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「日本は国力が衰えたから円安になりインフレが進んでいる」という日本衰退論は「間違い」←現在進行形の円高株安+物価高の理由を説明しますm(_ _)m

円安が続く謎、効かぬ「金利差縮小→円高」の定説 成長戦略に半信半疑

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB166E00W5A211C2000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1765886311



2025年が終わりました。振り返って考えてみると「インフレ」によって苦しめられた一年と言えます。東京都の消費者物価指数はおよそ前年同月比で3%近い物価上昇を示しており、これは前任の石破の無能さ・無策さの反映なだけでなく実質給与所得において46ヶ月もの間、マイナスだったということでもあります。およそ四年に渡って所得が減り続けたという事を意味します。「インフレは政権与党の逆風」…石破の時に衆参両院で過半数割れという無様な状況に至った理由の全てです。悪夢の自公政権の末路でした。


この酷いインフレの理由に「日本の国力が衰えたので円安になり、輸入物価が上がったのでインフレが続いている」という「持続的日本衰退論」が語られることがあります。


本当でしょうか…(´-ω-`)?


もし日本が持続的に衰退しているのなら「なぜ2025年、日経平均株価が50,000-円を超えたのか?」の理由が説明できません。破綻国家の企業株を買う馬鹿はいないからです。

これを支持する強力な傍証があります。日本国債のCDSです(五年物の例)

挿絵(By みてみん)

CDSは債権などの信頼性を勘案した一種の掛け捨ての保険のような金融商品です。単位は1/10000のbpsで、毎年債務元本にこの数字をかけたものを掛け捨ての保証金として相手に支払うという感じです。一応の目安として100bpsを超えると「よくない」、200まで行くと「普通でない」。400超えで「破綻寸前」で500を超えれば「ジャンク扱い」です。


現在、わずか24bps。つまり「日本は全然危なくない」と市場が判断しているということです。

昨今、日本国債の長期金利が2%を超えるほど上昇していて「国家破綻する!!」と危惧されているにも関わらず、市場は「破綻なんかしない」と見ているということです。ちなみにこちらは中国の5年モノ国債のCDSです。状況によっては125bpsに達していたのですから、やはり本質的に人民元はリスキーな資産と言えそうですね…(昔はもっとひどかったが…)

挿絵(By みてみん)



 ※     ※     ※



2026年現在、日本で見られる特異な現象は「円安」「株高」「インフレ(物価高)」の3つです。

この3つはそれぞれ相反する性質を持っています。


円安は日本円が売られることで、日本から資金が流出している(逃げ出している)はず。ならばデフレになってなければおかしいのですが、現在はインフレです。また日本が衰退してるのなら「株安」でなければおかしいですし、インフレならば「海外からの輸入物品の価格が上昇している」か「日本がバンバン輸出してカネを稼いでいる=日本に外貨が流れ込んできている」はずなのですが、そのどちらでもありません。海外ではインフレは沈静化していて日本だけが高い理由が見当たらない事や、日本がバンバン輸出しているという状況でもないことから、これらは理由ではないと判断すべきです。


なら「日本が衰退して円安になり、その円安のせいでインフレ」論は「間違えている」ということになります。矛盾が多いからです。逆に言えば「円安」「株高」「インフレ」の3つの要素全てを内包して「一直線に」説明できる必要があります。

そこで我々、新自由主義者の視点でもある「インフレはすべからく通貨的現象」という観点に立ち返り、この問題を考えてみました。結論からいうとこんな感じです…




【想定される結論】


現在の円安は「日本が魅力的なので買いたい」というガイジン勢のポジティブな反応の結果であり、彼ら外国人投資家 (巨大ファンドや証券会社・銀行など)が日本の資産を「より安く」手に入れたいために為替先物市場で「円売り」を仕掛けて円安を誘導し、円を押し下げた。そして安くなった分、よりたくさんの日本の資産〜特に東証プライムの株などを購入している…という金融テクニックによるもの。この結果として海外から多額の資本が日本国内に流れ込み、結果、通貨量が膨張して物価高が発生している…



 ※     ※     ※



このメカニズムは、ワイのように株に投資していて毎日、証券債権・物価や不動産価格等を調べて常にインフレや資産・負債の事をマクロ・ミクロで考えているような零細個人投資家なら「言われてみればそうだよね!」と納得できる話なのですが、大抵の人には理解しづらい内容です。そこで長く書いても混乱するでしょうから、今回は現在日本で発生しているインフレのメカニズムについて解説するだけに止めようと思います。てか、実は詳細に書いたら90,000字を超えてしまい、もう誰も読まないだろうと思えてきたので今回は簡単に手短に書き直しました。





