O.あの陸堂瑛の麻雀列伝
お久しぶりです。
また投稿します。 短編集 その弐
今回はあの陸堂瑛が登場します。
久しぶりだな皆、俺の名前は陸堂瑛だ。
今日は麻雀に関する話題をするぞ。
この物語は魔法学校の高校生活がメインになってるけど、麻雀に関する話題もメインになっていて、その関係から今回は麻雀に関連する出来事を話していく。
俺たちは腕試しのつもりで、麻雀世界大会の前哨戦のつもりで、地域別のある街の予選会に出場することになった。 既に受付は済ませており、その出場する選手は男性部門団体戦で、この俺・陸堂瑛と七照院燕彦や三葉院将和と神柴渉と九道院将晴の五人である。
先鋒は俺………と言いたいところだが、他の奴らに止められて結局、大将に回された。
下記が団体戦でのメンバー表である。
魔法学校麻雀同好会チーム
先鋒━━三葉院将和
次鋒━━九道院将晴
中堅━━神柴渉
副将━━七照院燕彦
大将━━陸堂瑛
こんな感じである。
今回は主力メンバーである一珂院撩と八陀院凌の二人は不参加である。
ちなみに同行者として、陸堂翼・四豊院奏・三葉院真純の三人も来ていた。 この三人は麻雀が出来ないので、あくまで観戦専門である。
地域別の街の予選会という限定された小さな大会とはいえ、それなりに大勢の人で賑わっており、気軽に参加できるとあって出場チームも意外に多い。 この予選会で良い成績を残せれば、麻雀世界大会の日本代表予選にも参加できるかもしれない、なかなか重要な大会ではある。
予選会の試合方式は、Aブロック・Bブロック・Cブロック・Dブロックの4つに分かれていて、その各ブロックの中に、グループA・グループB・グループC・グループDの4つに分かれていて、各グループに八チームが参加していて、そのグループの上位二チームがグループ代表として、他のグループの上位二チームと対戦、最終的に各ブロックの上位二チームの計八チームが決勝トーナメントに進出できる。
簡単に説明すると、こんな感じ。
◎Aブロック→グループA→上位二チーム
グループB→上位二チーム
グループC→上位二チーム
グループD→上位二チーム
◎Bブロック→グループA→上位二チーム
グループB→上位二チーム
グループC→上位二チーム
グループD→上位二チーム
◎Cブロック→グループA→上位二チーム
グループB→上位二チーム
グループC→上位二チーム
グループD→上位二チーム
◎Dブロック→グループA→上位二チーム
グループB→上位二チーム
グループC→上位二チーム
グループD→上位二チーム
↓
◎Aブロック→全グループ八チーム→上位二チーム
◎Bブロック→全グループ八チーム→上位二チーム
◎Cブロック→全グループ八チーム→上位二チーム
◎Dグループ→全グループ八チーム→上位二チーム
↓
◎各ブロック上位二チームの全八チームによるトーナメント方式で準決勝戦→決勝戦→優勝決定
ちなみに俺たちのチームは、DブロックのグループCである。
基本的ルールは、従来の麻雀の一般的ルールを採用している。(役満の重複も可能) 五人団体戦であり、各一人の選手に持ち点30000点が支給される。 先鋒・次鋒・中堅・副将・大将の順番で対戦していき、持ち点30000点+増減も次の試合へ持ち越しされるので、持ち点が0になった時点で、その選手は戦線離脱・失格となり、生き残った選手だけで対戦続行していく。 (勝ち残り戦) 五人全員の持ち点が0になった時点で、そのチームは敗退となる。
まずDブロック・グループCの八チームの中から、上位二チームにならないといけないけど、他の七チームの中から勝ち抜けなければならない。 俺たちの実力を試す上では、丁度いい対戦相手たちである。
―――と思ったけど、なんと先鋒の将和と次鋒の将晴の二人だけでほとんど勝ってしまい、大将の俺の出番までやってこない。 それでも、このまま順調に勝ち進んでいき、難なくDブロックのグループCを一位通過する。 結局、まともに麻雀を打ったのは将和と将晴の二人だけである。 羨ましい奴らだ。
現状の持ち点、其の壱
先鋒━━三葉院将和:30000→22000
次鋒━━九道院将晴:30000→22000
中堅━━神柴渉 :30000→30000
副将━━七照院燕彦:30000→30000
大将━━陸堂瑛 :30000→30000
だがしかし、まだまだチャンスはある。
次はDブロックの中でも、グループA・グループB・グループC・グループDの上位二チームの計八チームによるDブロックの一.二位通過を賭けた対戦となる。 これならいくらなんでも俺の出番が回ってくるだろう。
―――と思ったけど、今度は将和や将晴と渉や燕彦の四人までもが登場して、それぞれが活躍を見せて勝利しており、見事にDブロック一位通過を決めた。 だけど、さすがにDブロックの代表二チームを賭けた闘いだけあって、四人の持ち点消費量も半端ないものであり、だいぶ削られている。
