84.第一高校編[二学期]【一珂院の暗躍】
【アブソリュート=ゼロ】
第一高校編[二学期]
【一珂院の暗躍】
登場人物
●第一高校
①一珂院 恭(3年A組)
②一珂院 撩(2年A組)
③一珂院 翔(1年A組)
④一珂院 桜(1年A組)
⑤北芝 璋(1年B組)
⑥北芝 泉(1年B組)
⑦細津 花苗(1年C組)
⑧細貝 香菜穂(2年C組)
⑨細市 果奈子(3年C組)
⑩細宮 将芳(2年C組)
⑪蔡 命輪(2年A組)
●第六高校
⑫黒澤 愁(2年A組)
日本魔法学部第一高校(東京都)
12月[二学期]
ある日の午後
生徒会室にて
放課後の室内には一珂院恭と一珂院撩と一珂院翔と一珂院桜と北芝璋と北芝泉と細津花苗と細貝香菜穂と細市果奈子と細宮将芳と蔡命輪の最大十一人がいて全員が所定の席位置に座っていて…さらに第一高校で色々な手続きをしに来ていた黒澤愁が自己紹介をしていた。
①「彼が第六高校の黒澤愁だ。 皆 宜しく頼むぞ。」
⑫「黒澤愁です。 どうか宜しくお願いします。」
②「彼は来年 推薦でこの第一高校の入学を決めている。 それに入学試験・クラス試験共にA判定の優等生だな。」
③「愁さんは第一高校の男子寮に入寮することも既に決まっています。」
④「私は一珂院桜です。 一珂院家の人間です。 どうぞ宜しくお願いします。」
⑤「俺は北芝璋です。 よろしくっス。」
⑥「私は北芝泉です。 これから宜しくお願いします。」
⑦「私は細津花苗です。 これから宜しくお願いします。」
⑧「私は細貝香菜穂です。 宜しくお願いします。」
⑨「私は細市果奈子よ。 よろしくね…と言っても私はもう卒業するけどね。」
⑩「ふん 俺は細宮将芳だ。 よろしくな。」
⑪「私は留学生の蔡命輪です。 どうも宜しくお願いします。」
②「これが今の生徒会役員と『生徒会長軍』のメンバーだな。 愁」
①「顔と名前ぐらいは覚えておいてくれ。 愁」
③「よろしくです。 愁さん」
⑫「ああ わかった。」
①「では 次の議題は―――」
その後も話し合いは続けられていた。
……………
ある日の夕方
東京都の某所
都内にある[一珂院ジム]
ジム内では細宮将芳が相変わらずいつも通りにボクシングの練習をしていた。
さらに一珂院撩もその場にいてその様子を見ていた。
撩が将芳に話しかけてきた。
②「ふふふ この間の試合の勝利……取り敢えずはおめでとう。 将芳」
⑩「ああ ありがとう なんとか勝てたよ …撩」
②「ふっ なるほど やはり凄いモノだな。 お前は…」
⑩「ああ たまたま相手が弱かっただけだよ。 撩」
②「ふふふ そうか」
⑩「ところで お前の方も生徒会役員選挙からの会長就任…あらためて…おめでとうだな。」
②「そいつはどうもありがとうよ まぁ なんとか会長になれたよ。 将芳」
⑩「それにその後の魔法水泳大会や親睦会旅行の行事もお疲れ様だな。 撩」
②「ああ やれやれだったよ…本当に疲れたよ。」
⑩「まぁ それも会長の仕事だよ。 撩」
②「ふっ そうだな」
その後も将芳は練習を続けており撩もそれを見ていた。
……………
ある日の夜
12月の年末間近
一珂院三兄弟と黒澤愁は京都府に来ていた。
その目的は "ハリー・ダグラス" の治療と監視であり…薄暗い路地裏で斬られて血を流しながら倒れていた "ハリー・ダグラス" を見つけて回収していて京都府内にある倉庫まで連れていった。
①「おっ 見つけたぞ! よし…お前たちこの男を運び出せ。」
③「……」
⑫「…おう…」
②「ああ…わかった」
京都府内のどこかにある某所の倉庫内部の一室にはベッドや医療設備などがあって胸部の負傷をある程度の治療をしており応急処置がされていた元米国軍人の "ハリー・ダグラス" をベッドの上で眠らせていたのである。
「―――」
ハリーは一度は起きたもののその後は今の今までずぅーっと眠っていたのである。
◆
◆
◆
しばらくすると……
一珂院三兄弟と黒澤愁は既にこの倉庫から出ていて少し離れた場所でハリーの監視をしていた。
①「さて…これから一体どうするつもりなのかな…?」
②「さぁな まぁ いいさ。 ここで…じっくりと見させてもらうぞ!」
③「ふぅ~ん」
⑫「なるほど…あれがアメリカの元兵士で軍を裏切った男なのか?」
一珂院三兄弟と黒澤愁はしばらくの間…ハリーを閉じ込めた倉庫の様子を見ていた。
ドッゴォン!
すると…ハリーが聖剣 [ロンギヌス] を使用して倉庫の巨大扉を破壊して…扉が後ろに倒れた。
ザァッ!