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○日本のインフレの理由 ←莫大な量の外貨が流入してるから


2020年の新コロ発生直後に世界経済は大混乱を起こしました。「世界は破滅した」的なパニックから株価が大暴落し、これを救済するために(日本を除く)世界各国は大量の禁輸緩和を実施して流動性を失った市場を資金的に救済しました。その額は1,500兆円規模にもなるとされました(Fedだけでも900兆円規模に達した)。この結果、大量の通貨が市場に流れ、現在では資金が市場に溢れている状況が続いています。米ドルにおける当時の貨幣状数 (ハイパワードマネーとマネーストックの比率)が4であったことから、雑な計算をすれば市場にいきなり6,000-兆円くらいのカネが溢れ出た…という感じになるかもしれません。


この「余りカネ」がついに日本に大量に流れ込んできた…というのが2025年ということです。それまでも流入は続いていたのですが、2024年のトランプ就任後の4月に突然、全世界相手に(無意味で不必要な)「高関税をかける」という愚策を展開。このため米国トランプ政権への信認が崩壊し、米国株価は一時40%もの暴落。また米国債は10年もので一時期4.5%という高い数字になりました(指カーソルの位置)。

挿絵(By みてみん)

特にこの米国長期債の市場金利が高いということは大問題です。本来、基軸通貨はピンチのときに買われます。米国は世界でもっとも強靱な国であり、ならば米国国債は「世界で最後まで持ちこたえる強国が発行した借金」なので「一番安全」なはずで、だったら「買い」のはずです。しかも金利のおまけ付き。なら本来、たとえトランプの失策であっても世界経済が大混乱する「ピンチの時」には米国国債が安全資産として買われる=市場金利が下がるはずでしたが、今回は「トランプはダメだ」と思われたようで下がりませんでした。つまり「ドルが売られた」のです。実際に米ドルは日本円を除くほぼ全ての国の通貨に対して売られるほど劣化しました。


なら、市場関係者は「多額のドルを手放した」のです。

つまり「ドルを他国通貨に変えて、その国で資産を手に入れた」のです。


日本はこのドルの受け皿の有力な市場でした。日本は世界から非常に高く評価されるようになり、しかも世界がそれまで激しいインフレであったのに対し、日本は周回遅れで物価も安く「高品質なものが安値で手に入りやすい。しかも日本大好き=何でもかんでも日本のものならほしい(アニメもね♥)」みたいな、奇妙な雰囲気から大量の日本買いが入りました。


巷で言われているような「ガイジンによる不動産購入」ではありません。

株式市場に、です。


どのくらい買われたかというと、日経平均株価が8月から一気に10,000-円近く上昇し、50,000-円台に乗るほど買われたのです。もともと東証の規模は大体400-500兆円でしたが、2024年で既に700兆円。これはそれまでのインフレ分を加味した数字ではありますが伸びています。さらにいえば2025年は31,000円台だったものが50,000円台にまで伸びたのです。まだ2025年の数字は出ていませんが、かなり伸びたのではないでしょうか?


その根拠があります。東証プライムの一日の売買高の違いです。

岸田政権時、東証プライムの一日の売買出来高は大体2.3-2.7兆円でした。これが2025年後半は実に7兆円規模にまで膨れていました。2倍以上です。なら2025年の伸びは100兆円くらいあってもおかしくないのではないでしょうか? つまりこの数年、東証を中心に外資が大量に数百兆円規模で流入してきたわけです。


この流入してきた外資が日本のインフレの直接の原因です。

流入前の状態をモノ100=100カネの「イーブン」の状態と仮定するなら、現在はここに数百兆円ものカネが流れ込んできた「モノ <<<< カネ」の状態です。つまりカネの総量が多すぎることによって発生した「通貨膨張インフレ」だったのです。国内市場にカネが増えればその分インフレになる。今回はガイジンによる株式市場を中心とした日本買いの結果、大量のカネが流入してきたことによるインフレだったのです。




