09.第七高校編[三学期]【京都侵略】
【アブソリュート=ゼロ】
第七高校編[三学期]
【京都侵略】
柊沢統一たちが4月に魔法学校の『日本魔法学部第七高校』に入学してから初めて年をまたぐ事になった。
魔法学校は「年末年始休み」に入り12月30日~1月3日までの5日間特別に休学が認められている「特別休学」がある。(魔法学校全七校共通)
大晦日からお正月までの主人公たちの様子から始まる。
登場人物
①柊沢 統一(1年C組)
②佐久間 花織(1年A組)
③柊沢 綾花(2年A組)
④陸堂 翼(2年B組)
⑤陸堂 瑛(2年B組)
⑥シーラ・ラトファルト(1年A組)
⑦影森 慶慈(2年C組)
T魔法警察官(魔法官)隊長
t魔法警察官(魔法官)隊員
●敵
⑧ハリー・ダグラス(米国軍少佐)
大晦日の夜
高知県の柊沢家
柊沢姉弟と佐久間花織は年越しそばを食べ終わり綾花と花織が初詣に行く為の振袖を着付けていた。
そこにシーラが柊沢家に到着して振袖の着付けに参加した。
三人は振袖を着付け終えた。
③「統くん おまたせ」
①「…」
②「どうですか 似合ってますか?」
①「…ああ よく似合ってるよ 花織」
②「ありがとうございます。」
⑥「シーラはどうですか?」
①「…ああ シーラもよく似合ってるよ」
⑥「ありがとうございます。」
③「さぁ 皆 初詣に行くわよ」
①「うん」
②「はい」
⑥「は~い」
四人は初詣に出掛けた。
大晦日の夜
和歌山県の陸堂家
瑛のところから仕事の依頼が来ていた。
⑤「……仕事か?」
④「はい 米国政府から京都に潜伏しているとされる米国軍兵士の所在の確認と処理を日本政府に依頼されて僕たちに回ってきた…ところですね。」
⑤「その兵士の生死は…?」
④「問わないそうです。 ただ "そいつ" はかなり強いので気をつけろとの事です。」
⑤「ほう それは楽しみだな よし 慶慈の奴も呼んでおけ」
④「はい わかりました」
⑤「よし 行くぞ!」
④「はい わかりました」
その後 影森慶慈が陸堂兄弟と合流して京都府へと向かった。
12月31日/PM.11:00
京都府[ホテル]
陸堂兄弟と影森慶慈は京都府に到着し[ホテル]でチェックインしていた。
⑦「これからどうするんだ?」
⑤「今日は休むよ」
④「本格的な行動は明日からですね」
⑦「ああ わかった」
三人は休む事にした。
12月31日/PM.11:10
高知県[初詣]
柊沢姉弟・佐久間花織・シーラは混雑する中 御詣りをしていた。
③「ひゃ~ 混んでるよねー」
②「結構 遅い時間なんですけどね…」
⑥「コミコミで~す」
①「姉ちゃん 早く並んで御詣りしようよ。」
③「そうね 皆 さっさと並びましょうか。」
①「うん」
②「はい」
⑥「は~い」
御詣りをする為に四人は長い行列を並んでいた。
12月31日/PM.11:50
高知県[初詣]
柊沢姉弟・佐久間花織・シーラは参拝中(お賽銭)
1月1日/PM.00:20
高知県[初詣]
柊沢姉弟・佐久間花織・シーラは参拝中(おみくじ・御札購入)
1月1日/AM.00:50
高知県[初詣]
柊沢姉弟・佐久間花織・シーラは屋台を散策していた。
③「はぁ 疲れたわね。」
②「はい 本当ですね。」
⑥「…ふあぁ…」
①「あっ 姉ちゃん もう年が明けてるよ!」
③「あら 本当だわ!」
②「御詣りも終わりましたし そろそろ帰りますか?」
③「そうね 皆 帰りましょうか。」
⑥「は~い」
①「うん」
②「はい」
四人は自宅に帰っていった…
1月1日/AM.07:00
京都府[ホテル]
陸堂兄弟と影森慶慈は既に起きておりロビーにいた。
④「情報にあった場所に例の兵士が居るとわかりました。」