それでも俺だけまだ出てない。
現状の持ち点、其の弐
先鋒━━三葉院将和:22000→14000
次鋒━━九道院将晴:22000→14000
中堅━━神柴渉 :30000→21000
副将━━七照院燕彦:30000→21000
大将━━陸堂瑛 :30000→30000
いよいよ各ブロック代表二チームからの計八チームによる決勝トーナメント戦である。 ここから準決勝戦の二試合が行われ、一試合で上位二チームが決勝戦進出となる。
我が魔法学校麻雀同好会チームは全八チーム中七番目の出場となり、 我々のチームは決勝トーナメント準決勝戦・第2試合となる。 前の準決勝戦・第1試合で決勝進出の上位二チームが決まり、同時にベスト4も決まる中、遂に我々の番である。
この準決勝戦・第2試合の対戦で、遂に先鋒の将和と次鋒の将晴の二人の持ち点が0となり、戦線離脱・失格となり、中堅の渉も首の皮一枚繋がった程度で辛勝しているけど、いまだに俺の出番はない。
ふっ、まぁよくやったよ。
これで俺たちのチームも準決勝戦・第2試合を一位通過で勝利して、決勝戦進出・ベスト4を決めた。
現状の持ち点、其の参
先鋒━━三葉院将和:14000→0
次鋒━━九道院将晴:14000→0
中堅━━神柴渉 :21000→1000
副将━━七照院燕彦:21000→15000
大将━━陸堂瑛 :30000→30000
次が最後の決勝戦である。 準決勝戦・第1試合の上位二チームと準決勝戦・第2試合の上位二チームによる全四チームでの、決勝戦・優勝決定戦が開始される。 我々も含めて決勝戦進出を決めたチームは、もうすっかり消耗しきっている。
ここで遂に中堅の渉も敗退。 かなり粘ってくれていて、相手チームに多少なりともダメージを与えてくれた。 さらに副将の燕彦もだいぶ敵の数を減らしてくれたものの、ここで遂に力尽きて敗退した。 さぁようやく俺の出番である。
現状の持ち点、其の肆
先鋒━━三葉院将和:X
次鋒━━九道院将晴:X
中堅━━神柴渉 :1000→0
副将━━七照院燕彦:15000→0
大将━━陸堂瑛 :30000→30000
俺が卓に座る。
他の敵の選手たちも残るは大将のみとなり、決勝戦・大将戦となる。
俺が卓に座ると、周囲の観衆がざわめきたつ。
観戦者の中には、「あの陸堂瑛が遂に出てきた」とか「絶対無敵の瑛出陣だ」とか「超カッコいい大将の入場だ」とか好き放題言いやがる。
また翼たちもなんか言い出してきた。
「いよいよ瑛の登場ですね。 一瞬で終わりますので、お見逃しなくようお願いします。」
「えっ、一瞬で……? あっという間に終わるってこと?」
「ウソッ!? そんなことって……っ!?」
「まぁ見ていて下さい。」
まったくあっちも言いたい放題だな。
―――チッ、起家か……。
東一局・俺の親番……。
俺が親番の時、ある不思議な現象が起きる。
それは俺の手が必ず『役満』になることだ。 一体どういう原理・仕組みで、そういう現象が起きるのか、いまだによく解っていないけど、これもきっと『神運』のなせる技だろう。 ちなみに俺はイカサマなど出来ない。 そういう事をする技術も技量もないからだ。
配牌が終わると、俺はそのまま全牌倒した。 理牌などする必要もなく、きっちり揃っているからだ。
そして、俺は宣言する。
「天和・国士無双……役満だ」
「「「ッ!!?」」」
「す、スゴいッ!!」
「これ、ホントなの!?」
「はい、本当ですよ」
対戦相手・周囲の観衆・大会運営関係者・奏や真澄までもが驚愕する。
これが俺の能力『親番時、必ず役満手になる』だ。
実際に俺の能力を目の当たりにした時、イカサマですらないことに気づく。 俺の動きに一切の無駄がないからだ。 つまり、怪しい動きを一切見せずに牌を倒す。 まさに一瞬の出来事である。
会場は凄い歓声と驚愕の声を上げて盛り上がる。
◎ダブル役満
天和→48000点
国士無双→48000点
計96000点→三等分(1/3)・32000点→結果、俺以外全員の持ち点0点
現状の持ち点、其の伍
先鋒━━三葉院将和:X
次鋒━━九道院将晴:X
中堅━━神柴渉 :X
副将━━七照院燕彦:X
大将━━陸堂瑛 :30000→126000
従って、俺の勝利。
俺たち魔法学校魔法同好会チームの優勝である。
そして、俺のただ一局だけの対局は伝説となった。
これはある街で行われた小さな大会の奇跡と驚異な出来事である。
今回はここまで。
また少しの間、お休みします。
それでは皆さん、良い旅を!
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申し訳ありませんけど、一旦完結にさせていただき、また続きが書ければ執筆・投稿・更新を再開しますので、宜しくお願いします。
それまでの間、失礼します。