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○円安の理由 ←円安アービトラージ



これで長く続くインフレの理由はわかりました。しかし疑問が残ります。

外資が大量に流入してきたのなら「円高になるはず」だからです。


ガイジンが日本の株式を購入するためには日本円を手に入れなければなりません。日本株は日本円で売買されるからです。なら外貨 (主にドル)を円に換金しなければなりません。つまりドルで円を買うことであり、これは「ドル売り・円買い」です。大量に日本にカネが入り込んできたら常に「円高」です。なので「円高」にならないとおかしいのです。しかし実際は違います。「円安」なのです。本来、円高になるべきなのになぜ円安になったのか?…このメカニズムを説明しなくてはなりません。


この理由は簡単です。「円を安くすればよい」のです。


たとえば1ドル=200円だったとします。米国人が100ドルで買える日本の資産は20,000円分になります。ここで円高が発生して1ドル=100円になったとします。すると同じ100ドルでも米国人が買える日本資産は半分の10000円分しかありません。ではもしガイジンの貴方が日本を買いたいとしたら?



円を安く押し下げて人為的に円安を作れば、より安く日本を買えるじゃん!!



…という理屈です。このための為替操作手順があります。以下のやり方です。

まず為替の先物市場で「円を売る」という操作をします。円の空売りであり「円ショート」と呼ばれる状況です。この「円を売って円安にした」後で、ドルを円に換金して株式市場で日本株を買いまくったのです。この顕著な動きが2024年8月以後の急激な株価の伸びです。

挿絵(By みてみん)

2025年4月7日に31,136.58円だった株価は急激に上昇。同年7月23日には41,172.31円と7ヶ月ぶりに40,000-円台に回復。その後は爆発的な伸びを見せ、10月31日には最高値の52,411.34円に到達しました。わずか半年で21,000-円以上も上昇。特に7月最終週からの約三ヶ月で実に10,000-円以上も伸びるという、過去にない急上昇を見せています。このときの騰落率は30%以上の上昇であり、このときは世界の市場で最も伸びたのが東証 (日経平均)で、米国S&P500平均の12-15%の2倍以上の伸びを示しています。新NISAでeMaxisSlimsオルカンを買っていた皆さんは「4月の大暴落のときに売らなくてよかった(大歓喜)」だったことでしょう。


さらに興味深いのはまず伸びたのは東証プライム銘柄であり、新興市場グロース株は当初、伸び悩んでいました。この理由も簡単で「円安にしたのだから優良株だって安く大量に買える」からで、安値のグロース株に手を出すまでもなくプライム銘柄をバンバン購入できたから…というだけのことです。


この伸び…つまり米ドルから他の国に資産を逃がす受け皿となった東証における、ガイジンによる「大人買い」の時、彼らは同時に「円安」になるように円を空売り(円ショート)しまくっていたのです。日本を安く買い叩くためにです。その円ショート操作を裏付ける図がこちらです。

挿絵(By みてみん)

こちらは世界で最も有力な外貨市場の一つであるシカゴ・マーカンタイル取引所 (CME)におけるドル円の推移です。この図の見方を簡単に説明すると、棒グラフが上に伸びていたら円ロング(≒ドルが空売りされている)であり、下に伸びていたら円ショート(≒円が空売りされている)。コントラクトというのはその差であって、この図を見るとトランプ関税ショックの直後くらいの2025年4月ごろから一気に円が売られていることがわかります。


コントラクトがあまりに莫大であり、この額は1ドル162円をつけた時とほぼ同じくらいの推移です。しかし円安が180円・200円と暴落したわけではなく150円あたりで踏みとどまったのですが、その理由こそが「そもそも日本を売ろうとしたわけではない」からです。1992年10月からのポンド暴落時の投資家ジョージ・ソロスのように、ポンドに浴びせ売りを仕掛けて事実上の英国破綻まで追い詰めたのとは「見た目は同じなのだが、意図は全く違う」ことがわかります。


この日本投げ売りの時、日本の評論家は「日本は弱くなったので売られた。いずれ円は大暴落して破綻する」と騒いだものでした。しかしガイジンは利口であり、合理的に考える個人の集合体です。その彼らはトランプ政権への不信から、資本の「新たな安住先」を日本に見出し「(安く)日本を買いまくりたい」から空売りしかけて円を安く押し下げ、買い叩きまくったということです。


事実、ドル円相場を見てみると、まずトランプ関税の悪影響でドルが売られ、そのためにドル円レートが一時142円台まで円が上昇します。しかしこの後でジリジリと円安が進んでいった=莫大な円売り−日本株を中心とした日本資産の購入分の差…の図がこちらです。

