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ハーレム帝国ハレムンティア 〜 闇堕ちチーレム転生者が世界征服しましたが、神チーレム持ち異世界 番長がみんなの心を奪い返します 〜  作者: 藤巳 ミタマ
終章

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第七十四話 アカシックレコードに喜びを記して

 不動一郎はかつて英雄に憧れていた。

 不遇を極めた一生を終え、ファンタジーのような異世界に転生してフェドロとして生まれたが、弱さに負けて歯車が狂い、憧れとは真逆の暗君として世界征服をしてしまう。


 しかし今、己のやるべき事とやりたい事が一致し、覚悟を決めた時、フェドロは『魔王』という名を冠しながらも、憧れだった英雄の剣を手に入れたのだった。



「──加減は無用だジョージ!

 さあ、全力でかかってこい!!」


 黄金の重装鎧に身を包みながらも、その声は高らかで清々しいものだった。

 そして、その声に応えるように、ジョージも本気のフェロモンを解放する。


「……ユグドラフェロモン・ブルームモード!!」


 世界樹の力を内包するフェロモンがジョージのうなじから解放されると、次の瞬間新緑と柔らかな桜色が彩られた長ランに変化。ジョージが羽織るとフェロモンパワーが爆増し、覚醒フェドロンを押し退けた。


 拮抗する2人のフェロモン。


 これは英雄2人の戦いなのかもしれない。


「真・電光石火!」


「ユグドラシューティングスター!」


 ──キィィィイイイイン!!!


 ぶつかり合う(けん)(けん)。刹那と刹那を縫い、風を翔け、地を弾き、光が煌めきと闇の沈みの間を飛び越えて、フェドロとジョージは無数を超える衝突を繰り返していく。


「うぉおおおお!

 ──ユグドラフェロモン・メテオシャワーブラスト!!!」


 超高出力のフェロモンを無数の流星に変えて放出し、フェドロ目掛けて雨のように降り注いだ。


「……ぬぅ!?」


 剣を巧みに使い流星を切り裂いていくが、ただの剣撃では捌ききれず。一瞬押されたかに見えたが、フェドロはまるでこの時を待っていたとばかりに新技を閃いた。


「──閃いた!

 いくぞ、千変万化!!!」


 一振り千の斬撃を飛ばす連続居合斬りを一瞬で放った。



 ──ザザザザザザザザザザザザザザザンッッ!!!!


 その斬撃全てが別々の軌道を描き、確実にメテオシャワーを切り刻んでしまう。


「なかなかだな!

 しかし!」


 メテオシャワーブラストはここで終わらない。

 切られた後もすぐに消えず、一斉に大爆発を起こした。


「……まずい!

 ──いや、いける!」


 またもや新技を閃き、フェドロは迷いなく剣を振る。


「明鏡止水!!」


 剣より放たれた波動がフェドロを守り、大爆発の中心にいながらまるで波ひとつ無い水面の様に静かに佇む。


「やるじゃねえか!

 だが、これならどうだ!

 ユグドラフェロモン・サンシャイン!!」


 フェロモンを恒星(太陽)に変えると、フェドロの明鏡止水を蒸発させてしまう。そして、返すフェロモン()で次の技に移る。


「ユグドラフェロモン・エンシェントロアー!!」


 弓を撃つように手を引くと、フェロモンの奔流(ほんりゅう)が凄まじい勢いでフェドロに直撃した。


「ぐぁあああ!!?」


 フェドロがダメージを受けて吹き飛び、その隙をついて至近距離まで詰める。


「続けていくぜ!!

 俺の本気、直撃だ!!

 ──セイクリッド・ユグドラフェロモン・ビッグバンフィスト!!!」


 聖なるフェロモンパワーを込めた拳を叩きつけると、瞬時に小宇宙を発生させつつ破壊して、小規模のビッグバンを起こした。


「──ぐっふうぁああああああああ!!!!!?!?」



 超巨大クレーターを作りながら、周囲一帯を消滅させる。そして、フェドロの黄金フェドロンアーマーも破壊した。だが──



「……まじかよ」



 ジョージは戦慄する。

 正真正銘、ジョージは本気の一撃を直撃させたのに、アーマーも破壊したのに、フェドロは()()()()()のだ!!



「…………我は、まだ倒れたくない!

 倒れるわけにはいかない。

 我が見た主人公は、ピンチの時こそ挫けずに立ち上がるんだ。

 ……確かに我は魔王だが、一世一代の大勝負なのだ!」


 フェドロの闘志が言葉を紡ぐほどに増していく。


「まさか……フェドロ、お前!」


 ジョージが察する。


「そうだ!

 我はまだ、進化する!!」


 魔王剣フェドロが太陽すら霞むほど激しく輝いた。


「──国士無双(こくしむそう)!!」


 魔王剣の力と一体化して、フェドロがジョージを圧倒する力を手に入れる。


「うぉおお!!」


「はぁああ!!!!」


 再び拳と剣をぶつかり合い、激しい攻防が繰り返された。だが、先ほどよりも鋭く、力強い。

 衝撃波が飛び交い、地面が揺れ、空気が割れる。

 しかし、その激しさゆえに力の差が顕著に現れた。


「くっ、強い……!!?」


 ユグドラフェロモン・ブルームモードの状態ですら、ジョージはどんどん追い込まれていく。そして、次の瞬間──



「……パパ!!」


 応援していたメリーが叫ぶ。



「ぐわあああああ!!!!」


 フェドロの攻撃を受け、ジョージが大きく吹き飛ばされて地面に叩きつけられてしまう。

 絶体絶命。まさかのジョージの敗北。世界の終わり……一見、そう思われたが──


「……ジョージよ、この程度ではないのだろ?

