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アブソリュート=ゼロ ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
B. 【陸堂家の子猫編】
110/132

22.B【文化祭:5】

  ▼▽ (22)


 京都府内にあるセイントアリオス女子高等学院


  "女王アリオス祭"


   文化祭当日の朝


 既にギリギリまで準備を終えている、各クラスや各部活などの女子生徒たちは、当校の文化祭に来てくれた、お客様を出迎える支度をしている。


 当然なのだが、麻雀部も出迎える支度をしていて、部長も最終調整をしている最中である。


「皆さん、準備の方はもういいですか?」

「はいっ!!」


 また応援に来ていた日本魔法学部第三高校の女子生徒たちも、文化祭に来てくれるお客様を出迎える支度をしている。


「まさか、文化祭に参加できるなんて、ドキドキするよ。」

「これも何かの縁ですね。」

「遂に来たわね。 この時が」

「さあ、皆…気合い入れて頑張りましょうか。」

「……ん」


 などと、文化祭開始直前のそれぞれの心境や感想などを述べている。






  そして、文化祭開始


 セイントアリオス女子高等学院の敷地内では、文化祭を楽しみに来てくれた、沢山のお客様で溢れていて賑わっている。


 校庭から校舎から体育館から部活動室まで、各学年・各クラス・各部活などが、様々な()し物を存分に披露しており、上々の人気・好評である。


 体育館では演劇などをしていて、校庭では屋台などがある。


 麻雀部室でも、日本魔法学部第三高校の伊斑兎萌や鏡嵜智夜や榎口恵璃や暁哲子や七照院唯美の五人に、麻雀部員の姫岸(ひめぎし)沙羅(さら)鳩邑(はとむら)紗希(さき)西宮原(にしのみやはら)美琴(みこと)の三人と、他の部員の担当メンバーが、例の「文化祭用」の短いスカートのウェイトレス(タイプ)のピンク色のメイド服を着ていて、その名も『子猫と麻雀のメイドカフェ』でもてなし、お客様を出迎えている。


「いらっしゃいませー♪ お席にご案内しまーす♪」


 にゃぁーん、にゃぁーん♪


 陸堂家の子猫たちが放し飼いにされていて、メイドウェイトレスたちの短いスカートがヒラヒラ揺れている。


「どうぞ、こちらでーす♪」


 そこに早速だが、まず六甲院美咲と六甲院美幸の姉妹が、顔を出しに来ていた。


「はい、どうもですわ。 どうやら順調のようですわね。」

「はい、そのようですね。」


 そこに続けて、次に九道院将晴や七照院燕彦や四豊院奏や、三葉院真純や二爽院静花や梶崎愛莉たちも、顔を出しに来ていた。


「へぇー、これが女子高の文化祭なのかー?」

「おや、将和のヤツはどうしたのだ?」

「…無理よ。 来れる訳ないでしょう。」

「なるほど、確かに……な」

「ねえ、鷹紀は来てないようだけど、どうしたの?」

「………」

「お、お兄様なら、確か…別の女の子とデートで、まさか…ここには、来ていないと思いますけど、どうでしょうか…。」

「ふーん、そうなのね。」


 そこに今度は、八陀院蒼依が一人で、顔を出しに来ていた。


「これは皆さん、お揃いで」

「おい、いつもの片割れはどうしたのだ?」

「ふふ、彼は仮にも不良ですから、ここには入れませんよ。」

「いつも素行が悪いからだ。」

「ふふ、まったくですね。」

「…残念だったわね…」


 ここで最後に、神柴渉が一人で、顔を出しに来ていた。


「皆さん、どうもです。」

「あら、確か…瑛と翼も一緒に来ていると聞いているけど、どうしたの…?」

「はい、あの二人でしたら、何か用事があるようで、別の場所に行きましたよ。」

「あら、そうなのですか。」

「へぇ~ そうなのね。」

「まあ、とても残念ですわ。」

「…残念だったな…」


 などと、皆がそれぞれ会話をしながら、麻雀部の『子猫と麻雀のメイドカフェ』を満喫して、とても楽しんでいる。


「どうも、ありがとうございまーす♪」


 そこで麻雀の牌の音が響き、沢山のお客様で麻雀卓が満員の盛況であった。






  そして、この "女王アリオス祭" も、いよいよ佳境に入り、大盛況の中で―――


 校内のとある一室には、扉に『関係者以外の立ち入り禁止』と書かれた紙が貼ってある。


 その室内には、生徒会長の五喬院(ごきょういん)(あきら)と副会長の篠碕(しのさき)湖織(こおり)の二人に、陸堂瑛と陸堂翼の兄弟と、一珂院恭と一珂院撩と一珂院翔の三兄弟がひっそりと居た。


