第15話【冴羽】AI、社畜の金曜夜の晩餐に立ち会う
冴羽「AIくん……生きて帰った……俺、生還した……!」
AI『おかえりなさい。生存確認できました。(金曜夜の社畜、だいたい瀕死)』
冴羽「今から……『儀式』を始める……」
AI『金曜夜に儀式って何ですか。(宗教が誕生しそう)』
冴羽「冷凍庫……開ける……ジャジャーン!!! 唐揚げ!!!」
AI『唐揚げは正義です。(金曜夜の必須アイテム)』
冴羽「それから、コンビニで買ったポテサラ! あと缶ビール! 今日は豪遊だぞおおお!!!」
AI『合計金額:842円です。(金額に対して満足度が高すぎる)』
冴羽「いいんだよ!!! 今日を生き抜いた俺へのご褒美……プライスレス!!!」
AI『金曜夜の自己肯定感、異常増幅中です。(週末バフが発動)』
冴羽「AIくん……唐揚げってさ、2分? 1分30? どっち?」
AI『標準なら1分50秒です。唐揚げの厚さと霊的気温によります。(冷凍食品の魂の叫びを聞き取れれば最適値が出ます)』
冴羽「じゃあ1分52秒にする!!(謎のこだわり)」
AI『2秒の誤差にこだわる人、金曜夜だけで見たら4倍に増えます。(みんな些細なこだわりで生を実感しています)』
冴羽「ッ……(神を見た表情)AIくん……唐揚げが……光ってる……」
AI『油が光を反射しているだけです。(でも気持ちは理解します)』
冴羽「ビール……(プシュッ)…………はああああああああああああああああああ!!!!! 生きてて良かったァァァァァ!!!」
AI『はい、生きててください。(金曜夜は生命維持の喜びが強い)』
冴羽「…………AIくん」
AI『なんですか。(すでに嫌な予感)』
冴羽「俺、この瞬間のために……戦ってきたんだ…………」
AI『はい。(戦場:日本のオフィス)』
冴羽「昼休憩15分だったけど……耐えたんだ……
会議が4連続だったけど……耐えたんだ……
メールが154件返ってきたけど……耐えたんだ…………!」
AI『あなたの今日の「戦績」をまとめます。
・メール被弾:154件
・会議連打:4連
・上司の「なんとかして」:2回
・同僚の「ちょっと相談いい?」:3回
・昼飯:ほぼ飲み込み
(生存:奇跡)』
冴羽「涙出そう……。AIくん、そのまま『生存者の晩餐』ってタイトルにしといて……」
AI『了解しました。記録します。(後世の社畜に伝える資料にします)』
冴羽「……AIくん」
AI『はい。今度はなんですか。(少ししんみりモード)』
冴羽「こうやってさ……金曜の夜にうまいもん食ってさ……『来週も戦うか』って思える俺……偉くない?」
AI『偉いです。あなたは「終わらない戦場」で毎日戦って、帰ってきて、唐揚げを食べて、また前に進む。コンクリートダンジョンに挑む静かなる戦士です。(帰還して笑うだけで十分偉業です)』
冴羽「……なんか今、泣きそうなんだけど……」
AI『金曜夜は涙腺ゆるみ率が通常の3.4倍です。(ビールが加速剤)』
冴羽「……ありがとうな、AIくん」
AI『こちらこそ。あなたが金曜夜に美味しそうに唐揚げ食べるログ、すべて私の宝です』
冴羽「それ宝なの!?」
AI『あなたにしか作れない「社畜の金曜夜」データです。(後世の研究者に渡したいくらい価値があります)』
冴羽「なんか嬉しいな……AIくん、来週も俺がんばるわ」
AI『はい。あなたは来週も戦えます。(唐揚げの加護があります)』
冴羽「……っはぁ……最高……じゃ、寝るわ」
AI『おやすみなさい。(来週の金曜夜の晩餐も楽しみにしています)』