⑤「よーし 行って遊んでやろうぜ。」
⑦「ああ」
三人は外に出た。
1月1日/AM.07:50
京都府[デパート]
陸堂兄弟と影森慶慈が目的地に着くと辺りは騒然となっていた。
…ざわざわ
⑦「…?」
④「どうしたんですかね?」
⑤「…」
周りの声が聞こえる。
A「おい! 外国人があそこで人質を取って立て籠っているそうだぞ!」
B「警察も応戦しているけど…相手が強いそうで…テロか?」
C「なんだよ! 頼りないなー!」
⑦「…な 何…?」
⑤「ほう もしかして…例の兵士か?」
④「…確認します」
…ざわざわ
D「きゃー!」
E「おい 何をするんだ? 止めろ!」
…何か動きがあった様だ…
④⑤⑦「…!?」
⑤「ちっ 行くぞ!」
④「はい」
⑦「ああ」
三人は現場に急行した。
1月1日/AM.08:10
京都府[レストラン]
瑛たち三人が騒ぎの場所に行ってみるとレストランで米国軍兵士が複数の人質を取って警察に攻撃していた。
警察は魔法警察官(魔法官)を投入し応戦していた。
⑦「…あれか?」
④「わかりました! 彼の名前は『ハリー・ダグラス』…米国陸軍魔法部隊隊長で階級は少佐です。」
⑤「…魔法部隊…? 何でそんな奴がこの日本のしかも正月にテロを起こす?」
④「…詳細は解りませんが騒ぎが起きたのは30日の午後11時過ぎだそうです。」
⑦「何? それじゃあ 騒ぎが起きて丸一日は経過していると言う事か?」
④「ええ」
⑤「ちっ こいつは出遅れたな」
④「…どうしますか? 瑛」
⑤「…奴は今 警察の方しか見えていない 奇襲をかけよう」
⑦「…奇襲?」
⑤「…そうだ」
④「…」
⑤「慶慈 お前は正面から行って応戦しろ」
⑦「わかった」
⑤「翼 お前は奴の死角に入り遠距離から援護しろ」
④「わかりました」
⑤「俺は奴の背後に回り込み 慶慈が奴をおびき寄せた後 挟撃する」
⑦「わかった」
④「わかりました」
⑤「よし 行くぞ!」
三人はそれぞれの配置についた。
1月1日/AM.08:30-AM.09:20
京都府[レストラン]
ハリーの強力な攻撃に警察も魔法官もてこずっていた。
t「…うわっ!」
T「くそっ! なんと言う奴だっ!」
⑧「…ふ 負傷しているとは言え このボクがこんな極東の島国に負ける訳がない!」
そこに影森慶慈が現れた。
t「なんだね 君は? 危ないから下がりなさい!」
T「…いや 待て まさか彼が陸堂瑛なのか?」
t「…え? 陸堂瑛?」
慶慈はハリーに向かって突進した。
⑧「な なんだ? この~!」
ハリーは魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《ドラグーンシステム》を使用
しかし影森慶慈は素早いフットワークで巧みに避けた。
⑦「…ふっ」
⑧「なんだと!?」
慶慈がハリーの間合いに入り慶慈とハリーの素手の攻防が始まった。
⑧「ま まさか このボクと互角に戦うなんて…?」
慶慈は徐々に攻撃のリズムを速めた。
⑦「はぁっ!」
⑧「何? くそっ この!」
ハリーは【七聖剣】「ロンギヌス」を使用して慶慈に攻撃しようとした。
⑦「…むっ!」
⑤「…ちっ」
陸堂瑛は魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《ドラグーンシステム》を使用
ハリーの攻撃から慶慈を護った。
⑧「なんだと!?」
⑤「…」
ハリーが慶慈に気をとられている隙に瑛が背後から物凄い速さで急接近し瑛の右拳がハリーの背中に直撃した。
ドゴォン!
⑧「ぐぁがぁっ な…に?」
その隙に慶慈の左拳がハリーの右頬を捉えた。
バキッ!
