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アブソリュート=ゼロ ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
B.【四豊院奏の最終報告書編】
114/132

25.B【黒い影:01】

連載再開、新シリーズが始まります。

宜しくお願いします。


  ▼▽ (01)


 日本の大阪府で起きた不可解な事件には、あの地球の護り神〈アクナディオス〉が関与していると見られている。

 突如として現れた、地球の護り神〈アクナディオス〉の動向に、世界中の人々が注視しており、皆が戦々恐々としている。

 特に一番困惑しているのが、〈アウターマウカー〉である。 もしかして、自分たちの居場所を奪われてしまうのではないのか? そんな危機感を持ち続けているようだ。


 そこで〈アウターマウカー〉は、地球の護り神〈アクナディオス〉に対抗する為に、自身の進化・変化・強化を()し進めており、それにより強力な力を手に入れようとしている。 これは地球の護り神〈アクナディオス〉に対抗する手段のひとつでもある。


 その為には、どうしても〈アウターマウカー〉(ステージ4)の存在・実力が必要不可欠なのである。


 一方の地球の護り神〈アクナディオス〉では、一体何が目的なのか、何のために地上に出てきたのか、全く判然としない。 そう、全く不明なのである。 だがしかし、それでも行動は開始している。 それがたとえ、他者に意味が解らなくても…。


 そして、地球の護り神〈アクナディオス〉が探している謎の『保険魔法』の存在の確認と入手の方法とは、一体何なのか!?






  日本魔法学部第四高校


 それは日本の東北地方にある魔法学校であり、特に有名なのが、四豊院奏と言う名前の小さな少女である。

 その身長が150cmにも満たない小柄な身体からは想像ができない程の実力と魔法力を秘めている。

 また幽霊・心霊現象・怪奇現象などの超常現象に、常に対応できる技術力や知識量は他を圧倒できる程にハンパないのだ。


 それと奏自身も格闘には、それほど得意ではないのだが、一度闘えば勝つまで戦闘を続けられる耐久力・持続力が備わっている。

 もっとも、もともと圧倒的に強いので、長時間の戦闘にはなかなかないけど。






 そんな、ある日の放課後


 校内にある生徒会室では、奏が一人で椅子に座り、机の上にある物の後片付けをしながら、魔法専用パソコンを操作していた。


 すると…奏のすぐ背後に、長身で黒い人影が気配を()しながら立っていた。


「あら、いらっしゃい。 このボクに何か用かな?」


 その黒い人影は、完全に気配を()しているにもかかわらず、奏には通用せず、自分の背後からの異変に気づいていた。


「……さすがだな。 無論、何か用があって来てる。 フッ」


 奏が背後を振り返ることもなく、その黒い人影と話し合っている。


「まずひとつめは…この日本にも地球の護り神と称する〈アクナディオス〉が遂に強襲してきた。 我々は至急これの対策・対処を講じる必要がある。」

「……」

「無論、キミにも協力を依頼するつもりだよ。」

「……」


 奏は特に何も答えなかった。


「さて…もうひとつめなんだが…キミだけにしか出来ない事があるんだけど―――」

「……」

「……やってくれないか?」

「……一体何かしら?」


 そこで黒い人影が、奏に()()についての説明をしていて、奏は背後から、その話し声を聞いていた。


「それでどうかな?」

「うん、わかったよ。 このボクがなんとかするよ。」

「おお、そうか。 それではあとは頼んだぞ。 奏よ」

「…うん…」


 そう言うと、いつの間にか…奏の背後にいた筈の黒い人影が、その姿や気配を…既に完全に()しており、奏の方もまるで…何事もなかったかのように、後片付けの続きをしていた。







 日本の京都府のある日の昼


 府内某所にあるお寺の境内にて、喪服を着ている一人の女性が、"とあるお墓" のお墓参りをしていて、そのお墓の上から水をかけて、お線香にお花やお酒などのお供え物をお墓に置いて、両膝を地面につけて、ゆっくりと両掌を合わせてから拝んで、故人を(しの)んでいる。


「………」


 その喪服の女性がお墓参りを終えて帰る途中、境内にある林の中に人影がひとつあるのに気がついて、恐る恐る…(たく)みに木々に隠れながら、その人影に近づくと、とても背が低い一人の少女が顔を上に向けながら立っているのが見えた。


「っ!!?」


 なんと…その背が低い少女の周囲には、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫などなど―――様々な色の人魂が、彼女を取り囲むようにして浮いていた。


 ()()が喪服を着ている女性にも見えていて、非常に驚いていたのだ。


「ひぃぃっ!!?」


 なんと…その背が低い少女の両足が地面から離れて浮いており、次の瞬間、勢いよく遥か上空へ舞い上がり、そのまま何処かへ飛び去っていった。

 さらに様々な色の人魂も同時に消えていた。


「ぁっ、あわわわ……ひぃぃぃぃっ!!」


 ()()を目撃していた喪服の女性が、まるで…お化けでも見て逃げるように、慌てて走ってお寺を出ていった。


 その様子を少し離れた場所で見ていた七照院燕彦が―――


「やれやれ、奏の奴…また "()()" を普通の一般人に見られてやがったか!? また注意しておかないとな!!」


 燕彦は「やれやれ」と言う顔をして(あき)れていた。


  △▲


これは四豊院奏が関わる物語ではあるけど、色んな場所・地域に飛び回ります。


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