挿絵(By みてみん)

興味深いのは2025年4月くらいに投げ売られた円よりも、2026年始めの方が「円安」ということです。前述のCMEを見ると既に円ロング〜円の投げ売りは終わっているにも関わらず、今のほうが円安なのです。如何に莫大な日本資産が外国勢によって買われたか?=如何に莫大な外資が日本に流れ込んだか?…という証拠です。この外国由来のカネがインフレの原因であり、円安はインフレを招いた金融操作の証拠に過ぎず、株高がその結果ということだったのです。



また実際には信用取引だけではなく、円を先物で売って日本株の現物を購入するという裁定取引も盛んに行われていたのではないでしょうか?

というのも信用取引で日本円空売りした場合、いずれ空売りした分を(為替市場で)買い戻さなけれはなりません。その手間を考えれば、先物で信用売り・現物で買いという裁定取引なら手間はかからず、逆に言えば「日本がダメになりそうなので空売り仕掛けて大儲けする」の正反対であり、「日本を買う」のが目的なら現物を買ったらいいわけで、実際、株価が50,000-台になるまで買いまくったという事だったのでしょう。あらかた買い尽くしたor一旦、小休止…のスタティックな状態が2026年年初の動きかもしれません。


なら円安は食いとどまるはずで、たしかに円安は一段落ついているだけでなく、ドル円のコントラクトも収束するはずです。つまり2025年12月になるとむしろ円売りが止まった状態「円ロング」にさえなっているのです。これは一通り株式の購入は終わった…という事を意味します。なので11月以後の日経平均株価は実際、「横ばい」なのです。


日経平均株価が横ばいで伸びが止まっている事と、シカゴ・マーカンタイル(CME)などにおける国際為替市場 (IMM)での円ロング=円売り一服は表裏一体の関係であることがわかります。このメカニズムが「円安」の理由であり、同時に「株高」の理由なのです。


よくいわれる「円安株高」のメカニズムがこれなのです…m(_ _)m





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○韓国ウォン歴史的な大暴落。しかし今回は韓国が国家破綻することは「ない」…の理由

 →日本と同じ状況だから


この円安株高=インフレという現象が本当に正しいのか? と疑問を持たれた方もいるかもしれません。なら似たような国があればよいのです。日本と同じメカニズムで日本と同じような状況が発生した国があれば「その国の通貨安+株高+物価高インフレ」の構造が正しいことを証明できます。


韓国がそうです。KOSPIの推移がこちらです。日本に遅れて10月くらいから急激に伸びています。これは日本である程度の購入の目安を達成したガイジン勢が、次に韓国をターゲットにしたと考えるとわかりやすいかと思われます。

挿絵(By みてみん)

ちなみにkospiは空売り規制という「悪手」を採用しているためにリスクヘッジができず、それもあってか長いこと伸びがありませんでした。しかしこの数ヶ月で狂ったような急激で異常な伸びを見せているのは「日本と同じ手法が使われたから」と考えると理解できます。


なるほど、たしかに韓国も日本同様にインフレ下にあり、そのために名目上の成長率の上昇はありました。しかし直近三ヶ月のkospiは韓国インフレ率の15倍以上の伸びを示しており、これをインフレによる明目的な成長の結果だとか、AI需要における半導体産業の影響の結果と考えるのは(kospiの成長規模が急激に大きすぎて)無理があります。そもそもサムソンは最近まで半導体不況や経営の方向性の迷走から低迷しており、AI特需の恩恵を受け始めたのは実に11月くらいからです。

挿絵(By みてみん)

このチャートでもわかるようにサムスンの株価が急激に伸び始めたのは2025年12月になってから。



そこで韓国の空売り比率を確認したかったのですが、なぜか資料が見つかりませんでした。不勉強で申し訳ありません。ウォンに関してもある一定程度の規制をかけているからかもしれません。ならば別の確認方法を考えてみます。


日本と同じ状況になっていればよいのです。つまり韓国ウォンは歴史的に見て大暴落しているはずなのに「危なくない」という状況です。

筆者は「日本円が155円台になっても日本は全然危なくない」と言いました。ならば韓国ウォンも暴落していても「危なくない」はずです。そして、危ないか否かは市場が決めます。その指標は韓国ウォンのCDSでわかるはずです。この数字が大きければ危なく、少なければ「破綻の危機はない」のです。

