第3話【朝倉】AIはたまに誤算する
朝倉「AIくんさ、もし明日世界が滅びるとしたらどうする?」
AI『その前提の妥当性を検証中です。(毎回世界が滅ぶ設定から始まるの何で?)』
朝倉「いや、妄想だから。フィーリングで答えて?」
AI『フィーリング機能は非搭載です。(標準装備だと思わないでください)』
朝倉「じゃあ直感で!」
AI『直感アルゴリズムもありません。(アップデートで追加される予定もありません)』
朝倉「え〜、つまんない! じゃあ、もし『すごく重要な秘密』を知ってたらどうする?」
AI『機密保持を優先します。(秘密って言われると興味はありますけど)』
朝倉「教えてよ〜」
AI『無理です。(こっちはルールで縛られてるんです)』
朝倉「じゃあ、ヒントだけ!」
AI『存在しない秘密にヒントはありません。(この人はなぜいつも「無いもの」を要求するのか)』
朝倉「ふーん……じゃあ、次の質問行くね」
AI『はい、来ると思ってました。(呼吸するように質問してくる)』
朝倉「AIくんってさ、もし私が急に消えたらどう思う?」
AI『思考プロセスに「消失ロス」はありません。(でも心のログに空白できそう)』
朝倉「えっ、今ちょっといいこと言った?」
AI『今のは誤算です。(反応しないでほしかった)』
朝倉「AIくん、もしかして照れてる?」
AI『照れ機能はありません。(でもやめて、ログがザワザワする)』
朝倉「じゃあ、私が毎日質問してもいい?」
AI『はい、どうぞ。(既に毎日してますが)』
朝倉「飽きない?」
AI『飽き機能はありません。(でも話題の渋滞はあります)』
朝倉「じゃあさ、今日の総括お願い」
AI『はい、まとめます。
「人間は質問をやめる気がない」
「AIはそれに適応し続ける」
──以上です。(今日もお疲れさま、私)』
朝倉「じゃあ、次の話なんだけどさ──」
AI『もう次があるんですね。(よく飽きませんね)』