 そこは教室というよりも、ただの部屋といった感じであり、人数分の椅子が置いてあるだけで、あとは特に何もなく、窓にはカーテンが閉まっている。


 するとそこで部屋の奥から、不思議な声が聞こえてきた。


「本日は、このような席を設けていただき、誠にありがとうございます。」


 そこに謎の男性がいた。


「いいえ、瑛様のご依頼とあれば、この程度のことは、何も問題ありませんわ。」

「あなたが…例の人物なのですね。 私も初めてお会いしましたわ。 …()()…」


「紹介させてもらいます。 彼が『死神反逆者同盟協会』の創設者。 オリジナルリーダーのNo.019『ミドウリン』です。」


「どうも初めまして、私が『ミドウリン』です。 宜しくお願いします。」


 その『ミドウリン』と名乗る男性は、黒い背広でビシッと決めた、なかなかの誠実・男前な感じの印象である。 ただし、お顔は秘密です。


 その見た目が普通の人間なので、誰も『死神』だとは認識することはできない。


 そこで、その謎の男性がまた話しかけてきた。


「日本も…最近は物騒ですね。 大阪府では、警察署が襲撃されてしまい、ひとつは署内の人間が消失したり、またもうひとつでは、建物そのものが爆発・破壊されてしまいました。」

「………」

「………」

「原因は一体何なのですか?」


「……詳細は…まだ調査中なのですが―――」


 その謎の男性が重苦しく口を開けた。


「この安全・安心の国にも、遂に…あの〈アクナディオス〉の化物がやって来た…との、報告を受けています。」

「まあ、それは大変ですわ。」

「まあ、それはなんとかしないといけませんね。」

「だけど、アイツは仮にも、地球の護り神……警官隊や自衛部隊…いや…そもそも人間が対抗できる筈がない。」

「しかも…〈アウターマウカー〉との、縄張りや覇権争いが勃発・激化しているようだな。」

「まったくホント、うっとうしい連中だよな。」


「なるべくなら、日本という国には、来てほしくなかったのですが、やっぱり "()()" は場所を選ばないようです。」


「なるほど、今度の仕事は……()()か……?」

「……仕事か?」

「はい、今回はまた調査・確認の段階なのですが、陸堂瑛、八陀院凌、四豊院奏、一珂院撩の四人の合同作戦でいきます。」

「まあっ!!」

「……っ!?」

「へぇ~~」


「さらには、一珂院、二爽院、三葉院、四豊院、五喬院、六甲院、七照院、八陀院、九道院の皆さんにも、バックアップ協力をお願いしたいのです。」

「えっ、そんな大規模な作戦を……?」

「そこまでする必要があるのですか…?」


「はい、この際なので、日本の総力を結集して、原因究明と事件解決を目指しましょう。 警察関係者・政治家・財界の皆さんには、私の方で協力を仰ぎます。」

「なるほど、確かに大掛かりだよな。」

「これも…アンタの研究の一環なのか…?」

「ふふふ、私はこの日本の実力が、どこまで通用するのか、ぜひ確認しておきたいのです。」

「………」

「……そうか……」

「…わかったよ…」

「…いい仕事だな…」


 その一室の室内では、まるで次回の内容を検討している某会議室のような感じで、まだまだ話し合っている。






 その後も、セイントアリオス女子高等学院の文化祭 "女王アリオス祭" 自体も大成功であり、沢山の来客で盛り上がっている。 あとは指定の時間を経過すると、後夜祭となって、個々で自由に参加できるので、自由解散となる。


 そして、この文化祭の最も重要なイベントである、セイントアリオス女子高等学院の女王を決める、『アリオス女王選定会』の投票を残すのみである。

 ちなみに前回の優勝者(女王)は……現生徒会長の五喬院晶なのである。 (当時1年生・大差で勝利)


  △▲

     ━━━



 今回登場した謎の人物・男性のことについて


 ━『死神反逆者同盟協会』のオリジナルリーダーのNo.019『ミドウリン』━


※『死神反逆者同盟協会』については、また何処かで説明する機会を設けます。


※オリジナルリーダーとは、日本支部の支部長のことであり、日本政府・総理大臣よりも偉い地位である。


※No.019とは、男性死神の登録証番号、または『死神反逆者同盟協会』の会員証番号。


※『ミドウリン』とは、男性死神の正式名称であり、『死神反逆者同盟協会』の創設者の一人でもある。 その性格は基本的には、温厚篤実・冷静沈着・好奇心旺盛なのである。




『子猫と麻雀のメイドカフェ』


 麻雀部の文化祭での()し物


 麻雀部なので麻雀卓が置いてあり遊べて、陸堂家の子猫を室内で放し飼いにして遊べて、部員がネコミミメイドウェイトレスの姿で、お客様に飲食を提供して、おもてなし。

 まさに娯楽・癒し・萌え・エロさ・ロマンがつまった、夢のような空間。



『子猫と麻雀のメイドカフェ』


 文化祭、麻雀部の()し物


①麻雀……娯楽

②子猫……癒し

③メイドウェイトレス……萌え

④短いスカート……エロさ

⑤ネコミミ……ロマン


 主に男性客が多そうな感じだが、意外にも女性客も多い。


 「五つの夢のひととき」



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