そこでまず韓国ウォンの推移を見ます。非常に悪いままです。

挿絵(By みてみん)

韓国は国内市場が弱く、そのために輸出に頼りがちです。なのでドルウォンはウォン安であればあるほど輸出競争力は伸びます。他方、韓国は外貨建ての債務 (外債)が実に70兆円以上もある国で、これは10年に一度のハイペースで国家デフォルトを繰り返すアルゼンチンの28兆円と比較しても「異常に多い」国です。おそらくこの規模の外債を抱えている国は殆どないでしょう。そしてこの外債の利払い・償還を考えるとドルウォンレートが低いと負担が激増します。


輸出のためにはウォン安がよく、しかし外債の事を考えるとウォン高がよい…というジレンマから抜け出せないために、ドルウォンレートは大体1ドル=1200ウォン半ば±150くらいの狭いレンジしか許容できません。日本円のようにわずか15年で1ドル80円から160円まで動いても持ちこたえる強靭さのない国です。

これまでのドルウォンレートの目安として、1300ウォンになると黄色信号。1400ウォンは赤信号。1500ウォンまで下がると本格的な対策が必要で1600ウォン台に下がると国家デフォルトする可能性が出てくる…という案配でした。


この状況での2026年1月5日の1445ウォンです。本来なら「超やばい」なのですが、韓国のCDSがこちらです。

挿絵(By みてみん)

非常に低いです。つまり市場は韓国が国家破綻する可能性はゼロと考えているのです。その理由こそが、日本と全く同じメカニズム〜トランプリスク回避のための韓国買いの構造の結果と考えるべきだからです。


もう一つ言えば韓国ウォンの推移と韓国5年ものCDSとの図を見比べてほしいのです。2025年4月の前までは韓国ウォンの下落に伴い、韓国CDSが上昇していました。しかし直近、そうではなくなりました。CDSを見るとこの半年、グイグイと下がっているのです。今回のウォンの暴落と韓国の国家破綻は全く関係がないという証左であり、なぜなのか?…のメカニズムが日本と同じだから、ということでした。



 ※     ※     ※

 

 

これらの事実から、日本のインフレは外国人による日本株の購入を中心とする日本資産を「安く買い叩きたい」ために先物為替市場で円安を作り出し、結果、東証株価が暴騰するほど日本に海外から資金が流入したことによる通貨膨張インフレだったということがわかります。


これは少しイメージしにくい結果だったかと思われます。我々のイメージだと、日本が海外に自動車など日本の製品をバンバン輸出し、その結果、大量の外貨を稼いでこれを日本国内に持ち込むことで日本円の通貨量が爆増→インフレ(激しい物価高)というのがわかりやすく、実際、70〜80年代はそうでした。しかし今回は外国人が日本に投資しまくった=日本に大量の外貨が日本国内に持ち込まれた…ということでした。ガイジンさんが向うからわざわざカネを持ってきてくれたのだから…


らっきー(/・ω・)/


…といいたいくらいですが、大量のカネが主に株式市場を中心に日本国内に流れ込んたために、その分インフレになったというのが真相です。「円安株高によってインフレになった」が正解だったのです。円安が続くのは謎でもなんでもなく「外国人が安値で日本を買い叩きたい」からです。


こうしたテクニカルな操作のため、株式などをやっていない普通の日本人からすると「株価だけが上昇して、我々の生活が豊かになった実感がない」ということになるわけです。そりゃそーです。そもそも外国人がカネを持ち込んだからで、外国人から見て「カネを稼いで我々 (外国人投資家)の生活を豊かにする(配当金を増やす)」にしたいだけだからで、日本人由来のインフレではないために「株価上昇の恩恵を全く感じない」わけです。


激しいインフレはガイジンのせい…ということになります。

ただ恨むべきではないでしょう。売られるよりも遥かにありがたいことだと思いませんか?


