15.B【反逆者:4】
前回の続きです。
どうやらなんらかの事件が現在でも起きている。
▼▽ (15)
和歌山県の陸堂家の自宅
ある日の夜
自宅の中には、まずは陸堂瑛と陸堂翼の二人がいて、
瑛の方は「トレーニング室」の中にある、"重力魔法制御装置室" の室内にいて、激しくも凄まじい特訓を繰り返しており、肉体の強化や、攻撃魔法や格闘技や剣術などの、威力や精度や速度などを大幅に上げて鍛えている。
翼の方は「霊力操作室」の中にある、"霊力管理調整室" の室内にいて、日本魔法学部第五高校の葉月恋奈や日本魔法学部第二高校の柏橋伊鈴やセイントアリオス女子高等学院の姫岸沙羅の三人娘も一緒にいて、翼が三人娘の霊力の有無や正常作動できる様に、制御や調整をしている。
翼がコンピューターの前に座り、恋奈と伊鈴と沙羅の三人娘は、それぞれバスローブを着たままの状態で、恋奈と伊鈴の二人がそれぞれベッドの上に寝ていて、沙羅はすぐ近くの椅子に座って待っている。
「皆さん、楽にしてください。 すぐに終わりますから…ね。」
「はい、判りました!」
「はい、お疲れ様でした。」
やがて…なにやら作業も終わり、恋奈と伊鈴と沙羅の三人娘が別室の客室の室内で着替えている。 三人娘がご機嫌に鼻歌を歌いながら、バスローブを脱ぐと下着姿になっている。
「ふ~ん~ふんふんふんふ~ん~♪」
恋奈の下着はピンク色の水玉模様のブラジャーとパンティーである。
伊鈴の下着は黄色の縞模様のブラジャーとパンティーである。
沙羅の下着は真紅色に大型リボンが付いたブラジャーとパンティーである。
三人娘がまだ着替えている途中で、客室のドアの下側の穴から、アキラたち四匹の子猫が室内に入ってきた。
にやぁー、にやぁー、にやぁー
「あ、子猫ちゃんだぁ~♪」
「にゃんにゃんにゃん♪」
「あ~♪ ホントにカワイイわぁ~ねぇ~♪」
にやぁー、にやぁー、にやぁー
三人娘がアキラたち四匹の子猫に気がつくと、それぞれ子猫を抱き抱えている。
一方の翼は、まだ「霊力操作室」の中にある、"霊力管理調整室" の室内にいて、なにやら作業をしているようである。
◆◇◆
和歌山県にある某所のホテル
ある日の夜
県内のホテルに数日間滞在している、一珂院三兄弟の恭、撩、翔の三人がひとつの部屋に集まっていて、ソファーに座りお茶を飲みながら寛いでいて、それとテーブルの上には、様々な資料や書類などが置かれており、恭たちがそれらに目を通しながら話している。
「ちっ、やっぱり日本代表のレベルもたかがしれてるな。 こんな程度の実力では、世界大会の予選には勝ち残れないぞ。」
「ふふふ、残念だったな…撩よ。 やはり、現在の日本代表では、優勝争いはおろか世界大会予選の参加賞どまり、だと言う訳だな。」
「まぁ、仕方ないんじゃねぇ? 次回に期待すれば、撩兄たちも次回は出場するんだろう?」
「ふむ、そうだな。 こちら側の面子は沢山揃っているからな。 次回からが本番なのだよ、日本代表の本当の実力がなぁ。」
「…ああ、そうだな…」
「ん? 面子と言えば、一体誰が選手として、世界大会に出場するんだい?」
「ふむ、そうだな。 私が考える主力選手は、撩と陸堂瑛と三葉院将和と神柴渉と七照院燕彦と八陀院凌の六人が有力だな。」
「へぇ~ やっぱり皆さぁ~ 強いのか?」
「ああ、それは当然の事だな。 単純に言えば、強くないと勝ち残れないからな。」
「へぇ~ そいつは楽しみだよねぇ~」
「…ああ、そうだな…」
「次にはここ最近、京都府で起きている暴行事件についてなのだが、前回の女の子を襲ってきた男が警察に逮捕されたのだが、なんとまた女の子が何者かに襲われたらしいのだよ。」
「そいつら女の子の下着を奪おうとしてる奴らだろう? マジであり得ないよ! やっぱり単独犯じゃなかったのか?」
「いや、おそらくは単独犯だろうけど、犯人が複数人いる、と言うのが自然だろう?」
「ちっ、犯人が複数人か―――まったくどっかの悪徳宗教団体とか犯罪組織とか絡んでいなければいいけどなぁ~?」
「…ああ、そうだな…」
「ああ、そうなると我々『死神反逆者同盟協会』の敵となるかもしれんな。 まったく我々の "縄張り" を荒らしおって…! まぁ、いずれにしても警戒が必要だな。」
「なるほどね、単独犯でも複数犯でも "ここ" は要注意、だと言う事だね。」
「…ああ、そうだな…」
また出てきた『死神反逆者同盟協会』とは、一体何なのか……気になるところである。
その後も一珂院三兄弟は、お茶を飲みながら資料や書類などに目を通していて、なにやら話しを続けている。
◆◇◆
京都府の某所にある総合病院
ある日の夜
病院内のある個室の室内にあるベッドで眠る女の子が一人と、そのベッドの横の椅子に座る女の子が一人いる。 それとベッドの周囲には、病院用のカーテンが四方にあり、内部の様子が見えないように遮断している。 さらに個室の室内には、担当の看護師の美人のお姉さんが待機している。
ベッドで安静に眠っている女の子が、今回の何者かに襲われた暴行事件の被害者であり、そのベッドの横の椅子に座る女の子が、あの超名門のお嬢様学校のセイントアリオス女子高等学院の女子生徒、鳩邑紗希である。
「これで…三人目なのかしらねぇ?」
これは一体どういうことなのかっ!?
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次回に続きます。
このあとの陸堂兄弟や一珂院三兄弟などの今後の活躍が気になります。