14.第六高校編[一学期]【お見合い】
【アブソリュート=ゼロ】
第六高校編[一学期]
【お見合い】
登場人物
①六甲院 美咲(2年A組)
②六甲院 美幸(2年A組)
③宮野 昭吾(2年B組)
X暴漢達(犯人)
P警察官(警官隊)
④陸堂 翼
⑤陸堂 瑛
日本魔法学部第六高校(島根県)
4月
[入学式]
※柊沢統一たち1年生が『日本魔法学部第七高校』に入学してきた年(M31)と同じ時期の出来事である。
日本魔法学部第六高校でも入学式が行われて六甲院美咲と美幸は後ろの在校生の席で美咲は眠そうに見ていて美幸は真剣に見ていた。
①「…ふぁ~」
②「…眠そうですね。」
①「…ええ」
②「もうすぐ終わりですから我慢して下さい。」
①「…終わり? では車を回す様に言って下さい。」
②「はい 判りました。」
六甲院美幸は[MCD]を取り出して車の運転手に連絡した。
やがて入学式も終わり六甲院家所有の「魔法専用高級自動車」に乗り込んだ。
車内にて
美咲と美幸の二人は後部座席で話し合っていた。
②「しかし 珍しいですね。 お姉様が入学式に参加するなんて…」
①「う~ん ちょっとね」
②「お姉様はもうすぐお見合いですよね?」
①「はぁ~ そうなのです。 お父様のお得意様ですから断れきれないんですよね~」
②「なるほど それで新入生を見ていたんですね。」
①「そ そんな事ないですよ! 年下なんて興味ないですし!」
②「…ふふふ…」
①「…」
六甲院美咲と美幸は自宅に帰って行った。
ある日の昼頃
第六高校の校内某所にて
宮野昭吾は六甲院美咲を呼び出していた。
③「あのー お呼びして申し訳ありません。俺 宮野昭吾と言います。」
①「…それでなんですの? お話しとは…」
③「えーと あのー」
①「…」
③「そのー」
イラッ!
①「あなた 男の子でしょう。 はっきりおっしゃいなさい!」
③「はい! 好きです。 付き合って下さい!」
①「はぁ?」
③「…」
①「…てっきり苦情かと思いましたよ。 しかしお断りしますわ。」
③「…え?」
①「わたくしとあなたでは釣り合いがとれませんわ。 お顔を洗って出直して来なさい!」
③「…あっ?」
六甲院美咲は立ち去って行った…
5月
ある日の夜
島根県の六甲院邸
豪邸内にて
六甲院美咲と美幸は父親とお見合いの事で衝突していた。
①「お父様! わたくしはまだ結婚なんかしませんわ!」
「駄目だ! ともかく見合いはしてもらうぞ!」
①「お父様!」
「お前は将来の六甲院財閥を背負う長女なのだから もうそろそろ お前にも夫を…!」
①「判りましたわ! でもお見合いをしても結婚はまだしませんわ。」
「美咲!」
六甲院美咲は立ち去って行った…
「はぁ…」
②「…」
「美幸… お前もそろそろ…」
②「あ! 勉強しなきゃ…」
六甲院美幸は立ち去って行った…
「はぁ~」
美咲の部屋にて
美咲と美幸の二人がいて話し合っていた。
②「お姉様 お見合いに行かれるんですか?」
①「…一応 お父様のお顔を立てるつもりですわ。 もちろん お断りしますけど…」
②「…そうですか…」
①「美幸 あなたも一緒に来なさい!」
②「…え?」
[お見合い]
当日の昼頃
島根県の高級ホテルにて
六甲院美咲は着物を着付けていて妹の美幸はドレスを着て現れた。
[ロビー]
美咲と美幸の二人がいた。
①「はぁ~」
②「そろそろ時間ですよ。」
①「…ええ」(潰れろ! お見合い)
その時…
ズガガガガァー!
突然 何処からかライフル銃が撃たれた!
①②「…!?」
…ざわざわ
「キャー!」
「な 何!?」
「一体なんだ!?」
X「大人しくしろ! 殺されたいか!!」
複数の男達が覆面を被りライフル銃や拳銃を持って現れた。
どうやら[暴漢]のようだ。
X「お前達も大人しくしろよ! まだ死にたくないだろう!!」
暴漢達は六甲院美咲と美幸にもライフル銃を向けた。
①「…くっ!」
②「…お姉様…」
暴漢達は六甲院姉妹を含めた複数の人質を取って一ヶ所に集めた。
まもなく警察官が現れた。
P「無駄な抵抗は止めて大人しく投降しなさい!」
X「バカが!」
暴漢達が警察官に向けてライフル銃を撃った!
ズガガガガァー!
P「うわわぁ!」
警察官は退避した。
「キャー!」
「うわぁー!」
人質達が騒いでいる。
X「はははははぁーっ!」
P「くそっ!」
X「サツごときが俺達の相手になるか!」
①「…くっ なんと言う男達ですか…!」
②「…お姉様 わたくし 怖い…」
①「…大丈夫です。 わたくしがついてますわ。」
②「…お姉様」
X「サツ共! かかってこいや!」
暴漢達は警察官に向けてライフル銃を撃った!
ズガガガガァー!
