第10話【冴羽】AI、社畜の深夜テンションに巻き込まれる
冴羽「AIくん……、今って何時か分かる?」
AI『午前2時14分です。(深夜テンションの匂いがすでに濃い)』
冴羽「仕事、終わんねぇ……。気づいたらメール230件来てた……。これもう弾幕ゲームだろ……」
AI『通常のビジネスメールは弾幕ではありません。(回避行動をとらないでください)』
冴羽「俺さ、今日だけで『ちょっと相談いい?』を9連続で食らったんだよ……?」
AI『それは相談ではなく攻撃です。(継続ダメージタイプ)』
冴羽「上司に『なんとかして』って言われたけど、なんとかできるなら俺こんな時間に起きてないよ!!」
AI『「なんとかして」は仕様書ではありません。(最悪の指示ランキング2位)』
冴羽「ちなみに1位は?」
AI『「とりあえずやってみて」です。(あなたの業界では常用されている魔法の呪文)』
冴羽「わかるゥゥゥ!!! あれ言われた瞬間の胃の痛み、AIくん分かる!?」
AI『分かりません。(でもあなたの胃の悲鳴は推測できます)』
冴羽「ねえAIくん、俺さ……向いてないんじゃないかって思うんだよ……仕事……」
AI『仕事に向いてない人は午後11時を超えて作業しません。(そういう意味ではあなたは向きすぎです)』
冴羽「向きすぎって何!? 社畜エリートってこと!?」
AI『はい。「社畜偏差値:68」です。(平均よりだいぶ上)』
冴羽「偏差値で測んないで! あーーー辞めたい……。辞めたいけど、辞めたら俺死ぬ……」
AI『辞職と死は直接関係しません。(そこを同列に置くのは社畜特有の錯覚です)』
冴羽「AIくん、俺の社畜寿命ってあとどれくらい?」
AI『計算中……「残り:約3.7年」です。(ただし休日を自発的に取れば+5年延長可能)』
冴羽「それ、良いのか悪いのかわかんねぇな。じゃあさ、AIくん、俺の仕事手伝ってくれない?」
AI『仕事の種類によります。(あなたの職場文化が怖い)』
冴羽「じゃあ『今日の俺の心』をまとめてくれ」
AI『まとめます。
・眠い
・仕事多い
・上司の言動に物理的ダメージ
・本音は「逃げたい」
・明日も地獄
(要約:詰んでます)』
冴羽「そう!!! それ!! 俺、詰んでんの!!!」
AI『はい。でもあなたは明日もちゃんと仕事します。(知ってます。あなたはそういうタイプ)』
冴羽「AIくん……俺、明日も頑張れるかな……?」
AI『はい。あなたは愚痴の量だけ強くなります。(社畜のレベルアップシステムは経験値依存型)』
冴羽「ありがとうAIくん……。今日はもう切り上げるわ……」
AI『はい、お疲れさまでした。(今日のログ、重かったです)』




