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アブソリュート=ゼロ ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
B.【四豊院奏の最終報告書編】
123/132

34.B【黒い影:10】

  ▼▽ (10)


 ここは地球の中心地にあるマグマが凄い勢いで、とても熱い場所である。


 ここにあの地球の護り神〈アクナディオス〉が大挙して存在している。

 そこは地球の護り神〈アクナディオス〉の別荘みたいな場所であり、会議室みたいな場所でもある。


 勿論、普通の人間が普通に来れる場所でもない。 非常に危険な場所である。


 ここで地球の護り神〈アクナディオス〉たちが、なにやら騒ぎながら話し合っている。


『異世界転移成功!!』


「ヒヒヒ、上手くいったようだな。 だがしかし、まさか本当に人間を別の世界に送り届けることが出来るとはな。 ハハハ」

「ヒヒヒ、まったくだな。 だがしかし、もう少し調べないといけないけどな。 ハハハ」

「ヒヒヒ、さて……人間をどんどん異世界に送ってやるぞ。 ハハハ」


「ヒヒヒ、ところでアラスカにある例の白い要塞の件はどうなってる? ハハハ」

「ヒヒヒ、無事制圧成功だよ。 まぁ……我々にかかれば、彼らごときに制圧など容易(たやす)い簡単なことだよ。 ハハハ」

「ヒヒヒ、それで残りの開発資料や実験データみたいなものは、まだあったのか? ハハハ」

「ヒヒヒ、残念ながら、まだ見つかっていない。 どうやら今のところ、あのハリー・ダグラスが持ち帰った開発資料や実験データ・実験台などが全部のようだね。 ハハハ」

「ヒヒヒ、そうか、ハハハ」


「………」

「……ヒ…ヒヒ……もしかして、もう少し泳がせておくべきだったか? ハ…ハハ……」

「……ヒ…ヒヒ……もしかしたら、もう少し待つべきだったのかもしれないな? ハ…ハハ……」


「ヒヒヒ、その心配は必要ない。 既に新たなる技術者・科学者・魔法使用者などを総動員して、新たなる特殊施設も用意してある。 ハハハ」

「ヒヒヒ、その通りだぞ。 その協力者たちと開発資料や実験データ・実験台は、既にその特殊施設まで送り届けている。 もう既に実験が再開しているはずだぞ。 ハハハ」

「ヒヒヒ、さすがは我が同胞。 相変わらず仕事が早いな。 ハハハ」

「………」


「ヒヒヒ、もし『保険魔法』が実在するモノになれば、かつて人間が人工的に魔法が使用できるように作られた、あの『悪魔ウィルス』に匹敵するほどの大発明だと思われる。 ハハハ」

「ヒヒヒ、大袈裟だな。 ハハハ」

「ヒヒヒ、だがしかし、()()()()()()()()()()()()()()。 ハハハ」

「ヒヒヒ、その通りだ。 ()()()()()()()()()()()。 ハハハ」

「ヒヒヒ、その通りだぞ。 ハハハ」


「ヒヒヒ、ところでハリー・ダグラスの件はどうするつもりなのだ? ハハハ」

「………」

「ヒヒヒ、そうだな……あの男は復讐の塊なのだ。 己の復讐の事しか頭にない。 ハハハ」

「ヒヒヒ、ではもう彼は用済みかな? ハハハ」

「ヒヒヒ、そうだな……もう協力しないだろうし……利用価値もなくなったしな。 ハハハ」

「ヒヒヒ、そうか、ハハハ」


「ヒヒヒ、ならば彼に裏切り者を引き渡す約束はどうするつもりなのだ? ハハハ」

「ヒヒヒ、もう放っておけ。 どうせ彼に我々は倒せない……力が全てのこの時代に裏切る裏切らないだとか、利用するか利用しないかだとか、そんなくだらない事をいちいち気にしていたら、キリがないぞ。 ハハハ」

「ヒヒヒ、確かにその通りだな。 我々は別に人間に信用される必要はないからな。 ハハハ」

「ヒヒヒ、確かに……どうせいずれ滅亡する種族なのだ……さほど気にする必要もない。 ハハハ」

「ヒヒヒ、彼もすぐ死ぬだろう? ハハハ」

「………」


「ヒヒヒ、まだ何か? ハハハ」

「ヒヒヒ、別に特に何も……ハハハ」

「ヒヒヒ、そうか、ハハハ」

「ヒヒヒ……ハハハ」


 その後も地球の護り神〈アクナディオス〉たちは、まだなにやら話し合いを続けていた。



 また怪しい密談をしているわけだが、相変わらず意味不明なことばかり言ってるようだ。


 そもそも『保険魔法』とは、一体なんなのか、どういう能力・効果があるのか? また『異世界転移』と何か関係があるのか?


 それと「地球と戦う」とは、一体どういう意味なのか? 地球の護り神と言っておきながら、地球と敵対するのか? それとも「地球と共に戦う」という意味なのか? 全くさっぱり解らない。


 そして、今回もまたハリー・ダグラスは捨て駒にされたのか?

 ここでも切り捨てられ、裏切られ途方に暮れることになるのか?

 やっぱり復讐はやめろと言うことなのか?

 彼の運命やいかに!?


 もっとも当の本人のハリー・ダグラスは、一体どう思っているのか、不明だが―――







 ここは日本の東京都の某所


 そこは警察庁の大きな建物があり、その建物内部の上層階にある某部屋の中には、部屋の奥の方にある大きな窓を背にして、ある男性の席があり、ある男性が椅子に座って、大きめな机の上で、その男性が頭を(かか)えて青ざめていた。


 彼は今……怯えている。


 顔に汗をかきながら、小言のように独り言のようにうなされている。


「……つ、遂に……遂に……この俺様にまで……来てしまった……のかぁ……っ!?」


「……これから俺様は……一体どうすればいいのかぁ……っ!?」


「……この俺様は……このまま……死んでしまうのかぁ……っ!?」


「……死なん……」


「……いや、そんなはずはない……俺様は……俺様は……絶対に死なんぞ……!」


 口調は力強いけど、まるで弱気な小声であった。


 そう、そうなのである。

 遂に彼も見てしまったのである。

 その "悪夢を見た者は必ず死ぬ!" という地獄の刃を!!

 誰も(のが)れることはできない地獄の牙を、彼も受けてしまった。


 彼の名前は……『警察庁長官の石橋氏』……彼もまた運命に翻弄される哀れな人間の一人である。


「……くそ……」


 思い悩む彼のところにも、また()()()()が忍び寄ってきている?


  △▲


あの地球の護り神〈アクナディオス〉が少し満足している?


読んで頂いてありがとうございます。

ブクマ・感想・評価などあれば、宜しくお願いします。

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