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18.第六高校編[二学期]【生徒会役員選挙】

【アブソリュート=ゼロ】

 第六高校編[二学期]

 【生徒会役員選挙】



登場人物

①六甲院 美咲(2年A組)

②六甲院 美幸(2年A組)

③宮野 昭吾(2年B組)

④羽柴 裕基(2年B組)

⑤真鍋 充(2年B組)

⑥黒澤 愁(2年A組)

⑦篠塚 航軌(2年C組)

⑧海原 孝彦(2年C組)



(※第七高校の生徒会役員選挙の説明と同じである。)

この世界の魔法学校では毎年9月に生徒会役員の選挙を行う事になる。

選挙の為 毎年生徒会会長が変わる事もあれば3年間続けられる事もある。

選挙対象は会長と副会長。

会長・副会長の選出には1.前会長の立候補(指名) 前副会長の立候補(指名)・2.A組生徒の立候補・3.全生徒中の10名の推薦のどれかが必要である。

選挙で一番票を獲得した生徒が会長・二番に票を獲得した生徒が副会長に就任する。

役員(執行部)は会長・副会長・書記・会計・庶務の5名。

書記・会計・庶務は会長の指名で決定する。(希望であれば会長・副会長だけの運営も可能)

部活動との兼務も可能。

補強要員は会長権限で何人でも指名可能。


選挙で選ばれた生徒は辞退できない。

つまり選ばれたら最低1年間は生徒会役員を続けなければならない。



 日本魔法学部第六高校(島根県)

9月[二学期]


 ある日の午後


校内廊下にて

黒澤愁が六甲院美咲と美幸を引き止めた。

⑥「おい! 待て!」

①「はい? 何でしょうか?」

②「…?」

⑥「貴様! 生徒会役員選挙に立候補すると言うのは本当なのか!?」

②「……」

①「ええ それが何か?」

⑥「ふふふ こちらも立候補を出すつもりだ!」

①「では 勝負ですわね!」

⑥「ふふふ 悪い事は言わん! 止めておけ!」

②「……」

①「あら わたくしが生徒会会長になるのがそんなに不満ですか?」

⑥「ちっ! まぁいい なら全校生徒の目の前で恥をかかせるだけだ!」

①「あらあら 随分(ずいぶん)と自信がありますわね。」

⑥「ふん! 精々(せいぜい) 頑張るんだな!」

②「……」

黒澤愁は立ち去った。

②「随分(ずいぶん)と乱暴な方ですね。」

①「彼の名前は『黒澤愁』 名家・黒澤財閥の御曹司。 我が六甲院財閥のライバルグループですわ。」

②「…(あつ)いですね。」

①「……」

美咲と美幸の二人も立ち去った。


校内廊下では(別の所)

複数の男子生徒がたむろっていた。

③「ふふふ やはり美咲様で決まりだな。」

④「現.生徒会会長も選挙に出るそうだな。」

③「くっくっくっ 美咲様は第六高校でも最高の優秀生徒なんだぜ。」

④「まぁ 奴らよりはマシかな…?」

⑤「……」

⑦「言ってくれるな! 昭吾」

篠塚航軌と海原孝彦の二人が現れた。

⑤「…ちっ こいつら…」

③「…確かに以前はお前たちにも信任を得ていた…だが美咲様はA組でもAクラスに入る程の実力をお持ちだ!」

④「くっくっくっ たかがC組のお前らじゃあ蹂躙(じゅうりん)されるのがオチだな。」

⑧「何だと!?」

⑦「止めろ!!」

篠塚航軌が海原孝彦を制止した。

⑦「…確かに彼女は優秀だよ それは認めよう だが俺たちも今まで生徒会を運営してきた実績がある。 何より全校生徒が果たして彼女を選ぶかな?」

⑧「その通りだ! あんな高飛車なお嬢様じゃあ生徒会は務まらないぜ!」

③「何だと!?」

④「止めろ!!」

羽柴裕基が宮野昭吾を制止した。

⑤「…随分(ずいぶん)と自信があるじゃないか?」

⑧「そうだとも! こっちには強力な助っ人がいるからな!」

⑤「…助っ人?」

⑦「裕基…お前は本来こっち側の人間ではないのか?」

⑧「そうだ! 何故…六甲院美咲の味方になる?」

④「勘違いしてもらっては困るな。 別に彼女の味方になった覚えはない。」

③「…ちっ!」

⑧「何? じゃあ何で…?」

④「だが…お前たちの味方になった覚えもない! 俺は中立なんだよ!」

⑦⑧「…っ!?」

⑤「あっ 僕も中立だからね…!」

⑧「ちっ! 話しにならんな! 行くぞ! 航軌!」

⑦「…ああ…」

篠塚航軌と海原孝彦の二人は立ち去った。

⑤「ねぇ 強力な助っ人…って何?」

③「おそらく『黒澤愁』だろう? あの二人は『黒澤愁』の操り人形だからな。」

⑤「…あぁ…そうか…」

④「ちっ! あいつら!」



第六高校の現在の生徒会役員は会長が「篠塚航軌」と副会長が「海原孝彦」の他数名の役員で成り立っている。

彼らがC組でありながらここまで運営できたのは「影の会長」とも呼ばれる『黒澤愁』の助力が大きいからである。

そして『六甲院派閥』と『黒澤派閥』の二分(にぶん)に分かれている程に現在(いま)の第六高校は混迷(こんめい)している。



 日本魔法学部第六高校の生徒会役員選挙活動は粛々と進められた。

六甲院美咲側と黒澤愁側の双方の票は拮抗しており両者は死力を尽くした。


そして投票日。

投票結果。

1.六甲院美咲……96票

2.六甲院美幸……89票

3.篠塚航軌 ……81票

4.海原孝彦 ……77票

5.北山葵  ……13票

  全校生徒…356名


この結果 辛うじて六甲院美咲が第六高校の生徒会会長に就任した。

六甲院美咲が全校生徒に祝辞と感謝の挨拶を述べた。

黒澤愁は悔しがっていた。


新生徒会役員(執行部)

