52.第三高校編[一学期]【伊斑兎萌の一日】
【アブソリュート=ゼロ】
第三高校編[一学期]
【伊斑兎萌の一日】
登場人物
①神柴 渉(1年C組)
②伊斑 兎萌(1年C組)
③鏡嵜 智夜(1年C組)
④榎口 恵璃(1年C組)
⑤暁 哲子(1年C組)
⑥二爽院 鷹紀(2年A組)
日本魔法学部第三高校(長野県)
6月[一学期]
ある日の午前中
1年C組の教室にて
授業の間の休みで伊斑兎萌の席で兎萌と鏡嵜智夜と榎口恵璃と暁哲子の四人が集まってお喋りしていた。
④「ねぇねぇ~」
②③⑤「…?」
兎萌と智夜と哲子の三人が恵璃の方を一斉に見た。
④「皆はもう何処かの部活に入ったの?」
⑤「…へ?」
②「あっ あたしはバスケットボール部に所属しているよ。」
③「私は音楽部に所属しているわよ。」
⑤「私はまだ何処の部にも決めていないわね。…保健委員やっているし」
④「ふぅ~ん そう…」
③「でもなんでそんなことを聞くの? もしかして恵璃は何処かの部活の勧誘でもしているのかしら?」
⑤「まさかぁ~?」
④「いや 実はあたしもまだ何処の部にも入っていないんだよね。」
②「えっ!? そうなの?」
⑤「えっ!? それで聞いたの?」
③「…え?」
④「そうなの だからどうしようかな? …ってね」
②「ふぅ~ん そお?」
③「…別にそんなに急いで部活に入らなくてもいいのでは…? 恵璃は風紀委員もやっているし」
⑤「そうよ そんな今から何処かの部活に入らなくてはいけない訳でもないし…」
④「…そうかな? なるほどねぇ~」
②「そうそう そうだよ 恵璃ちゃん」
③「……」
④「んー どうしようかなぁ~ 確かにどの部活もピンとこないんだよね~」
②「へぇ~~」
⑤「……そう」
④「でもせっかくだからなんかの部活でもやってみたいんだよねぇ~」
③「……」
②「じゃあさ もう新しい部活でも作ってみたら?」
④「…ん? 作る?」
②「うん 自分がやりたい部活を自分で作るの。」
⑤「えっ!? 部活って作れるの?」
②「らしいよ まぁ結構条件厳しいけどね」
④⑤「へぇ~~ そうなの?」
③「……」
②「ところでさぁ 恵璃ちゃんは自分で部活を作るとしたら一体どんな部を作るの?」
④「…え? んー そうねぇ~ 何がいいかしらねぇ~?」
②「どお? だったら "最強魔法女子部" なんて言うのはどうかしらねぇ? 恵璃ちゃん」
③「…何それ? 兎萌ちゃんはそれを本気で言っているの?」
⑤「はぁ? 何言ってるの 兎萌は…?」
④「はぁ~ それは却下よ 兎萌」
②「えへへ~~ そうかー」
その後も四人はお喋りを続けていた。
……………
体育の授業にて
1年C組女子の体育の授業では女子生徒がチームを決めてのバスケットボールの練習試合をするつもりでいて伊斑兎萌と鏡嵜智夜と榎口恵璃と暁哲子の四人が同じチームとなった。
運動神経抜群でバスケットボール部の部員でもある兎萌が凄く活躍していて恵璃と哲子の二人がそれをアシストしてどんどんとシュートを決めて得点を重ねていき兎萌たちのチームが見事勝利していった。
②「よっしゃぁー! 勝ったー!」
③「ふぅ 勝てて良かったわ」
④「やったぁー! 勝ったよー!」
⑤「ふぅ これで一安心だね」
その後も体育の授業は続けられていた。
……………
ある日の昼
保健室にて
いつものように伊斑兎萌と鏡嵜智夜と榎口恵璃と暁哲子の四人は保健室内で昼御飯を食べていてそこに神柴渉が昼寝をしにまたやって来た。
①「…ふう…」
⑤「あっ 渉くん またお昼寝なの?」
②「ハロー 渉くん」
③「…!」
④「…むむっ!」
①「ああ またベッドを使わせてもらうぞ 暁」
⑤「はい どうぞ お好きに」
②「また聞くけどさぁ 渉くんはもうお昼御飯食べたの?」
①「…ああ 一応は食べた…」
②「へぇ~ そお?」
③「……?」
④「…一応…?」
⑤「渉くん また時間になったら起こすの?」
①「…ああ お願いするよ…」
⑤「は~い 了解でーす」
①「…よろしく…」
④「ふぅ~ん なるほどねぇ~」
②「おやすみ~ 渉くん」
③「……」
①「ふぅあぁ おやすみ」
神柴渉はそのままベッドに潜り込んで眠った。
……………
ある日の午後
放課後にて
体育館ではいつものように伊斑兎萌が女子バスケットボール部の部員としてまた選手として活躍していた。
練習試合でも兎萌はレギュラー陣に負けないぐらいの活躍を見せてシュートを決めて得点を重ねていきチームに貢献していった。
