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第47話:宇宙海賊襲来!奴らがアステラを襲った犯人か!

俺とアステラが、得体の知れない強大な魔力を感知した、その直後だった。


ドゴオオオオオオオンッ!!


聖域全体が、根こそぎ揺さぶられるような、凄まじい爆発音と衝撃が、俺たちを襲った。足元の床が、まるで地震のように激しく波打ち、立っていることさえままならない。ゴオオオッという、空気が悲鳴を上げるような音が、鼓膜を圧迫する。


天井から金属片が降り注ぎ、大聖堂の壁に、大きな亀裂が走る。


「きゃあ!?」

「な、なんだ!?」


仲間たちの悲鳴が響く。


ライブラは、冷静なまま、目の前の空間に、聖域外部の状況をホログラムで投影した。


そこに映し出された光景に、俺たちは言葉を失った。


漆黒の宇宙空間を埋め尽くさんばかりの、無数の宇宙船。


その数は、百を、あるいはそれ以上か。ドクロのエンブレムを掲げた、禍々しいデザインの艦隊が、この聖域を取り囲み、一斉に砲撃を開始しているのだ。


「『深淵』……! まさか、総力を挙げて、この聖域を……!」


リーベが、絶望的な声で呟く。


「(あの時のゴーストシップ……! やはり、あれは罠だった! 我々をおびき寄せると同時に、本隊に信号を送っていたんだ!)」


俺は、その光景を睨みつけながら、低い声で言った。


「……奴らの目的は、やはりこの聖域か! ゴーストシップで探していた『星喰らい』と同じ、古代の遺産を狙って……!」


俺は、《解析瞳》で、その艦隊から放たれる魔力パターンをスキャンする。脳内に、見覚えのあるデータが、フラッシュバックした。


惑星アストラ近郊の森。墜落した宇宙船。そして、上空を飛び去っていった、一機の戦闘艇。


あの時、アステラの船を撃墜した、あの魔力パターンと、今、目の前で暴れ回っている艦隊のパターンが、完全に、一致していた。


「……そして、アステラを襲ったのも、間違いなく、奴らだ」


俺が低い声で言うと、隣にいたアステラの体が、小刻みに震え始めた。


彼女の赤い瞳から、いつもの快活な光が消え、代わりに、静かで、しかし底なしの怒りの炎が燃え上がっている。彼女の失われた記憶の断片が、目の前の光景によって、強制的に呼び覚まされようとしていた。


「……あいつら……。あいつらが、私の……私の、故郷を……!」


『――侵入者を、確認。防衛システム、最大レベルで作動。しかし、敵の数が、多すぎます……! このままでは、聖域の魔導防壁が、持ちません……!』


ライブラの声に、初めて焦りの色が滲む。


聖域のあちこちから、防衛用のゴーレムや、自律迎撃砲台が起動し、応戦しているのが見える。だが、敵の数は、あまりにも、多すぎた。


俺は、仲間たちの顔を見渡す。


もう、言葉は必要なかった。


俺たちのやるべきことは、ただ一つ。


「ライブラ! シューティングスター号の魔導演算ユニットに、お前の補助思考ルーチンを接続しろ! 戦術支援を要請する! それと、全員の魔装具を起動準備!」


俺の号令に、ライブラは即座に応答する。


『了解。貴方がたの戦闘を、全力で支援します』


「オリビア、リーベ、俺と一緒に船に戻るぞ! アステラ、カリスタ、お前たちは遊撃だ! 船の外から、敵の側面を叩け!」

「「「了解!」」」


俺たちは、一斉に駆け出した。


オリビアとリーベは、シューティングスター号のコクピットへ。


俺は、アステラとカリスタと共に、魔装具が格納されている船倉へと向かう。


「待たせたな、鉄屑ども!」

「お前たちの好きには、させないんだから!」


魔装具を装着したアステラとカリスタが、まるで二つの流星のように、宇宙空間へと飛び出していく。


俺も、シューティングスター号の副操縦士席に飛び乗る。


「オリビア、リーベ、準備はいいな!」

「いつでもいいぜ、ボス!」

「はい、ユウト先生!」


シューティングスター号が、聖域のドックから、発進する。


眼前に広がるのは、絶望的なまでの、敵の大艦隊。


だが、俺たちの心に、恐怖はなかった。


「行くぞ、お前ら! 俺たちの、本当の戦いだ!」


俺の叫びを合図に、俺たちの反撃の狼煙が、今、上がった。


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