87.第一高校編[三学期]【お別れの挨拶】
※【魔法学校編】最終話!
【アブソリュート=ゼロ】
第一高校編[三学期]
【お別れの挨拶】
※今回のお話しは第一高校の【卒業式】が終わった後の出来事である。
登場人物
●第一高校
①一珂院 恭(3年A組)
②一珂院 撩(2年A組)
③一珂院 翔(1年A組)
●第六高校
④黒澤 愁(2年A組)
⑤六甲院 美咲(2年A組)
⑥六甲院 美幸(2年A組)
⑦宮野 昭吾(2年B組)
⑧羽柴 裕基(2年B組)
⑨真鍋 充(2年B組)
ある日の夜
京都府にある高級ホテル
一珂院恭と一珂院撩と一珂院翔と黒澤愁の四人は高級ホテル内にあるレストランで夕食を食べていた。
恭からおもむろに話し始めた。
①「さて 明日はいよいよ第六高校に行くのだが―――」
④「…本当にいいのか? 一緒についてきて…俺一人だけでも十分なのだが…」
②「ふっ 構わないさ 色んなトコに行って色々と見て回るのも俺たちのやり方なのさ。」
③「…うん…」
④「…そうなのか? 相変わらず余念がないな……俺としては助かるけどな。」
②「…ふふふ…」
③「それで恭兄……明日は一気に第六高校まで行くつもりなのか?」
①「ああ そうだな 一旦は島根県のホテルに立ち寄ってからだな。 別に慌てる必要もあるまいし……ゆっくり行っても昼までには着くだろう。」
③「ふぅ~ん そう」
④「確かにな これで最後だしな……ゆっくり行っても構わないだろう。」
②「もう第六高校に未練はないのかい?」
④「別に…特に……と言うよりも残りの一年間でできることなどは限られている……何処にいても同じこと……ならばやっぱり名門・第一高校で過ごした方がマシかもな。」
①「なるほどな 確かにそれは言えるかもな。 お前がそう言うのであれば…こちらとしては何も問題ない。」
②「ああ そうだな それなら親しい学友にお別れの挨拶でもしていくかい?」
④「ふふふ そうだな…気が向いたらな…」
③「おお さっすがぁー 余裕ッスねぇー 愁さん」
②「ふふふ そうか」
①「そうか…ならば好きにすればいい」
④「……」
その後も四人は食事を続けていた。
……………
そして翌朝
恭たち四人は京都府から島根県に移動して早速だが島根県内にある高級ホテルで少し休んでから日本魔法学部第六高校の方に向かっていった。
日本魔法学部第六高校(島根県)
3月[三学期]
ある日の午後
校門の前にて
恭たち四人は愁を先頭に校門から学校内に入ろうとしていた。
すると前方から聞き慣れた美しい女子生徒の声や複数の声が聞こえてきた。
⑤「あら これはごきげんよう 黒澤愁さん」
⑥「あっ どうもです…(い…生きてた?)」
④「……」
⑦「おおっ 黒澤愁か 遅かったな 卒業式なら…もう終わっているぞ」
⑧「い…今頃になって…(現れたのか?)」
⑨「…っ! (うわっ 出た!)」
④「……」
そこには第六高校の生徒会役員である六甲院美咲と六甲院美幸と宮野昭吾と羽柴裕基と真鍋充の五人が立って現れていた。
愁の後ろの方にいた恭たち三兄弟が美咲たちの方を見ていた。
①「……挨拶していくか? …愁よ」
⑤⑥「…っ!?」
美咲と美幸の二人が愁の後ろを見てみると…なんと…あの…一珂院三兄弟が揃って登場しているのにとても驚愕していた。
②「お久しぶりです。 美咲嬢・美幸嬢」
⑤「な…何故…あなた方がここに……?」
⑥「え…え…っ??」
③「……」
④「…」(やっぱり知り合いか)
①「ああ 愁のこの学校での最後の手続きをしに来たのだ。 私たちは単なる付き添いではなく学校代表として来ている。」
⑤「…さ…最後…?」
⑥「…手続き…?」
②「ああ そうだ 黒澤愁はこの4月から第一高校に通学することになった。」
⑤⑥「何ですって!!?」
⑦⑧⑨「えぇっ!!?」
美咲たち五人の…第六高校の生徒会役員が "それ" を聞いて非常に驚愕していた。
①「…? なんだ…知らなかったのか?」
⑤「…あっ そう言えば確かに編入する生徒がいるとの資料を貰いましたが…忙しくて…面倒臭かったので見ていませんでした。」
④「……相変わらず…いい加減だな……」
③「大変ですね…苦労してますね? …愁さんも…」
④「ふっ だがもう『これ』ともオサラバだ!」
⑦「…?」(なんだ? 何処か違和感が…?)