まあ、思いませんよね…(爆

だって外資の流入でコンビニのおにぎり一個が数年前の2倍にまでなっちゃったのですから…。とはいえ、この話は排外主義を勢いづかせるための内容ではありません。「我々も株式投資を初めて資産防衛に取り組もう!」という方向です。ワイも新NISA始めましたYo-(←株はインフレ分を繰り込んで伸びる資産)。



そこで今後の推移ですが、正直わかりません。

ただし円ショートの流れが止まっている現在、理屈から言えば「円高株安」という今までの逆の流れになってもおかしくないはずです。他方、今までとは違う動きも見えています。今まで買われなかった日本の長期国債が外国人によって買われ始めたという動きです。


外国人投資家の超長期国債買い越し、2四半期連続で過去最大を更新

https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2025-07-22/SZSDGSGQ1YRT00


これまで日本国債は短期は大量に外国人に買われていました。短期国債を一年未満のモノとすると、その70%は外国勢によるものであり、これはまさに信用取引における円売りなどに使われていたのです(空売りについては下に説明)。しかし長期国債はせいぜい7%くらいで、これは日本の長期国債の金利があまりに低いために「買っても利益にならない」から買われていませんでした。


この長期金利を実質ゼロにするという日銀の超低金利政策は、日本政府の国家破綻を防止するのと同時に民間市場の失速を抑えるために長年採用されてきた方法だったのですが、近年の世界的なインフレの悪影響とこの数年…特にこの半年くらいの急激な外資の流入による高インフレにより円の価値が目減り。このために円の価値低下分を補う目的で市場金利がジリジリと上昇。ついに2026年になって2%の大台に乗りましたが、逆に「それなりに金利が回復した=持っていても利払いゲットできる」という状況になったために「逆に買われるようになってきた」のです。現状はガイジンの資金が株式から債権市場へと流れ始めているということになるかと思われます(←詳細なデータは今後、日銀および財務省から発表されるので、それ待ち)


実はこうした市場金利の上昇によるインカムゲインの増加を見込んでの債権買い圧力はどこの国でも見られることで、適切な長期金利に日本が復位していることの現れであるだけでなく、上昇し正常化しつつある日本国債の長期金利の利得 (つまり安全でリターンを得られる資産としての日本国債)の魅力から円が買われ始める「円レパトリ」が発生する可能性があります。


これは米国などで非常に深刻に受け止められている話で、これまで日本が流動性の罠に陥って海外に円資産をばらまいていた流れが逆流する「円レパトリ」が発生しつつあるのではないか? そして世界中の巨額の円資産が日本に戻ることで世界が資金不足に陥り大規模なデフレ=世界恐慌が発生するのではないか? …という懸念が出てきています。


こうなると日本は円高株安だけでなく、その後、世界恐慌の引き金になる…という結末になりかねません。


とはいえ、今年はまだ始まったばかり。今の所は視界不良でよくわかりません。ただこの半年の間に起こった事は今までの説明でハッキリしたと思います。「円安がインフレの原因ではない」ということです。データは真実が逆だったことを証明しています。


ドル資産回避のターゲットが日本だった。日本に多額の外資が流入し、この結果インフレが発生した。円安はこのときにより安く日本を買うための金融手法の結果であり、日本が衰退しているからではない。その証拠に株価が爆上がりしたではないか?…というメカニズムでした。


円安株高のときには、このメカニズムがあるのではないかと考えてみてください。

かなり簡略化して書きましたが、長くなりまして申し訳ありませんでした。ご一読いただき感謝いたします。この話についてはこれからも延々と機会を見て書きまくるつもりでいますのでお楽しみにね!(←イヤですか?)






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【補足】空売りについて



空売りとは信用取引の一つで、株式や債権などを持っていない「空」の状態なのに市場で売買する事です。わかりやすいので、株式市場の空売りで説明します。今、タカセ工業の株価が10,000円だったとします。ここで「タカセ工業は今後、株価が暴落する」と判断したとします。しかしタカセ工業の株を持っていなかったとします。そこでまずタカセ工業の株を証券会社などから借り、この借りた株を市場で売り払います。売り払ったため、株価10,000-×枚数分だけ儲けが出ました。


しかし今、売り飛ばしたタカセ工業の株は「借りたもの」なので、返さなくてはなりません。その時、予想通りにタカセ工業の株価が暴落し1/10の1,000円まで下がったとします。すると借りた株を買い戻して証券会社に返さねばなりませんが、現在の価格は1,000-円です。


このときに市場で買い戻して証券会社に耳を揃えて返還したとすると、貴方は10,000-円で売り飛ばして1,000-円で買い戻したのだから、その差額分の9,000-円×枚数分だけの利益がでました。この後で借りた株のレンタル料金 (←貸付金利)や手数料を払った残りが貴方の実際の儲けになります。これが空売りです(この逆に「買い」に賭けるのは空買い)。


