80.第一高校編[二学期]【生徒会役員選挙】
【アブソリュート=ゼロ】
第一高校編[二学期]
【生徒会役員選挙】
登場人物
①一珂院 恭(3年A組)
②一珂院 撩(2年A組)
③一珂院 翔(1年A組)
④北芝 璋(1年B組)
⑤北芝 泉(1年B組)
⑥細津 花苗(1年C組)
⑦細貝 香菜穂(2年C組)
⑧細市 果奈子(3年C組)
⑨細宮 将芳(2年C組)
⑩蔡 命輪(2年A組)
この世界の魔法学校では毎年9月に生徒会役員の選挙を行う事になる。
(※詳細については日本の魔法学校が全校共通で下記の通りである)
選挙の為 毎年.生徒会会長が変わる事もあれば3年間続けられる事もある。
選挙対象は会長と副会長。
会長・副会長の選出には 1.前会長の立候補(指名) 前副会長の立候補(指名)・2.A組生徒の立候補・3.全生徒中の10名の推薦のどれかが必要である。
選挙で一番票を獲得した生徒が会長・二番に票を獲得した生徒が副会長に就任する。
役員(執行部)は会長・副会長・書記・会計・庶務の5名。
書記・会計・庶務は会長の指名で決定する。(希望であれば会長・副会長だけの運営も可能)
部活動との兼務も可能。
補強要員は会長権限で何人でも指名可能。
選挙で選ばれた生徒は辞退できない。
つまり選ばれたら最低1年間は生徒会役員を続けなければならない。
……………
ある日の夕方
東京都の某所
都内にある[一珂院ジム]
ジム内では細宮将芳がいつものようにボクシングの練習と最終調整をしていた。
さらに一珂院撩もその場にいてその様子を見ていた。
撩が将芳に話しかけてきた。
②「よう もうすぐ試合だけど大丈夫なのか? 将芳」
⑨「ああ 大丈夫だ 何も問題はない …撩」
②「ふっ なるほど 調整は順調のようだな。」
⑨「ああ 無論だ 調整はほぼ完了している。」
②「ほう そうか さすがだな」
⑨「ところで もうすぐ生徒会役員選挙のようだが…お前の方は大丈夫なのか?」
②「そうだな まぁ ぼちぼちだな 気楽にやっているよ。」
⑨「ふっ 随分と余裕だな …撩」
②「まぁまぁだな 将芳よ」
⑨「ふふふ お前ほどの優秀な男ならば勝算がきっとあるのだろうな。」
②「そいつは買いかぶりだぜ 俺に勝算などはない 成るようになる…だぜ 将芳よ」
⑨「ほう……あっ そういえば…彼女も来るのか…?」
②「…ああ……らしいぜ」
⑨「ふっ そうか」
その後も将芳は練習と最終調整を続けており撩もそれを見ていた。
……………
日本魔法学部第一高校(東京都)
9月[二学期]
ある日の午後
校内にある生徒会室
室内にはいつものように一珂院恭と一珂院撩と一珂院翔と北芝璋と北芝泉と細津花苗と細貝香菜穂と細市果奈子と細宮将芳の九人がいたのである。
恭から話し始めた。
①「さて 今回も生徒会役員選挙の時期がきた様だな。 今回は撩が会長になるべく選挙に出る様だぞ。」
②「……」
③「やっぱり撩兄が選挙に出るんだな?」
①「何言ってる! お前も出るんだろ? 翔」
③「ああ でもやっぱり撩兄には負けるよ?」
①「……」
⑨「ふん 当然の成り行きだな。 恭が会長になったのだから次は撩の番という訳だな。」
④「まぁ 恭さんも撩さんも非常に優秀ですから会長に相応しいですよね。」
⑤「そうですよね。 ……というか撩さんしか会長になれないのではないですかね?」
⑥「はい そうですよね。」
⑦「まぁ その通りだね。」
⑧「ん~ 他に誰か有力な立候補っているのかしらね?」
⑦「え? いないんじゃないんですか?」
⑥「……ですよね?」
⑤「うんうん」(そうです!)