②「……と言う訳だから…そういうコトでよろしく!」
④「皆…世話になったな…今までありがと…まぁ…俺は向こうで気楽にやらせてもらうよ…」
⑤⑥「…え…?」
六甲院姉妹が呆気にとられていた。
⑧「…う…?」(な…何ぃっ!? バカなぁ!?)
⑨「…嘘…?(マジィ?)」
⑦「…あ…?」(あ…あの黒澤愁がお別れの挨拶を…?)
④「ふっ 皆も元気でな」
⑤⑥⑦⑧⑨「…」
あまりの事に美咲たち五人は沈黙してしまった。
②「…?」(おや 黙ってしまったようだな)
③「…?」(うわっ なんだろう これは?)
①「……」
④「では…もう行こうか? …恭さん」
①「ん? そうか…もういいのか? …愁よ」
④「…ああ…」
②「それでは…行こうか…美咲嬢・美幸嬢 それでは…失礼しますよ。」
③「皆さん 失礼します。」
①「では失礼するよ」
そう言うと恭たち四人は美咲たち五人を横切って通過してそのまま校内へと入っていき 美咲たち五人はその彼らの後ろ姿をずぅっと眺めていた。
⑦「…あいつ…激怒しなかったよな…」
⑧「ああ…何て言うか…爽やかで穏やか…だった…」
⑨「…おい マジ…かよ…」
⑥「私…驚きました…あの愁さんが…あの愁さんが変わっていました…!」
⑤「…人は…成長できるモノなのですね…」
『人間は成長して生まれ変われる!』
その後も美咲たち五人は愁を見送っていた。
―――――――
【最後の手続き】
黒澤愁は残った最後の手続きをする為に第六高校へとやって来た。
彼にとっては最後の第六高校の通学といったところか……そしてその場にたまたまいた六甲院美咲たち五人の生徒会役員と出会いお別れの挨拶をした。
こうして愁は美咲たち生徒会役員や日本魔法学部第六高校にお別れを告げることに成功したのだ。
『魔法の紹介』
今回は第一高校の生徒である一珂院恭と一珂院翔が所有する魔法を紹介する。
【攻撃魔法】
《デビルズ.サタン.デッド.エンド.リベリオン》
(??魔法)
この魔法が発動されると周辺の頭上から急激に暗闇となり巨大で漆黒の羽の付いた人型の化物が召喚されて周囲の敵を一瞬で全て消し飛ばす魔法である。
(一珂院恭の最強魔法)
―――――
【攻撃魔法】
《サイバー.カウンター.ベルフェゴール.ディアボロ》
(元素:火&加速&波動&破壊魔法)
漆黒の炎の狼を複数作り出し物凄いスピードで敵に襲いかかり漆黒の炎の狼が敵に触れると大爆発を起こす魔法である。
(一珂院翔の最強魔法)
【魔法学校について】
[魔法授業編]
これまで多くを語ってこなかった魔法の授業についてです。
魔法学校と言われているのだから当然……魔法に関する授業もあるはずです。
授業内容は6コの基本魔法の習得であり そのほとんどが魔法の実技・実践により3年間で6コ全ての基本魔法を習得しなければならないのです。(担当の教師はちゃんといる)
魔法の実技試験は半年間ずつ定期的に開催されていて その全ての基本魔法に合格すると次は上級魔法の授業が受けられるようになり また全ての基本魔法を合格しないと卒業がかなりヤバくなります。(進級には問題なく補習も有る)
魔法学科の試験に筆記試験はなく またクラスの優劣に魔法の優劣は全く関係ないです。
【基本魔法】
1.加速魔法……対象者や指定した物体の運動速度を上昇する事ができる基本魔法。
2.重力魔法……対象者や指定した物体の重力を倍加させて重くする事ができる基本魔法。
3.硬化魔法……対象者や指定した物体の硬度を変化させる事ができる基本魔法。
4.波動魔法……対象者や指定した物体に振動や音波を与えて使用する事ができる基本魔法。
5.破壊魔法……破壊エネルギーの魔法力を凝縮収束させて放出できる基本魔法。
6.透過魔法……対象者の透視(視力)や通過(聴力)の基本能力を上昇させる事ができる基本魔法。
『最後に…』
日本魔法学部第一高校の生徒会長である一珂院撩の挨拶です。
撩「どうも 皆さん どうでしたか? これで第一高校編は終了して【魔法学校編】は完結します。 しかし……まさか……ここまでこれるとは正直…思いませんでしたよ。
いやぁ~ 本当に凄い! 俺はてっきり第一高校編までいくとは…と思っていなかったよ。
でも…まぁ…良かったよ……最後まできっちり終了できて……な。
では…また何処かで会おう! それまで暫しの別れだ! さらばだ!」
【一章・完結】
これで【魔法学校編】は終了しました。
短い間ですがお付き合いいただきありがとうございました。
また新章でお会いしましょう。