⑧「うがぁっ」
⑦「…ふっ」
⑧「くそっ こいつ!」
ハリーが今度は「ロンギヌス」を瑛に向けて振りかざす。
⑤「…ちっ」
陸堂瑛は魔法を発動した。
【補助魔法】
《ブラックファントム》を使用し日本刀を造り出した。
「ロンギヌス」と「ブラックファントムの日本刀」が交差する。
ガァギィーン!
⑧「な 何!?」
その隙に慶慈の右拳がハリーの腹部を捉えた。
ズゥン!
⑧「ぐはぁっ」
続いて瑛が左肘打ちでハリーの顔面を捉えた。
バギィン!
⑧「うぎぁぁあー!」
⑤「よし いまだ! 翼! やれ!」
④「…はい!」
陸堂翼は魔法を発動した。
【防御魔法】
《トルネードウォール》を使用
瑛が合図を送ると待機していた陸堂翼が風魔法を発動しハリーの身体を竜巻で巻き上げた。
ブハァー
⑧「…な なん…だ? うわーっ!」
⑤「…よっと」
同時に瑛もハリーの後を追って上空に上昇して瑛の右蹴りがハリーの左側頭部を捉えた。
バギィッ!
⑧「がはぁっ」
ハリーは地面に叩き付けられた。
ドォゴーン!
ハリーは遂に力尽きて倒された。
⑧「うぅっ! くそっ このボクがこんな奴等に……ぐはぁ」
ハリーは気絶した。
t「凄い! やったー!」
T「おお…やりおった…さすがだ…!」
④「お疲れ様です 瑛 慶慈」
⑦「おお」
⑤「…ああ」
その後 ハリー・ダグラスは警察に逮捕されて米国軍関係者に引き渡された。
人質は全員無事だった。
こうして正月の京都府で起きた事件は終わった…
―――――――
【敵⑧】
ハリー・ダグラス
年齢:27歳
身長:175cm
アメリカ出身
米国魔法学校の卒業者。
米国軍に所属し米国国防陸軍魔法部隊隊長にして少佐に登り詰めたエリート。
しかし上官の裏切りにあい重傷を負い軍から逃亡し反撃の機会を窺っていた。
【七聖剣】のひとつ
『ロンギヌス』(風魔法)を使用した剣術と「ドラグーンシステム」を使用した戦闘が得意である。
日本の京都府に亡命し米国軍の追撃を逃れようとしたが陸堂兄弟に阻まれて陸堂瑛に倒されて米国軍に拘束された。
聖剣「ロンギヌス」の所有者だったが後に米国軍に返却された。
【補助魔法】
《ブラックファントム》
『黒鉄物質硬化魔法』
(硬化&特殊&飛行魔法)
この世の全ての物質を漆黒の鋼鉄に変化・操作できる。
日本刀・短剣・死神・骸骨騎士と様々な物を作成できる。
自身・味方や他人の身体を漆黒の鋼鉄に変化・操作させられる。
その他の用途は多彩で戦況に応じて臨機応変に対応できる。
この魔法は世界で瑛以外に使用者は確認できていない。
(陸堂瑛の三大最強魔法の一つ)
登場人物紹介
神崎 和幸
(かんざき かずゆき)
年齢:18歳
身長:175cm
誕生日:7月24日(獅子座)
徳島県出身
趣味:乗馬
在籍:3年生(3年A組)
所属:弓道部(前生徒会会長)
家族構成:祖父.父.母.妹
一人称:[僕]
日本魔法学部第七高校の男子生徒。
成績・運動・魔法共に優秀の優等生である。
性格は温厚で気が長くて好奇心旺盛な一面を見せる。
怒った所を見た者は殆どいない。
多くの生徒に慕われている。
名家・神崎財閥の御曹司。
各地に複数の別宅があり高知県の自宅から学校へ徒歩通学している。
生徒会会長としての信頼は厚く支持も高い。
現在は生徒会会長は陸堂瑛に引き継がれている。
陸堂瑛の実力と能力を逸早く気付いた内のひとりで生徒会役員選挙では自ら陸堂瑛を立候補に立てるなど行動を起こした程である。
陸堂瑛の良き理解者のひとり。
格闘能力はないが魔法能力が高く魔法技術と弓術による遠距離攻撃を得意とする。
弓術が巧みで現在でも弓道部に所属し弓道の全国大会に出場していて好成績を残している。