。
にやぁー!
朝食を食べ終えたボクたちは、陸堂家の広い部屋のあちこちで遊んではしゃいでいて、この間に起きていた、あの不気味で奇妙な出来事などは、もうすっかり忘れていた。
ワァン、ワァン!
それに子猫だけでなく、子犬も元気に走り回っていて、楽しそうにはしゃいでいた。
昼頃には瑛と翼の二人が、それぞれいた部屋からリビングにやって来ていた。
瑛は特訓を一時中断して、シャワーを浴びて汗を流していて、自分の部屋着に着替えていた。
翼も自分の部屋着に着替えていて、子犬用と子猫用のエサを持ってきて、ボクたちのエサ皿に入れてくれて、ボクたちは昼食を食べていた。
うーん、美味しいにゃー! やっぱり、飼い猫は気楽でいいにゃー!
ボクたちが昼食を食べていると、リビングのソファーに座り、コーヒーを飲んで寛いでいる陸堂兄弟が、なにやら話し合っていた。
にやぁー!
「瑛、先程……お隣さんから依頼がありました。」
「……依頼……?」
「はい、左側のお隣さんの家の左側にある細道に、真夜中……赤ん坊の泣き声 "みたい" なのが、聞こえてきて困っているそうです。」
「…… "みたい" ……?」
「はい、実際に見た目撃者の話しでは、人間の赤ん坊くらいの大きさの "黒い影" を見たらしいです。」
「……」
「その小さな黒い影から、赤ん坊の泣き声らしきモノが、聞こえてくるそうです。」
「……幽霊か……?」
「まだ断定はできませんが、可能性はあります。」
「なるほど、ここは部長の奏の出番だな。 翼、暇な時間に奏たちに、連絡を入れておけ。」
「はい、判りました。」
にやぁー!
何の話しをしているのか、正直ボクにはよく解らないけど、特に気にせずに、そのまま昼食を食べ続けていた。
また、別の日の夜
今夜の陸堂家の自宅の中は、人間の数が多い。
瑛と翼の陸堂兄弟は、当然なのだが、四豊院奏と七照院燕彦と三葉院真純と三葉院将和と二爽院静花と梶崎愛莉の六人の人間も、ウチの中に居て、全員がリビングで寛いでいた。
にやぁー!
今回の集合は、以前からウチの近くに起きている怪奇問題の心霊現象の対策であり、幽霊や心霊現象に精通している専門家たちが、瑛の呼び掛けで集結している。
ワァン、ワァン!
子犬たちの方は、既に子犬専用の部屋に戻り、寝る準備をしていて―――ボクたち子猫の方は、まだ元気にはしゃいでいて、遊んでいた。
「んー♪ 可愛い猫ちゃん♪」
すると、三葉院真純と二爽院静花と梶崎愛莉の三人が、ボクたちと一緒に遊ぶ為に、しゃがんで(中腰?)くれて……はしゃいでいたけど、その弾みで漆黒のミニスカートの中が、少し……見えていた。
梶崎愛莉は純白のパンティー! 三葉院真純は青色の生地に赤色の花柄が複数個付いたパンティー! 二爽院静花は布面積が少し小さい漆黒のパンティー!
にやぁー!
今度も人間の女の子たちのパンティーが見れて、ラッキー!
しばらくすると、また……あの謎の鳴き声が、何処からか突如として、聞こえてきていた。
うにぁあー!
△▲
……瑛と翼は幽霊にも対応できる魔法学校の男子生徒……しかも、応援も呼んだ……