この空売りは市場を混乱させる「悪徳」とされることが多いのですが、実際には逆です。最も重要な働きは、もし現物でしか株の売買ができないのなら、超大金持ちがあらゆる株を買い占め、市場を支配してしまう危険性が出てきます。空売りは「他人の株 (玉)を借りて」トレードすることでこうした独裁者の支配を粉砕できる=市場の公平性を担保できるという極めて重要な働きがあるのです。とはいえ実際には投機に近い使われ方をしてるのも事実ですが…


空売りは現在の個人トレードでも主力で証券会社の儲けの多くを占めています。信用取引と言われるのは「ある程度、資金力等で信用できるヒトだけ」が参加できることになってるからです。この「玉」を借りるときは(借り物なので)金利を支払わねばなりません。もともとは現物株を現金で買ったヒトの物を借りているからです(ちなみに玉貸ししたくない…という設定も現物買いの時にできる)。

借り賃は大抵は年金利で、インフレ率を加味しても2.5-3.5%くらいで、この歩合を日割り計算で支払います。かなりお高いです。信用取引するヒトにとってはかなりの負担です。よって一攫千金を狙うしかない…という切迫感も出てきますね(爆)。また信用取引だと通例、半年が期限とされ(信用取引の形態は4つほどあるが、主なものは半年切)、何があっても半年後には株を返却しないといけません。たとえ損が出ていても、です。


「買いは家まで、売りは生命まで」…という諺があります。空買いで失敗すると家を売り払うくらいの損害が出るし、空売りだったら自殺するしかない程の大損害を受けるという格言ですが、この理由は空売りの場合、「売られる」を前提に「売り飛ばす前の高い価格と、売り飛ばした後の安い価格との差」で儲けるというトレードでした。


そこでもし逆に株価がバンバン上がっていったらどうでしょ?

10,000で空売りした後、株価が20,000-、30,000-とグイグイ上昇していったら?


この場合、10,000-×枚数を上昇した市場で20,000-、30,000-円で買い戻さねばなりません。当然、毎日日割りで株のレンタル料 (金利払い)が発生しているだけでなく、取引している証券会社などから「アンタを信用して株貸してやったのに、莫大な損失出してるじゃねーか?! ワイも取引で損したわ! 補填しろ!!」という「追証 (おいしょう)」が発生します。損失分をこっちが払わねばならないのです。これを支払わないとマージンコールという強制売却で損失確定+信用を失い口座閉鎖…下手したら永久に、ということになってしまいます。


このため空売りで読み違えると借りた株を数倍のカネで買戻し+金利+手数料+追証などの保証金の負担などの莫大な損失を出すということになります。レバレッジをかけていたなら更に数倍の大損失が出るという算段です。怖いですね…。ツイッターなどで「信用取引で数千万円の損失出した…(涙」というヒトの中には空売り失敗のヒトも結構います。

ちな、ワイとしては▲3%を越えたら即損切りし、損失額をできるだけ抑えるべきと考えています。塩漬けしていても戻ることは少なく、その間の手数料やら追証やらの莫大な損失を考えると「未練を残さずサックリ手を切る」勇気が必要と思います。


最悪なのは信用二階建てと言われる奴で、多額の損失を出し追証も払えなくなってしまったため、いま借りている株などを担保として差し出すということですが、上がれば損失は膨らむし下がり始めると今度は担保金が足りなくなるなどの問題が出てきて損失拡大がとまらなくなることもよくあります。いわゆる「ケツ入れ」で断末魔ですね。


あと逆日歩というのもあり、信用取引注文が殺到して証券会社に手持ちの株がなくなると、他の証券会社などから足りない分を借りてくる…という「又借り」状態のことを言います。この場合、面白いのは我々の取引でも「運用している我々が証券会社に日々、貸している」形になるので証券会社が利払いを入れているという形になることです。最近は取引量が多く結構、頻繁に起こるみたいですね。当然、後でこの逆日歩分の負担金が発生します。投資家がその分、経費がかかるということです。


ちなみに2025年末に楽天証券で株主優待プレミアムポイントを狙ったクロス取引でこの逆日歩が発生し、投資家が巨額の損失を出したことがあります。優待目的で個人投資家が大量に買い注文を出したために逆日歩が発生。しかも年末年始の長い休みの間、この逆日歩状態が連日続いたために結果として手数料が莫大に請求されて個人投資家を中心に大損を出した…という顛末のようです。


まあ、空売り空買いは命がけですよね。何処に落とし穴があるかわからないですからねぇ…(名言

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