泉が二回も頷いていた。
④「じゃあ もう決まりですかね?」
●・●・●
⑩「はい その通りです。」
すると車椅子に座って目を閉じている一人の女子生徒が話しかけてきた。
①「…命か…」
③「……命輪さん」
②「おっ 今日はもういいのか? …命」
⑨「ほう 今日は大丈夫みたいだな? 命輪」
⑩「はい 先程まで病院に行ってきましたので今日はもう大丈夫です。」
⑧「ハロー 命ちゃん」
⑩「はい 相変わらずですね 果奈子さんは…。」
④⑤⑥⑦「…?」
北芝兄妹や花苗たちが不思議そうな顔をしていた。
⑩「ふふふ 新顔も中にはいる様ですね。」
①「ふむ そうだな 紹介しておこうか。 彼女は蔡命輪だ 『生徒会長軍』に所属している。」
⑩「皆さん 宜しくです」
④「はい 宜しくお願いします。」
⑤⑥「こちらこそ 宜しくお願いします。」
⑦「こちらこそ 宜しくね」
⑩「はい どうもです」
①「えーと それで…続いてだが―――」
恭たち十人はその後も話し合いを続けていた。
その後は……
日本魔法学部第一高校の生徒会役員選挙活動が粛々と進められていた。
そして投票日。
投票結果。
1.一珂院撩 ……125票
2.一珂院翔 …… 89票
3.伊藤皇嗣朗…… 67票
4.蔡命輪 …… 52票
5.韓煥 …… 25票
全校生徒…358名
この結果 予想通りに一珂院撩が第一高校の生徒会の会長となった。
生徒会の新会長の一珂院撩が祝辞を述べた。
新生徒会役員(執行部)
会長………一珂院撩
副会長……一珂院翔
に決定した。
こうして生徒会役員選挙は無事終わった。
後日
生徒会室にて
新たに役員として
書記……北芝璋
会計……北芝泉(二期目)
庶務……蔡命輪
に決定した。
新生徒会役員(執行部)
会長………一珂院撩
副会長……一珂院翔
書記………北芝璋
会計………北芝泉(二期目)
庶務………蔡命輪
旧生徒会役員(執行部)
会長………一珂院恭
副会長……一珂院撩
書記………一珂院翔
会計………北芝泉
庶務………北芝璋
⑩「ふふふ やっぱり予想通りでしたね? 撩」
⑨「ああ そうだな」
①「まぁ 当然だな」
③「さすがだよな 撩兄」
②「やれやれだな 俺も遂に会長かよ!」
④「おめでとうございます。」
⑤「おめでとうございます。」
⑥「おめでとうございます。」
⑦「おめでとうね 撩くん」
⑨「おめでとう! 撩」
⑩「おめでとうです 撩」
⑧「ふふふ やっぱり一珂院の磐石は揺らがない様だね。」
①「まぁ そのようだが……翔も頑張ってほしいものだな。」
③「……」
②「ははは 頑張れよ! 翔」
⑩「ふふふ 頑張って下さいね。 翔」
こうして撩が会長となる新生徒会の活動がスタートする。
―――――――
【生徒会役員選挙】
毎年9月に行われている日本魔法学部第一高校の生徒会役員選挙だが実は第一高校が一番最後に行われているのである。
生徒会の会長は一珂院家の三兄弟の独壇場である。
前回は一珂院恭が会長となり今回は一珂院撩が会長となった。
このまま順当に行けば次回は一珂院翔が会長になるはずなのだが……さて 一体どうなるのか?
そして今回は全七校の第一高校から第七高校までの開催日は推測であるが次の通りである。
1.第三高校 (七校中.第一最初の日)
2.第七高校 (七校中.第二最初の日)
3.第二高校 (七校中.第一中頃の日)
4.第六高校 (七校中.第二中頃の日)
5.第五高校 (七校中.第一後半の日)
6.第一高校 (七校中.第二後半の日)
7.第四高校 (今回の選挙は無し)
【登場人物紹介】
[簡易型]
[蔡 命輪]
年齢:17歳
大中華連合国出身
日本魔法学部第一高校の女子生徒。(2年生)
大中華連合国からの留学生で超天才であり魔法の達人でもある。
病気持ちで日本の最新医療を頼って来ている。
現在は生徒会役員と『生徒会長軍』に所属していて風紀委員も兼務している。
【生徒会長軍】
[第一高校編]
日本魔法学部第一高校の『生徒会長軍』に所属している現在の部員を紹介する。
●現在までに確認されている主な部員
部長:細宮将芳(2年C組)
部員:北芝璋(1年B組)
:細津花苗(1年C組)
:細貝香菜穂(2年C組)
:細市果奈子(3年C組)
:蔡命輪(2年A組)
※第一高校では生徒会役員と『生徒会長軍』が兼任できていて さらに蔡命輪は風紀委員も兼務している。
[風紀委員会]
●現在までに確認されている主な委員
委員長:一珂院撩
委員 :細宮将芳
:蔡命輪
※撩は現在でも生徒会の会長と風紀委員会の委員長を兼務している。
『魔法の紹介』
今回のはちょっと危険で少し特殊な魔法を紹介する。
【補助魔法】
《デストリガー.ステルスロック》
(元素:光&透過&波動&時間魔法)
この世界から自分だけの存在を消し去る魔法である。
敵・他者などから自分に関する記憶や五感などの全部を約10分間だけ消去する事ができる透明人間的な感じの魔法である。
複数の魔法を同時に発動させる為に少し複雑であるが上級実力者の魔法使用者の多くが使用可能である。
(上級実力者の通常魔法)
登場人物紹介
北芝 泉
(きたしば いずみ)
年齢:15歳
身体:160cm
誕生日:1月30日(水瓶座)
3サイズ:B83/W57/H85
和歌山県出身
趣味:リボンアクセサリーの収集
在籍:1年生(1年B組)
所属:生徒会会計.水泳部
家族構成:実母.義父.義兄
一人称:[私]
日本魔法学部第一高校の女子生徒。
兄同様に成績・運動共にかなり優秀であるが残念ながらAクラスには入れなかった。
兄同様に魔法実技は少し苦手であり評価もあまり高くない。
以前は和歌山県に住んでいたが現在は東京都の第一高校の近くの自宅に住んでいてそこから学校に徒歩通学している。
性格は穏和で礼儀正しく芯が強く丁寧口調で話してくれる。
血は繋がっていないが兄の事をとても慕っている。
戦闘能力は格闘能力も攻撃魔法も兄同様にそれほど強くはない。
北芝家の娘であり実父とは既に死別している。
北芝璋の義妹にあたる。
家族としては実母と義父と義兄と暮らす事になり再婚により歳の近い義兄が増えた。
現在は生徒会の会計を務めているが水泳部にも所属しており泳ぎがかなり速くて相当な実力がある。
陸堂兄弟とはお互いに存在を認識しており何か因縁めいた関係の面識がある。