そしてハリーは倉庫内から外に出ていった。
「ふん! バカめ! このハリー・ダグラスを侮るな! 愚か者め!!」
そう言うとハリーは京都府内の人々がいるデパートやレストランなどがある方に歩いて向かって行った。
◆ ◆ ◆
それを一部始終見ていた……。
後ろの倉庫の物陰に隠れていた一珂院三兄弟と黒澤愁がハリーの後ろ姿を見ながら話し合っていた。
①「やはり…出たのか? さすがだな… ハリー・ダグラス」
②「やっぱり…倉庫から出てきてしまったのか? せっかく匿ってやったのに…自ら困難な場所に赴くとはな……彼も愚か者だな。」
①「まぁ 仕方あるまい それも彼の望む…進むべき道なのだからな…」
⑫「…何故…そう言いきれるのだ?」
②「彼の目的は不明だが…このまま行けば 必ずハリー・ダグラスは陸堂瑛と対決することになるだろう。」
⑫「なるほどな それでか…」
①「…だが それもまた ハリー・ダグラス…彼が進むべき運命なのだと思うがな…」
③「………」
②「…そうか…もな…」
そう言うと一珂院三兄弟と黒澤愁は黒塗りの高級車に乗り込んでハリーとは別方向に走って立ち去っていった。
その後…ハリー・ダグラスは結局は陸堂瑛たちと対決していて…そして敗北して拘束されてしまったのである。
―――――――
【今回の出来事】
◎第六高校の2学年の男子生徒の "黒澤愁" が一珂院恭たち第一高校の主力メンバーに紹介されていた。
◎動き始めた男の第三弾の『ネタバレ』である。
ハリー・ダグラスの負傷を治療していて なおかつ閉じ込めて足止めしていて陸堂瑛との対決を避ける行動をした者たちの正体はなんと一珂院三兄弟と黒澤愁であった。
…とは言っても本人たちはまるで本気ではなく…そのほとんどがただの暇潰しに見えていた。
●1.第四高校編[二学期]【動き始めた男】(第一弾.44)
↓
●2.第三高校編[二学期]【動き始めた男】(第二弾.57)
↓
◎3.第二高校編[二学期]【動き始めた男】(第三弾.69)
↓
●4.第七高校編[三学期]【京都侵略】(本題.9)
【日本プロボクシング】
魔法学校出身の生徒でプロボクシングの選手でもある細宮将芳の経歴を紹介する。
【東京都】
◎細宮将芳(第一高校)
●スーパーライト級[一珂院ジム]
◆スーパーライト級:東日本新人王戦.優勝
◆スーパーライト級:日本王者
◇スーパーライト級:日本王者防衛戦.成功(1回目)
魔法学校の生徒で三人いる日本王者の一人…将芳が1回目の防衛戦に成功している。
最近は出番が少なかったのだがしっかりとプロボクサーとしての仕事はしている様である。
また一珂院家から依頼された仕事もしている。
【黒澤愁の変化】
黒澤愁の第六高校時代での性格は非常に傲慢で自己中の保身的な思考の持ち主であったのだが第一高校への編入を決めた時から心の変化が見られている。
それは…以前よりも冷静で謙虚になりつつあり…以前から彼の性格を知っている者からすれば…とても信じられない程の変わりようである。(この変化に両親や兄は大喜びである)
また一珂院三兄弟や細宮将芳と共に行動している場合もあり信頼や期待もされている様でありこれも心の変化の一端である。
登場人物紹介
蔡 命輪
(さい めいりん)
年齢:17歳
身体:155cm
誕生日:9月1日(乙女座)
3サイズ:B82/W58/H85
大中華連合国出身
趣味:お散歩(車椅子だけど)
在籍:2年生(2年A組)
所属:生徒会庶務.風紀委員
家族構成:???
一人称:[私]
日本魔法学部第一高校の女子生徒。
成績は大変優秀でありエリート校でもかなり学年上位に位置している。
運動は以前はかなり得意であった方だが現在では身体が動かないので……。
魔法実技もかなり優秀・得意であり高評価を受けている。
現在は第一高校近くの特別病院に住んでいてそこから専用車で通学している。
性格は温厚・素直で冷静沈着なのだが一直線なので策略や小細工などは一切しない。
また日本語も流暢に話すのだがそのほとんどが丁寧語や敬語になってしまう。
戦闘能力は未知数。
未だに彼女の攻撃力や魔法能力などはあまり解らない。(その中で「瞳」に関する魔法が使用できる?)
大中華連合国からの留学生であり…少し特殊な家庭なのだがその家族の詳細は不明。
彼女自身もかなり謎に包まれていて詳細は不明なのだが昔…下半身が不随になってしまい…現在では車椅子での生活をしていて…日本の最新医療に活路を求めて来日しており…その為に学校は少し休みがちである。
また普段から両目を閉じているようなのだがこれも病気かどうかは不明。
現在は生徒会役員の庶務と風紀委員に所属しているのだが本人は学校を少し休みがちである。
陸堂兄弟とは何か色々と関係がある様なのだが……。