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アブソリュート=ゼロ ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
B. 【陸堂家の子猫編】
102/132

14.B【反逆者:3】

前回の続きです。

(※今回も子猫は登場しません)


  ▼▽ (14)


  和歌山県の陸堂家の自宅


 一体どういう経緯で……そうなったのか、未だに不明なのだが―――


  ある日の夜


 陸堂家の自宅の中にある遊戯室の室内では、陸堂瑛と日本魔法学部第二高校の柏橋伊鈴と日本魔法学部第五高校の葉月恋奈とセイントアリオス女子高等学院の姫岸(ひめぎし)沙羅(さら)の四人が、沢山ある内のひとつの麻雀卓を囲って座り、練習の為に半荘麻雀を打っている。


 まずは葉月恋奈が(東)[起家]で、柏橋伊鈴が(南)で、姫岸(ひめぎし)沙羅(さら)が(西)で、陸堂瑛が(北)[ラス親]となる。


 東一局からの東場(トンバ)では、恋奈と伊鈴と沙羅の三人娘が、それぞれ早い安手(2100・1600・3400)でロンアガりやツモアガるが、それを阻止するかの様に瑛が最後で親の満貫手(12000)をツモアガり、三人娘を一気に引き離す。


「さすがですね!」

「…親の満貫…」

「なんでそんな手がっ!?」

「…ふう…」


 南一局からの南場(ナンバ)でも、恋奈と伊鈴と沙羅の三人娘が、それぞれ早い安手(1600・2100・3400)でロンアガりやツモアガりをする中で、瑛だけが未だに凌ぎきっている。


「よし! またアガれたわ!」

「…満貫…欲しいわ…」

「これでもまだまだよね!」

「……」


 そして、南四局(オーラス)は―――


 四巡目で……瑛が捨て牌を横にして(ホー)に置いた。


「……リーチ!」


 瑛は自分のその手牌でリーチをした。


「…は…早い…」

「え…? 嘘でしょっ!?」

「あぁ~ もうダメだわぁ~」

「…さて…どうかな…」


 その後も三人娘が、それぞれツモるもアガることも鳴くことも出来ずに、あっという間に…五巡目の瑛のツモ順となり、瑛が山から牌をツモる。


「……ツモ!」


  とん!


 瑛はリーチした自分のその手牌を倒した。


「…は…早すぎるわ…」

「ちょっと待ってよ!?」

「なんでこんなことを!?」

「リーチ、一発、ツモ、タンヤオ、三色同刻、三暗刻、ドラ三……おっとそうだ!」


 そう言うと、瑛が裏ドラ表示牌を確認した。


「ふふふ……ここに裏ドラが三枚あったな。 これで親の数え役満だな。」

「えぇっ!? 役満っ!!?」

「あ~あ~ やっぱりダメだったのねぇ~」

「えぇっ!? なんで…あそこで役満なの…っ!?」



 そこに陸堂翼が遊戯室に入ってきて、瑛に話しかけてきた。


「瑛よ、たった今…お客様が瑛を訪ねに来ました。」

「何…!? ああ、わかったよ。 すぐに行く……少し席を外すぞ。」

「はい、判りました。」


 そう言うと、瑛と翼の二人が恋奈と伊鈴と沙羅の三人娘を、遊戯室に残して、お客様が待っているリビングの方に向かっていった。



 瑛と翼の二人がリビングに着くと、そこに居たのが―――


「ほーう、お前たちがここまで来るとは…また珍しいな。 …撩よ」

「……よう、瑛よ」


 リビングのソファーに座って紅茶を飲んでいるお客様は、なんと! あの一珂院家三兄弟の恭、撩、翔の三人であった!

 どうやら…わざわざ和歌山県にある陸堂家の自宅まで、出向いて来ているようだな。


 瑛と翼の二人がテーブルを挟んで、反対側のソファーに座ると話し合っている。


「それで…今日はどうした? 麻雀か? それとも仕事か?」

「…両方だな。 もうそろそろ麻雀の世界大会の国内予選が始まるそうだぞ。」

「でも…しかし、国内予選の受付締切はもう終了していて、今回の世界大会の参加は不可能な筈ですが…?」

「ああ、そうだが…一応は今後の為に、色々と確認やら研究やらをしないといけないからな。 俺たちは国内予選の観戦をするつもりだよ。」

「おお、なるほど…そういうことか…」

「それで…お前たちは一体どうするつもりなのだ?」

「俺たちは国内予選は見ない。 世界大会の予選から観戦させてもらうよ。」

「……」

「…ほーう、そうか…」


「それで…仕事の方は一体なんだ? …撩よ」

「ああ、最近なのだが…京都府の方で妙な事件が起きていてな。 俺たちの方も少し警戒しているのだよ。」

「また…女子高生が何者かに襲われたのか…?」

「ああ、その通りだ。 さすがに情報が早いな。 …瑛よ」

「ですが…それでしたら、警察さんにお任せした方がいいのでは…?」


「…府警か…ダメだな…やっぱり…『死神反逆者同盟協会』の出番のようだな…」

「ふぅ~~ん」


 瑛と撩の二人は、お互いの眼を睨みあっている。 (にらめっこ状態)


「…と言うことは、僕たちにも協力要請が出ているのですか…?」

「……」

「まぁ…そのあたりは任意であって、強制ではない。 そちらの調整に任せる。」

「ああ、わかったよ。 そいつは面白そうだから、検討させてもらうよ。」

「おお、そうか。 そいつは助かるな。」


「ところで…そろそろ麻雀がしたいのだけど、いいかな?」

「ああ、勿論だよ。では一緒に遊戯室に行こうか?」

「ああ、了解だ。」


 そう言うと、瑛と翼と恭と撩と翔の五人が、一斉に立ち上がって、そのまま遊戯室の方に向かっていった。


  △▲

     ━━━



   【登場人物紹介】

     [簡易型]

 ○●

名前:姫岸(ひめぎし)沙羅(さら)

和歌山県出身

年齢:15歳 (高校1年生)

星座:射手座

身長:158cm

所属:麻雀部.生徒会補充要員

趣味:麻雀

備考:和歌山県が地元で普通の家庭の娘。 現在は実家から離れて単身で、京都府にある学校寮で生活している。 可愛い顔をしてスタイル抜群である。

週末の連休には、必ず実家に帰っていて、陸堂家にも少し縁(主に麻雀)があって知り合いである。

3S:B88/W57/H85

属性:麻雀好き巨乳美少女



次回に続きます。

※参考 [陸堂瑛の台詞(セリフ)から]

 リーチ :一翻

 一発  :一翻

 ツモ  :一翻

 タンヤオ:一翻

 三色同刻:二翻

 三暗刻 :二翻

 表ドラ三:三翻

 裏ドラ三:三翻

 (※場ゾロは数えない)

    計:十四翻

      ↓

    数え役満

 子(32000)・親(48000)

 

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