会長………六甲院美咲

副会長……六甲院美幸

に決定した。


こうして生徒会役員選挙は無事終わった…



後日

生徒会室にて

新たに役員として

書記……宮野昭吾

会計……真鍋充

庶務……羽柴裕基

に決定した。


新生徒会役員(執行部)

会長………六甲院美咲

副会長……六甲院美幸

書記………宮野昭吾

会計………真鍋充

庶務………羽柴裕基


旧生徒会役員(執行部)

会長………篠塚航軌

副会長……海原孝彦

書記・会計・庶務……不明


③「ははは やはり美咲様が勝ったな!」

⑧「バ バカな! こんなはずでは…!?」

③「何が『こんなはずでは』だ! これが現実だ!」

⑦「これは何かの間違いだ!」

⑧「そ そうだ!」

④「くっくっくっ 無様だな」

⑤「…驚いたな…潔くない…」

⑧「な 何っ!?」

⑥「ふふふ 六甲院美咲 貴様は何か不正を働いたな?」

⑦「…くっ!」(クソッ!)

⑧「そ そうだ!」

①「はぁ~ 何でしたらもう一度 選挙をやり直しますか?」

⑥「……ぐっ!」

②「既に体制は決定しました。」

③「そうだ! もう一度 選挙をするなら全校生徒は勿論 教師や理事会の理解を得なければならないのだ!」

④「そう 普通はやり直せない。」

⑥「畜生! 覚えておけ!」

⑤「…」(バ~カ!)

黒澤愁は立ち去った。

③「ふん! なんだ あいつ!」

⑦「…ちっ!」

⑧「あっ 愁さん…?」

③「おい! それでお前たちはどうするつもりだ!? 航軌」

⑦「…ぎっ!」

①「はい 判りました。 では会長の席を譲りましょうか?」

⑧「な 何っ!?」

①「あなた方が余りにも醜いものですから会長の席にも興味がなくなりましたわ。」

⑧「それは本当か?」

②「まぁ 『やり直し』でも『譲り』でもお好きにしなさいな。」

⑧「おい! 航軌!」

⑦「孝彦! 貴様には男としての誇り(プライド)はないのか?」

⑧「…だ だが…?」

⑦「くそっ! この屈辱は忘れないぞ!」

篠塚航軌は立ち去った。

⑧「おい! 待てよ!」

海原孝彦が後を追う様に立ち去った。

④「…なんだ? あいつら…」

①「はぁ ホント バカばっかりですわ。 もう今からでも瑛様のいる第七高校に転校しようかしらね?」

②「第七高校は第六高校と違って瑛様の完全支配下ですからね。」

③「…俺もそう思います。」

⑤「…!?」(マジか?)

こうして生徒会役員選挙は遺恨(いこん)が残る結果となった…



  ―――――――



 『日本魔法学部第六高校』

    【内情編】

第七高校では陸堂瑛の完全一党独裁支配下であるが第六高校では現在『六甲院派』と『黒澤派』に分かれていて激化している。

少し前までは『黒澤派』が生徒会を運営していたが今回は六甲院美咲自身が生徒会会長になった事で学校内の構図に変化をもたらした。

両者はそもそも魔法学校に派閥争いがある事自体に(うれ)えているが『黒澤愁』は傲慢で負けず嫌いであり『六甲院美咲』は傲慢で高飛車と言うそれぞれ難ある性格の為に事態は収拾できない。



 『日本魔法学部第五高校』

日本魔法学部第五高校は七つある魔法学校の五番目に位置し福岡県(九州地域)にある。

九州地域で唯一の魔法学校である為 普通の学校(高校)よりも倍率が高く少し頭が良くないと入学できない。

基本的な仕組みは第七高校や第六高校などと他の魔法学校とほぼ同じである。

ただし【武道大会】【海戦大会】【魔法大会】と言った行事は第五高校にはない。

現.生徒会役員(執行部)は現時点で誰なのかは不明である。



登場人物紹介



真鍋 充

(まなべ みつる)


年齢:16歳

身長:173cm

誕生日:3月16日(魚座)

山口県出身

趣味:勉強

在籍:2年生(2年B組)

所属:なし

家族構成:???

一人称:[僕]


日本魔法学部第六高校の男子生徒。

成績は大変優秀で学科試験点数順位は常に学年上位にある。

運動は苦手で運動神経ゼロに近い。

魔法はそれ程得意ではないので評価も高くない。

第六高校の男子寮に住んでいてそこから学校に徒歩通学している。

メガネをかけている。

性格はガリ勉さん。

勉強に対する妥協はない。

彼は平和主義者の臆病者で戦いができる訳がない。

勉強以外は興味が無く少なくとも学年男子のトップになる事を目標にしていて目的の為なら手段も方法も選ばない。

運動や魔法は二の次にしているので学科に関しては問題ないが運動や魔法の成長を犠牲にしても(いと)わない。

自分より頭が良いとされる六甲院美咲の事をあまり敬っていない様でよく宮野昭吾と衝突する。


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