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アブソリュート=ゼロ ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
B.【四豊院奏の最終報告書編】
129/132

40.B【黒い影:16】

  ▼▽ (16)



 ●【アナザーワールド.1】●



 その後も色々な方面から、様々な作戦会議をしたけど、結局は何も思いつかずに、残念ながら地球の護り神〈アクナディオス〉の(おび)()せ作戦は、()()えずは保留となった。



 また別の違う話し合いでは、"この少女をどうするか問題" であり、今回は一珂院恭と一珂院撩と一珂院翔の一珂院三兄弟が、例の謎の少女『(あかつき)(めぐみ)』を引き取ることになった。

 また学校に関しても、見た目がまだ小学生なので、何処(どこ)かの小学校に編入させるべきか、早急に検討することになった。



 ここで集合した全員が一旦別れることにした。



 そこに名門の一珂院三兄弟が、四豊院奏と七照院燕彦と例の謎の少女『(あかつき)(めぐみ)』を連れて六人で、また日本の東京都まで戻ってきた。

 ちなみに男性死神『ミドウリン』は、一足早く東京都に戻っていった。






 その途中で奏が撩に小声で話しかけてきた。


「ねぇねぇ、撩はさぁ~ ボクに一体何をさせたいのぉ~?」

「ああ、ある人間をほんの少しの間だけでいいから、生き返らせて欲しいんだ。 奏よ」

「あぁ、()()()()()()()。 勿論、今回も()()()()()()() 撩」

「ああ、わかってるよ。 奏、礼はきっちりはずむ」

「ふ~ん、そう。 ちなみに誰を一時的に復活させたいのぉ~?」

「ああ、ある警察官の官僚のおじさんだよ。 彼には死ぬ前の声が聞きたいんだ。 ()()()()がな。」

「へぇ~ そうなんだねぇ~ まぁ、なんとかしてみるよぉ~ その・お・じ・さ・まぁ~♪」

「ああ、頼むぞ。 奏よ」

「了解~♪ 撩」


 などと…なにやらこの二人が、今回の例の謎の少女『(あかつき)(めぐみ)』の件とは、全く違う別の話題を話してる。


 一体何を話しているのかっ!?


 ちなみに一時的に生き返らせようとしている者は、当然、あの警察庁長官の石橋氏であり、この奏の禁断の能力をもってして、一時的にほんの少しだけ生き返らせようとしてるのだ。 勿論、本当に生き返らせることが出来るのか、作者(ボク)にもよく解らない…?






 ここは日本の東京都の某所


  ある日の夕方頃


 とある某病院の地下の霊安室


 ここには一珂院三兄弟と、一部の警察関係者と一部の医療関係者と男性死神『ミドウリン』に、四豊院奏と七照院燕彦の二人が合流した。

 ちなみに例の謎の少女『(あかつき)(めぐみ)』は、別室にて待機している。



 この霊安室の中は、普段から薄暗くまた夕方頃もあって、さらに薄暗くなってる。 勿論、蛍光灯の明かりで、ある程度は明るいけど、それでもなかなか薄暗い室内になってる。

 まさに()()()()()()()()()()。 よく怖い話の中に、病院の霊安室が取り上げられるけど、まさに何か怖さを感じる。

 その室内の奥の方に、白いベッドがひとつだけあって、その上に仰向(あおむ)けで寝ているのが、警察庁長官の石橋氏の遺体である。



 そこで奏が石橋氏の遺体を無言で見つめていた。

 その石橋氏の遺体の周囲には、()()()()()()()()()()()が、その遺体を(つつ)()むように発生していた。


 ()()()()()()()()()()