②「うん やったー! 調子いい!」
そして兎萌のチームが見事勝利した。
②「よっしゃぁー! 勝ったよー!」
しかしそんな兎萌の活躍をよそにバスケットボール部を見学していた女子生徒たちの視線は別の選手に向けられていた。
「きゃああああぁぁーーー! 鷹紀さまぁー! カッコイイィー!」
女子生徒たちの黄色い声援は男子バスケットボール部の部員でレギュラー選手でもある二爽院鷹紀の活躍に向けられていたのである。
⑥「よっよっ! それっ!」
鷹紀の華麗なドリブルは相手選手が止める事ができず…
⑥「ふぅっ!」
鷹紀の放った綺麗なジャンプシュートはボールが弧を描くようにゴールに吸い込まれていき見事ゴールを決めたのである。
⑥「よしっ!」
その鷹紀の活躍を見学していた女子生徒たちがまた黄色い声援を送る。
「きゃああああぁぁーーーっ! 鷹紀さまぁー! ステキーッ!!」
それを見ていた兎萌は呆れていた。
②「はっ 相変わらずだね 凄いなぁ 鷹紀先輩は…」
⑥「……」
鷹紀はタオルで汗を拭いていた。
「きゃああああぁぁーーーっ! 鷹紀さまぁーー!」
女子生徒たちの黄色い声援が体育館内に響いていた。
②「…それにしてもうるさい…」
その後も兎萌は部活動を続けていた。
バスケットボール部の部活動が終わった後で伊斑兎萌は下校して第三高校の女子寮に帰宅していった。
こうして伊斑兎萌の一日が終了した。
―――――――
『あたしの一日』
[伊斑兎萌編]
今回は伊斑兎萌の学校生活の一日を紹介している。
だいたいがこんな感じで過ごしていて毎日のように友達の鏡嵜智夜たちと一緒にいる。
しかし友達は鏡嵜智夜と榎口恵璃と暁哲子の三人だけではない。
また運動神経が抜群で体育の授業や部活動で活躍している姿がよく目立つ。
【登場人物紹介】
[簡易型]
[二爽院 鷹紀]
年齢:16歳
長野県出身
日本魔法学部第三高校の男子生徒。(2年生)
名家・二爽院財閥の御曹司であり二爽院静花の双子の兄にあたる。
現在は生徒会の副会長であり『心霊現象研究会部』の部員でもありバスケットボール部の部員もある。
非常にカッコ良く女子生徒たちにモテる。
【第三高校主催基礎魔法技術資格検定】
『世界魔法評議会』公認で魔法使用者の魔法に対する知識や技術や能力などがどれほど優れているかを測定する検定でこの資格を取ると魔法関係では優遇される。
毎年6月に実施されていて学科・実技の二つの試験が用意されている。
学科試験は魔法知識・一般常識などから出る問題なのだがはっきり言ってそれほど難しくはなく(等級に左右されない)普通に勉強していれば判る問題ばかりである。
実技試験は等級によって難易度が変化しており等級が高ければ高い程試験内容が難しくなる。
等級は3級・2級・1級・特級とあり3級取得でもたいしたモノであるが特級が最高位である。
日本全国各地の指定所でこの試験が受けられるのだが魔法学校では第三高校の学校内でも受けられる。
日本のみならず世界中からこの試験を受けに来る者がいて魔法学校でも多くの生徒が受けていて合格している。
登場人物紹介
[主人公2]
伊斑 兎萌
(いむら ともえ)
年齢:15歳
身体:165cm
誕生日:9月18日(乙女座)
3サイズ:B83/W56/H85
静岡県出身
趣味:読書.映画鑑賞
在籍:1年生(1年C組)
所属:バスケットボール部
家族構成:父.母.姉
一人称:[あたし]
日本魔法学部第三高校の女子生徒。
成績は普通より少し下。
学年平均点は取れるように努力はしている。
運動神経は抜群でありスポーツ全般得意である。
バスケットボール部の部員として部活動し選手として活躍している。
魔法実技・魔法能力はそれほど得意ではない。
しっかりと真面目に授業を聞いている。
第三高校の女子寮に住んでいてそこから学校へ徒歩通学している。
容姿はいたって普通の女の子であり可愛い部類には入るかも。
性格は元気で明るい。
多少のコトなら気楽に受け流しそしてなかなかの強運の持ち主である。
鏡嵜智夜とは幼馴染みで親友である。
姉が第三高校の卒業生でその流れで自分も第三高校の入学を決めて親許から離れて暮らしている。
戦闘能力は一切ないが力をつけていき強くなろうと努力中である。
意外にも家事が得意であり料理・洗濯・掃除・裁縫なども得意である。
姉の影響を受けて姉が優秀な魔法使用者であるが故に自分も最強の魔法使用者になろうと努力している。
神柴渉と出身地は同じだが第三高校に入学するまでは面識はなかった。