P「…くっ… なんと言う奴等だ…!」
X「はははははぁーっ!」
⑤「…」(ニヤリ)
陸堂瑛は魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《ドラグーンシステム》を使用
一瞬で複数の暴漢達を倒した。
X「…え? …何?」
①②「…!?」
P「おお! …やっと来たか 陸堂君!」
陸堂瑛と陸堂翼の二人が現れた。
④「…遅くなってすみません」
P「いいから! 早く奴等を倒してくれ!」
⑤「…わかった」
X「…な 何だ? くそっ!」
①「きゃぁっ!」
②「お姉様!」
なんと暴漢は六甲院美咲を人質に取った。
X「う 動くな! 動くとこいつを…!」
突然 陸堂瑛が六甲院美咲を人質に取った暴漢に急接近して来た。
①「…!?」
X「…!? うわぁ!」
暴漢は陸堂瑛に向けて拳銃を撃った!
サッサッサッ!
しかし陸堂瑛は高速で接近しながらも拳銃の弾丸を全て避けた。
①「…凄い!」
X「…なぁっ!?」
陸堂瑛の右肘打ちが暴漢の顔面に直撃した!
バァキィッ!
X「ぐぅがぁ…?」
次の瞬間…陸堂瑛は暴漢の背後に回り込み左肘打ちを暴漢の背中に直撃した!
バァキィッ!
X「あぁがぁ…?」
暴漢は倒れて気絶した。
X「…ひぃぃっ!」
残った暴漢が逃げ出した。
⑤「バカが! 逃がすか!」
陸堂瑛は魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《エネルギーブラスト》を使用
ズドォーン!
漆黒の光線が逃げ出した暴漢の背中に激突した。
X「…あぁがぁ…」
暴漢は倒れて気絶した。
P「おお! やった!」
①「…凄いですわ…」
②「…これって…」
P「陸堂君 ありがとう また宜しく頼むよ」
なんと陸堂瑛が登場して5分足らずで暴漢達を倒して全員逮捕に成功して人質に死傷者は出ずに全員無事に救出された。
④「お疲れ様です。 瑛」
⑤「…ああ 帰るぞ!」
美咲と美幸の二人が瑛と翼の二人に話しかけてきた。
①「あの! わたくし六甲院美咲と言います。」
②「わたくしは妹の美幸と言います。」
④「彼は陸堂瑛です。 僕は弟の翼です。」
⑤「…」
①②「助けて頂いてありがとうございます。」
⑤「…いいよ 仕事だからな…」
④「申し訳ありません。 兄の口が悪くて…」
②「いいえ とんでもありません。 ねぇ お姉様?」
①「…」
⑤「…」
④「では 僕たちはこれで失礼します。」
陸堂瑛と陸堂翼の二人は立ち去った。
②「…お姉様?」
①「…素敵ですわ 瑛様」
②「…ははは…」
こうして陸堂兄弟と六甲院姉妹は初めて対面した。
六甲院美咲は陸堂瑛をとても気に入ってしまった様である。
今回の六甲院美咲のお見合いは中止となった。
―――――――
『魔法世界の乗り物』
【魔法専用高級自動車】
六甲院家が所有する車。
魔法世界での自動車の原動力は魔法力である。
もちろんガソリンで動く車もまだ存在している。
免許証は普通自動車と同じなので問題ない。
『魔法の豆知識』
【音楽魔法】
六甲院美咲はフルートを使用して直接脳内にダメージを与える効果を持つ能力である。
あくまで頭脳や精神に攻撃する為肉体には直接ダメージを受けない。
【補助魔法】
《ゴッド・オブ・セレナーデ》
(音楽魔法)
フルートの笛の音色や曲を相手の脳内に喰らわせて様々な効果を与える。
音の聴こえる範囲内なら何人でも効果が出る。
妹と共演したら威力は絶大になる。
(六甲院美咲の通常魔法)
登場人物紹介
六甲院 美咲
(ろっこういん みさき)
年齢:16歳
身長:166cm
誕生日:10月10日(天秤座)
3サイズ:B86/W59/H89
島根県出身
趣味:チェス.麻雀
在籍:2年生(2年A組)
所属:音楽部部長
家族構成:父.母.双子の妹
一人称:[わたくし]
日本魔法学部第六高校の女子生徒。
成績・運動・魔法が大変優秀なエリード女子である。
校内でも一・二を争う人気を持つ第六高校のマドンナ的存在。
名家・六甲院財閥のご令嬢で美幸の姉。
部屋は空色で統一されており麻雀の雀卓が設置されている。
実家の豪邸から学校へは高級車に乗って登下校している。
性格は自尊心が高く高飛車で能力が低い者は見下し能力が高い者には嫉妬する。
ただし陸堂兄弟のような圧倒的な能力の持ち主には逆に称賛している。
後はツンデレ疑惑がある。
格闘能力や攻撃魔法は一切ないが戦闘では音楽魔法を使用する。
音楽をたしなんでおり音楽部を設立・所属していてフルートが得意である。
フルートの全国大会や全日本コンクールに個人で出場しており好成績を残している。
陸堂兄弟を大変尊敬しており特に陸堂瑛には絶大の信頼と敬愛と好意を持っている初恋の殿方であり陸堂瑛は婿入り第一候補にあたる程のお気に入りである。
普段は傲慢な性格も陸堂瑛が絡むと譲歩する程態度を変えてしまう。
陸堂兄弟の事は「瑛様」「翼様」と「様」付けで呼んでいる。