23.第六高校編[三学期]【卒業式】
【アブソリュート=ゼロ】
第六高校編[三学期]
【卒業式】
昨年11月の『魔法水泳大会』・『親睦会旅行』や今年1月の『会長会』と言った大型行事が無事終わり後は【卒業式】と言う行事を残すのみとなった。
登場人物
①六甲院 美咲(2年A組)
②六甲院 美幸(2年A組)
③宮野 昭吾(2年B組)
④羽柴 裕基(2年B組)
⑤真鍋 充(2年B組)
2月
島根県の六甲院邸
ある日の夜[豪邸内]
美咲の部屋にて
六甲院美咲と六甲院美幸の二人は紅茶を飲んで寛いでいた。
①「……」
②「お聞きになりましたか?」
①「ええ もちろんですわ!」
②「いやぁ タダ者ではないと思っておりましたが…!」
①「当然ですわ わたくしは最初から判っていましたわ。」
②「さすがは瑛様!」
①「うんうん そうですわ!」
…ガチャッ!
部屋のドアが開く音がした。
「あらあら 何が "さすが" なの?」
①②「お母様!!」
六甲院姉妹の母親が部屋に入ってきていて紅茶を持ってきていた。
「紅茶のおかわりを持ってきましたよ。」
①②「はい」
「それで何のお話しをしていたの?」
②「はい お母様は "陸堂瑛" と言う方をご存知ですか?」
「あら ええ 知っているわよ 彼ね。」
①②「えっ!?」
「あら "陸堂" と言えば『陸堂サポートサービス』よね? お父さんがいつもお世話になっているのよ。」
①②「そうなんですか!?」
「そうよ ふふふ まだまだ勉強不足のようね。」
②「それじゃ お父様のお得意様なんですか?」
「そうよ 『陸堂サポートサービス』は結構有名な事業なのよ その会社の若社長が瑛くんと言う訳ね。」
②「…そうなんですか…」
「その陸堂瑛くんがどうしたの?」
①「はい 瑛様が遂に【ゼロ】になったのですわ!」
「…【ゼロ】…?」
②「はい 世界最強の魔法使用者と言う意味です。」
①「世界でたった四人しかなれない まさに最強四天王ですわ!」
「へぇ~ それは凄いわね。」
②「はい そうなんです!」
①「はい 凄いんですわ!」
美咲と美幸の二人は少し興奮気味である。
「へぇ~ そうなのね」
①「やっぱり 瑛様は最強なのですわ!」
②「うんうん そうです!」
「あらあら 珍しいわね 美咲がそこまで他人さまを褒めるなんて?」
①「えっ そうですか?」
②「瑛様はお姉様のお気に入りの殿方なんですよ!」
①「コラ! 美幸 余計な事は言わないで下さい!」
「な・る・ほ・ど・ね」
①「お お母様?」
「それで最近 お見合いの話しがないと思ったらそういう意味だったのね。」
①「…? そういえば…ないですわね?」
「お父さんは "それ" を知っているのでしょ?」
②「はい ……だと思いますが…?」
「ふーん じゃあ そういうコトなのね。」
①「……何ですか?」
②「うふふふ なーんでもありませんよー」
「うふふふ ねー」
①「…?」
美咲と美幸の二人はその後も母親と談笑しながら紅茶を飲んで寛いでいた。
日本魔法学部第六高校(島根県)
ある日の昼
校内廊下にて
宮野昭吾と羽柴裕基と真鍋充の三人がたむろっていた。
④「はぁー」
③「あ?」
⑤「ん?」
④「いや もうすぐ卒業シーズンだな…」
③「ああ そうだな 俺たちももう3年生か…」
⑤「…早いな…」
④「来年は就職か進学か決めなければな…」
③「まぁな そうだな」
④「ああ そうだよな 生徒会なんてやってる場合ではないのだがな…」
⑤「…うん…」
③「…」
④「なぁ 卒業式は生徒会が準備や進行をしていくんだよなぁ?」
③「…ああ そうだな…」
④「…やれやれだな…」
⑤「…面倒臭いな…」
③「…おまえらなー! 愚痴ばかり言いやがって!」
④「だってな」
⑤「…うん…」
③「…はぁ …ったく!」
宮野昭吾と羽柴裕基と真鍋充の三人はこの後も喋っていた。
登場人物
⑥佐藤 つかさ(3年B組)
⑦水嶋 さゆき(2年B組)
⑧東 みゆり(2年B組)
⑨篠塚 航軌(2年C組)
⑩海原 孝彦(2年C組)
ある日の放課後
校舎にある[屋内プール]
水泳部が部活動中
部長である佐藤つかさが話しをする為に全員に号令をかけた。
⑥「皆 集合!!」
水泳部員の全員が部長の所に集合した。
⑦「…」
⑧「…」
⑨「…」
⑩「…」
⑥「今日はもうじき卒業する私の代わりに新しい部長を決めるわ。」
⑦「…部長…」
⑥「東 こっちにいらっしゃい」
⑧「…はい…」
東みゆりは前に出て部長の隣に来た。
⑥「私は東みゆりを新部長としてやってもらいます。」
⑦「うん」
⑩「おー」
⑨「ほう」
⑥「東 挨拶をお願い」
⑧「はい 新部長になりました東みゆりです。皆さん 頑張りましょう! 宜しくお願いします。」
⑥「水嶋はエースとして競技だけに集中させる為…また東は責任感が強く まとめあげるのが上手いから東を選びました。 皆よろしくね!」
