01.B【鳴き声:1】
※今回のヤツは、以前より構想していた本編の主人公である、陸堂瑛が飼っている子猫を、主人公にした物語です。
※今回の主人公はあくまでも子猫の方です。
▼▽ (01)
これは……陸堂瑛と陸堂翼の二人の兄弟が、まだ高校生の頃のお話しであり、昼間は魔法学校に通学していて、夜間は仕事で外出している。
日本の和歌山県にある陸堂家の自宅。
陸堂家の自宅は大きくて、非常に広い。
その広い家の中には、沢山の子犬と子猫が飼われていて、放し飼いにされている。
現在は子犬が四匹、子猫も四匹いて、それぞれが動物病院で病気の有無の確認や予防接種なども済ませており、全匹が健康状態であると確認されている。
陸堂家の広い自宅には、部屋のドアや壁などの下側に子犬や子猫が通れる小さな穴や、部屋の上側に設置されたキャットウォーク・タワーや、子犬・子猫別に用意されたトイレやエサ皿などがあり、これら全部のペット用品は、陸堂瑛と陸堂翼の二人の兄弟が、手掛けたモノである。
エサやりは朝昼晩の三回、子犬には子犬用のドッグフードを、子猫には子猫用のキャットフードを、それぞれ与えていて、それにまだ子供なので飲み物は、ミルクを与えている。
さらに陸堂家の自宅には、子犬専用の部屋や、子猫専用の部屋が用意されていて、夜になるとそれぞれの部屋に戻り、それぞれの寝床で、必ず睡眠をとるように躾られている。
子犬と子猫は、今日も元気にはしゃいでいて、遊んでいた。
にやぁー!
はじめまして、ボクの名前はアキラ! どうも!
茶色と白色が混ざった毛並みの子猫で、ボクの名前は飼い主の名前を冠された結構な古株な子猫なのだー!
にやぁー!
子猫であるボクが野外では、エサも寝床も確保できずに、一匹で生き残ることもままならない野良猫で、野垂れ死ぬ一歩手前のところを、人間の男の子(柊沢統一)と女の子(佐久間花織)に拾われて、そのままこの家に飼われることになった。
まさに、地獄に仏(天国)なのだー!
にやぁー!
この家は本当に、居心地が良いにゃー! この家はとても広くて、室温も最適温度なのだー! エサも朝昼晩の三食が出てきて、昼寝もし放題で、外敵は中に入って来ない! 子犬はいるけど優しいし、それに何よりも、犬猫別の専用部屋まで用意されているにゃー!
そうしている内に、仲間(子猫)も増えていき、現在ではボクも含めて、幸運な子猫は四匹にもなっていて―――
飼い主である陸堂兄弟は昼間・夜間とあまり居ないのだけど、ボクたちに美味しいエサをちゃんと出してくれて、まだ空腹になったことがないにゃー!
ありがとーだにゃー!
しかも、家主が仮に居なくても、必ず誰かが居てくれて、ボクたちの世話をしてくれているにゃー!
にやぁー!
そんな、ある日の出来事。
今日は生憎だけど、陸堂兄弟は朝から不在であり、代わりに柊沢綾花と柊沢統一と佐久間花織とシーラ・ラトファルトの四人が、午後になって陸堂家に遊びに来ていた。
陸堂家のホームセキュリティは万全であり、家に人間が居る間は通常モードで待機して、家に人間が居なくなるとセキュリティモードが作動して、家の全ての鍵を自動的に閉めるシステムになっている。
人間の女の子たちが、ボクたちと遊ぶ際には、はしゃいでいて、しゃがむ(中腰?)のだけど、学校の制服なのだろうか……漆黒のミニスカートの中が、少し見えている。
にやぁー!
佐久間花織は純白のパンティー! 柊沢綾花はピンク色の生地に白色の水玉模様のパンティー! シーラ・ラトファルトは水色と白色の縞模様のパンティー!
今日も女の子たちのパンティーが見れて、ラッキー!
しばらくの間は、ボクたちと遊んでいた女の子たちが、もう飽きたのか……それとも空が暗くなって遅くなったのか……柊沢統一と一緒に全員で帰宅してしまった。
その日の夜
今夜の陸堂家には、人間は居ない。
ボクたちはそれぞれの自分の部屋に戻って、自分の寝床で寝る準備をしていて―――
ボクもいい気持ちでウトウトしていたのだけど、突然……かなり異質で不気味な鳴き声が聞こえてきて、ボクは寝ながらも聞き耳をたてて、その謎の鳴き声を聞いていた。
うにぁあー!
その謎の鳴き声を聞いていたのが、どうやらボクだけではなく、他の皆も聞こえていたようで、うるさいくて、なかなか眠れないにゃー。
陸堂家の自宅の前に大きな道路があり、家の左右横にも細い道があって、その隣に別の家があって、その家のさらに向こう側から、その謎の鳴き声が聞こえてくるにゃー。
うにぁあー!
今までに聞いたこともない、この謎の鳴き声は―――
……一体なんだろう!?
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※今回登場する子猫のアキラと怪談・怖い話を組み合わせた物語となっています。
※ウフフ、過度の期待をしないで、お楽しみになってください。