 奏がそう思った。

 今までいくつもの死を見てきたことか。

 彼女にはわかる。

 彼の心残り・無念さ・まだとても成仏できないことを。


 未だに彼の魂が、この周囲を漂っていることを、彼女は気づいていた。

 しかし、彼はもう死んだ。

 彼の魂は冥界に送らなければならない。

 ()()()にも、()()を教えなければならない。


 ()()()()()なのだから。





 ここで奏が撩に質問してきた。


「ねぇねぇ、撩。 彼の死因は……?」

「一応、心臓麻痺ってコトになってる。」

「……検死・解剖とかは……?」

「見ての通り、まだやってない。」

「ふぅ~~ん」

「……イケるか……?」

「そうねぇ、死んでそんなに時間も経ってないみたいだし、遺体の状態も良いみたいだし、心臓麻痺だけなら()()()()()()()()()()()()?」

「…そうか…」

「一応、やってみるけど、たぶん動かせるのは、頭だけだと思うけど、それでもいいの…?」

「ああ、それでいい。 石橋さんには、少し聞きたいことがあるだけだからな。」

「ふぅ~~ん、そう。 わかったわ、なんとかしてみる。」

「頼むぞ、奏よ」


 そう言うと、奏が石橋氏の遺体が眠るベッドの、すぐ横に立って両手を広げた。


「!!?」


 ざわざわざわ―――


 この奏の不可解な行動に、一部の警察関係者や一部の医療関係者が、なにやら騒ぎ出したのを見て、燕彦が注意事項として、彼らに声をかけた。


「これから、信じられない光景を目にするが、()()()は他言無用でお願いしたい。 また()()を見て、体調がすぐれない場合、即刻退室してもらい、体調管理を徹底してもらいたい。 ()()を長時間見続けるのは、非常に危険だ。 あと信じるか信じないかは、あなた方次第だ。」


「はい、判りました。」


 この燕彦の注意事項に警視庁の警視総監である里崎氏が代表で(こた)えた。






 それから少し時間が経って―――


 奏の周囲には、無数の円形魔法陣が発生、さらに無数の虹色の魂・火の玉が石橋氏の遺体の周囲に発生。 また奏の全身には炎が燃えるような感じで、真紅色のオーラが(つつ)()んでる。


「!!?」


 ざわざわざわ―――


 この奏の不可解な行動に、一部の警察関係者や一部の医療関係者が、なにやらまた騒ぎ出したのを見て、再び燕彦が彼らに注意した。


「皆さん、お静かに!」


「はい、判りました。」


 この燕彦の注意に警視庁の警視総監である里崎氏が代表で(こた)えた。




 ピカァッ!


 その次の瞬間、一瞬だけだが、奏の身体と石橋氏の遺体が強烈な光で輝き始めた。


「!!?」


 うわぁ―――


 その強烈な光に、恭と撩と翔と燕彦と男性死神『ミドウリン』といった特殊な人間は平気だが、他の一般の警察関係者や一般の医療関係者は、あまりの(まぶ)しさに思わず目や顔を隠して(おお)っていた。


 少しの間、その場が光り続けて時間と共に輝きの威力も弱くなり、それに伴い、無数の円形魔法陣や無数の虹色の魂・火の玉も、徐々に消えてなくなり、少なくなってきた。


「ふぅ~う。 なんとか成功ようねぇ~」

「ふむ、相変わらず見事な魔法だな。 奏よ」

「おう、お疲れ様だったな。 奏よ」

「ありがとう、撩」


「ほう、これは一種の降霊術みたいなモノかな?」

「なるほど、確かに面白い魔法ですね。」

「いい撩。 時間は約10分間……それ以上はもたないわよ。 いいわね?」

「ああ、わかってる。 奏よ」


 まだ奏の身体と石橋氏の遺体が少し弱い光で、白く光り続けてるけど、突然……死んでるはずの石橋氏の遺体の口が開いた。


「―――ここは……??」


 なんと死んでるはずの石橋氏の遺体から、生前の石橋氏の声が発した。


 そして、遂に石橋氏の遺体の目が開いた。


  △▲

     ━-━-━



 ●【アナザーワールド.1】●


 これは複数ある物語のひとつであり、今回の主要視点は一珂院撩であり、主要場所も東京都になってる。

 また物語の内容も他のモノとは、全く違うモノになってる。



お久しぶりです。

読んで頂いて、ありがとうございます。

もしよければ、ブクマ・感想・評価・誤字脱字などありましたら、宜しくお願いします。


では次回に続きます。

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