⑦⑨⑩「はい!!」
パチパチパチパチ
部員全員が拍手で東みゆりの新部長を受け入れて水泳部は新体制となり新たなスタートを切った。
日本魔法学部第六高校でも進級試験の季節がやって来た。
六甲院美咲と六甲院美幸と真鍋充の三人は楽々と進級試験を合格して3学年の進級を決めた。
水嶋さゆきと東みゆりの二人は多少の勉強で余裕で進級試験を合格して3学年の進級を決めた。
宮野昭吾と羽柴裕基の二人は必死に勉強して何とか進級試験を合格して3学年の進級を決めた。
篠塚航軌と海原孝彦の二人も何とかギリギリで進級試験をかろうじて合格して3学年の進級を決めた。
[後日の感想]
①「おーほほほー 余裕ですわー ねー 美咲」
②「はい そうですね お姉様」
③「…何とか合格できて…よかった…」
④「…いやぁ 何とかできて…よかったよ…」
⑤「ふっ 二人共 勉強不足だな」
⑦「まあまあ…かな」
⑧「ほっ よかったわ」
⑨「はぁはぁはぁ マジ…危なかった…な…」
⑩「はぁはぁはぁ ヤバかった でもこれで…」
⑥「まぁ 取り敢えず皆 進級おめでとう」
全員3年生になれた。
3月[三学期]
【卒業式】
日本魔法学部第六高校の卒業式が行われて六甲院美咲率いる新生徒会が司会進行を受け持ち六甲院美幸がほぼ仕切った。
1.卒業生入場
2.校長の挨拶
3.各賞賞状授与
『魔法水泳大会』
【総合準優勝】を評して特別賞として『理事長賞』を水泳部に授与。
4.卒業証書授与
5.在校生祝辞 代表:東みゆり
6.卒業生挨拶 代表:北山葵
7.生徒会会長送辞(六甲院美幸)
8.卒業生退場
校庭にて全員集合
①「皆さん ご卒業おめでとうございますわ。」
②「卒業生の皆さん おめでとうございます。」
③「おめでとうございます。」
④「おめでとうございます。」
⑤「…おめでとう…ございます。」
⑧「佐藤先輩 卒業おめでとうございます。」
⑦「佐藤先輩 卒業おめでとうございます。」
⑨「佐藤先輩 卒業おめでとうございます。」
⑩「佐藤先輩 卒業おめでとうございます。」
⑥「皆 ありがとね」
⑦「…部長…」
⑥「ふっ 東…後は頼むわね」
⑧「はい!」
こうして『日本魔法学部第六高校』の卒業式を無事終える事ができた…
卒業生
佐藤 つかさ(3年B組)
新3年生
六甲院 美咲(2年A組)
六甲院 美幸(2年A組)
宮野 昭吾(2年B組)
羽柴 裕基(2年B組)
真鍋 充(2年B組)
水嶋 さゆき(2年B組)
東 みゆり(2年B組)
篠塚 航軌(2年C組)
海原 孝彦(2年C組)
―――――――
【後日談3】
『魔法水泳大会』
実は日本魔法学部第六高校は代々続く競泳強豪校として有名であり水泳に力を入れていて常に総合上位の成績である。
しかし近年では第七高校や第一高校などの魔法学校でも水泳に力を入れており第六高校と実力が肉薄している。
[第六高校:順位表]
【総合準優勝】
1【個人戦】
《自由形》
[海原孝彦 :2位]
《平泳ぎ》
[佐藤つかさ:3位]
《背泳ぎ》
[篠塚航軌 :1位]
《バタフライ》
[水嶋さゆき:2位]
2【団体戦】
[第六高校 :2位]
3【魔法旗争奪戦】
[第六高校 :2位]
4【水魔法戦】
[水嶋さゆき:3位]
【後日談4】
『黒澤愁のその後』
実は黒澤愁は六甲院姉妹の誕生日パーティー以降から登場していないが出番がない訳ではなく家出をして行方不明なのである。
「あの件」以来 家から逃亡していて「学校」にも「男子寮」にも姿を見せていない様で現在も見つかっていない。
…彼は今 一体どこにいるのか…?
【後日談5】
『六甲院姉妹の魔法』
実は六甲院姉妹の魔法使用の場面が一度も登場していない。
「危険な場面」は大抵「陸堂瑛」が対処している為に使う必要がない。
彼女たちが「音楽魔法」を使用する場面はまたいずれの機会に……
登場人物紹介
東 みゆり
(あずま みゆり)
年齢:17歳
身長:159cm
誕生日:10月1日(蠍座)
3サイズ:B83/W57/H83
岡山県出身
趣味:水泳
在籍:2年生(2年B組)
所属:水泳部
家族構成:???
一人称:[あたし]
日本魔法学部第六高校の女子生徒。
成績・運動・魔法共に普通である。
第六高校の女子寮に住んでいてそこから学校に徒歩通学している。
性格は責任感が強く頑張り屋であり人をまとめる事にも長けていて信頼度も高い。
基本.彼女は戦えません。
水泳部に所属しているがそれ程泳ぎが達者ではなくレギュラーからも落とされる事が多いが人一倍練習しており練習量なら誰にも負けない努力家でしかも年々速くなってきていて佐藤つかさからも一目置かれている。
勉強の為に補欠として全国大会に出場している。
六甲院美咲や黒澤愁とは普通に接しており『六甲院派』や『黒澤派』などの派閥争いには特に関係ない。