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61.第二高校編[一学期]【不良生徒】

   [※第二高校編突入]

ここからは日本魔法学部第二高校の物語となります。

第二高校の主人公として登場する『あの生徒』は少し変わった生徒であった・・・

さて一体どうなるのか?

どうぞお楽しみに!


【アブソリュート=ゼロ】

  第二高校編[一学期]

   【不良生徒】



 日本魔法学部第二高校(奈良県)

4月[一学期]



 ある日の午前中


・・・八陀院凌が歩いてやって来た。


凌は静かに第二高校の校門から校庭に入ってきているのだが登校時間はとっくに過ぎていて授業は既に始まっていたのである。

凌は学校指定の制服を着ていないようであり私服?を着ているいわゆる不良に近い生徒なのである。


凌は静かに学校の昇降口から校舎に入ると男性教師が待っていて凌に声をかけてきた。


 「おやおや 今日はお早い登校だなぁ~」


 「………」


 「相変わらずの重役出勤だよなぁ~」


 「……一体…何の用だ…?」


 「…あぁ 理事長がお呼びだぞ!」


 「…八陀院蒼依(はっだいんあおい)がか…?」


 「ああ そうだ だから早く理事長室に行け!」


 「………」


凌は早速(さっそく)理事長室まで行き室内に入っていった。

室内の奥には少し大きめな窓がありその手前には比較的大きめな机と椅子がありそこに座っている一人の少年が居たのである。

その少年の名前は "八陀院蒼依(はっだいんあおい)" といい学校指定の制服を着ていて室内に入ってきた凌に声をかけてきた。


 「やぁ 凌」


 「ああ 蒼依 俺に一体何の用だ?」


 ドカッ!


凌は室内の中央のテーブルの左右横にあるソファーに座り込んでいてテーブルの上に両足を置いていた。

その様子を蒼依が見ていると凌の方から声をかけてきた。


 「………」


 「…で 俺に何か話しでもあるのか? 蒼依」


 「まずはおかえり 凌」


 「おかえり…か まぁ 10日間の停学なのだがな… それで相手の方はどうだ?」


 「入院しているよ 全治1ヶ月程度の負傷だそうだよ」


 「おいおい あの程度でか…? ちっ! くそがっ! 」


 「まぁ 絡んできた相手の方も相手が君なので向こうの方も特に何も言ってこなかったようだね。」


 「そうか まぁ 来たらまた返り討ちにしてやるよ。 …ふふふ」


 「………」


 「…で 話はそれだけか?」


 「いや 後は近日中に本家で一族会合があるからそれの参加要請を……」


 「なんだ? それは俺も出ないと駄目なのか? 面倒臭いな……」


 「そういう訳にはいかないよ 君は本家直系の血筋なのだからね 挨拶ぐらいはしてもらわないとね。」


 「…ちっ! そーかよ!」


 「…ふふふ まぁ よろしくね 凌」


 「ふんっ! 後はないな? ではもう行くぞ!」


 「うん また後でね 凌」


 ガチャ!


すると凌は立ち上がり静かにドアまで歩き出しドアを()けて理事長室を退室していった。


 ……………


 ある日の午後


放課後

第二高校の体育館の裏側で制服を着崩したり私服に近い服装でいたりとどうやら優等生には程遠い格好をしている不良のようである複数の男子生徒たちがたむろしていて一人の真面目そうな男子生徒を取り囲んでいてなにやらモメているようである。


そこに八陀院凌が一人で静かに歩いてやって来た。


 「ほう なるほどな 確かに情報通りだな」


そのモメ事の現場に凌が近づくとさすがに複数の不良生徒たちも凌の存在に気がついてきて凌に対して挑発的な態度で声をかけてきた。


 「あ? なんだ? テメェ!」


 「何見てるんだぁ? テメェはッ!?」


 「………」


 「テメェ 何黙ってるんだっ!? なんとか言ったら……」


 ズッドォン!


すると突然に凌が複数の不良生徒たちの一人の腹部に左膝蹴りを()らわせた。


 「うぐがっ!」


 ドサッ!


その不良生徒はその場で倒れて気絶した。


 「テッ! テメェッ!」


それを見ていた複数の不良生徒たちの一人が凌の顔面を殴りにくるのだが凌はそれをヒラリとかわして今度は凌が殴りにきた不良生徒の頭部右側に左上段蹴りを()らわせた。


 ドォカァッ!


 「うぐがっ!」


 ドサッ!


その不良生徒もその場で倒れて気絶した。


さらに凌は続けざまに一瞬でもう一人の不良生徒の頭部左側に右上段蹴りを()らわせた。


 ドォゴォン!


 「うぐがっ!」


 ドサッ!


その不良生徒もその場で倒れて気絶した。


 「ひぃいぃいっ! た たすけ……」


残りの不良生徒が凌に恐れをなして走って逃げ出そうとする。


 「ハァン この俺がキサマたちをこのまま逃がすと思っているのか?」


凌は魔法を発動した。


【攻撃魔法】

《エネルギーブラスト》を使用


ズドォン!

碧色の光線を放ち走って逃げていく不良生徒の背中に直撃させた。


 「ぐがあぁっ!」


 ドサッ!


逃げた残りの不良生徒もその場で倒れて気絶した。


 「ふん バカめ!」


先程まで複数の不良生徒たちに絡まれていた真面目そうな男子生徒が凌に声をかけてきた。


 「あの~ 助けていただいてどうもありがとうございます。」


 「うん? ああ いいから早く帰んな」


 「はいっ!」


真面目そうな男子生徒は凌に一礼をして立ち去った。


 「さて コイツらにはまだ聞きたいことがあるからな。」


そう言うと凌は気絶した複数の不良生徒たちを両肩に(かつ)ぎ上げると静かに何処かに去っていった。


複数の不良の男子生徒たちも真面目そうな男子生徒もいずれも1学年のようであった。



  ―――――――



  『過去の出来事』

    [簡易型]

今回のお話しの少し前の出来事で入学式の数日後に八陀院凌は3学年の不良の男子生徒たちとなにやらモメており凌は無傷だが3学年の何人かを病院送りにしていた。

結局は3学年の処分は不明だが凌の方は10日間の停学処分となった。



  『使用魔法の紹介』

今回は第二高校の生徒である八陀院凌が使用した魔法を紹介する。

【攻撃魔法】

《エネルギーブラスト》

(元素:風&破壊魔法)

風属性の碧色の光線を放出させて敵に攻撃する。

名前からして陸堂瑛が使用している攻撃魔法と同系統であると思われる。

(八陀院凌の通常魔法)



  【登場人物紹介】

    [簡易型]

 [八陀院 蒼依]

年齢:17歳

奈良県出身

日本魔法学部第二高校の男子生徒。(3年生)

奈良県の名士である名家・八陀院財閥の当主であり八陀院凌とは親戚にあたる。

第二高校の理事長であり生徒会役員の会長でもある。

また風紀委員会の委員長も兼任している。

絶大な権力を有しており戦闘能力も結構高いようである。



【八陀院凌の服装について】

凌は第二高校では学校指定の制服を着ておらず黒いパーカーと下には白いワイシャツを着ていてネクタイはしていない。

黒いズボンを穿()いているのだがもちろん学校指定のモノではなく靴も黒いスニーカーを()いていてこちらも学校指定のモノではない。

このような服装をしているにもかかわらず教師や風紀委員などには何故か一切注意されていないのである。

 

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