 我をここまで追い詰めた貴様は、貴様という漢は……」


「……確かに俺らしくないな。

 でも、もう大丈夫だ」


 そう、ジョージも……。


「待たせたな!

 俺も高みへ昇る!!!」


 ──覚醒する!!!


「いくぜええええええ!!!!」


 ジョージの咆哮が響き渡る。

 魔界に、人間界に、神界に!

 世界に、動植物に、人々に!

 メリーとウィジーとジェスと、ファミリーと、ゲオルギウスの住民と、ハレムンティア帝国民と、世界中の人たちと、リーズン様と、神界に住む神様たちと……そして、内に秘めたるハレムンティア神の魂に!!!!


「「「「「ジョージ!!!」」」」」


「うぅぉぉおおおおおおお!!!

 みなぎってくるぜぇええええ!!!!!!」



「「「「「いけぇええええ!!!!!」」」」」


 あらゆる世界からジョージのソウルに魅せられ、膨大なエネルギーが続々と集まってきた。ユグドラフェロモンはみんなの呼び声に応えて進化を重ねていく。



「さすがだ、ジョージ・ハレムンティア……やはり、神を超えてきたか!

 それでこそ、我の野望を打ち砕く、世界の希望だ……!」


 ジョージの成長に戦慄して額に汗を流す。しかし、フェドロは恐れと同時に高揚していた。



「ジョージ、わたくしの力も受け取ってくださいませ!」


「パパ、ぼくのも!」


「来たぜ来たぜぇええ!!」


 エネルギーがグィンっと上昇し、その輝きは世界を超えて光を届ける。

 かつてのハレムンティア神どころか、他の神すら超えるフェロモンパワー。しかし、フェドロを納得させるにはもう一息足りない。

 そこでジョージは思い出す!


「……メリー!!

 いまこそ、最高のお手伝いをしてほしい!!!!」


 するとメリーは目を輝かせ、やる気満々で言う。


「つぎのおやすみ、メリーのスコーン、ジャムもクリームもどっちもつけるけど、いい!!?」


「もちろんだ!

 ついでに、紅茶のお砂糖もいつもよりたくさん入れていいぞ!!」


「やっったぁああ!!

 よ〜し!

 じゃあいくね!

 パパー、がんばれぇええええ!!!!」



 メリーが応援したその時。



 ──スン……。




 静寂が訪れた。



 ジョージから(ほとばし)っていたフェロモンオーラが、目視できなくなってしまう。




 フェドロも肌に感じていた痺れる様な感覚が消えたのを確信する。




 失敗…………?







 ──()!!!!!




「──ぅぅぅうううううううおおおおおおおおおおおおああああああ!!!!!!!!!!」



 ジョージが雄叫びを上げた、その瞬間!!



 ──バッチバチィィイイイイインン!!!!!!



 全世界中が痺れ渡ったのだ。

 そう、ジョージのオーラは消えたのではない!

 そのあまりの大きさに、魔界も人間界も神界も、そして……他の世界も、全てをジョージ()色に染め上げていたのだ。



「きれい……」


 誰が言ったか、ジョージの放つ輝きに見惚れて思わず呟いてしまう。しかし、その思いはこれを見ていた()()全ての総意だった。

 もちろん、これを見ているのはジョージ色に染められた全てのみんなだ。



「……ジョージ、貴様……カリスマか!」


「──そう。

 ユグドラフェロモン・カリスマモード!

 魅了するのはもちろん、全世界。

 ひとり残らず俺色に染めてやる!

 そう、フェドロ……お前もな!!!」


 ジョージがビシッと指を立てると、魔界に花々が咲き誇る。


「くっ、凄まじい!

 だが、これでこそ勇者だ!!

 ジョージ、その力で我を乗り越えてみよ!!

 ……いくぞ!!!」


「おう!!!!」


「──疾風迅雷!!」


 フェドロが凄まじいスピードで駆け抜け、その空気摩擦で周囲に大雷を巻き起こしながら斬撃を放つ。しかし!


「カリスマパンチ!!」


 ジョージの拳が前に撃たれると、疾風迅雷の数億倍のスピードでフェロモンパワーがフェドロをぶっ飛ばした。



「ごふっ!!?」


 フェドロが吹き飛びながらも驚異的回復力と復帰力で体勢を立て直すが、その瞬間に目を周囲に向けると驚くべき情景が広がっていた。


 ──カリスマパンチの聖なる波動に世界が歌っていたのだ。


「カリスマバズーカ!!!」


 その技に人々が歓声を上げた。


「カリスマキック!!!」


 その飛び蹴りには神々も思わず胸を躍らせる。


 ──ユグドラフェロモン カリスマモード。


 それは全ての存在、生物、無機物、概念、果ては世界や神々すらも無視できず注視してしまう。故に回避不可能。

 そして、ジョージに惹きつけられ勝利を期待してしまうので、無限のエネルギーがジョージに集まる。故に常に最強。



「最高……いや、それ以上だ……!!

 ジョージ、貴様は我の望んだ以上に素晴らしい!!」


 満身創痍(まんしんそうい)だった。回復力なんて追いつくわけがない。だが、フェドロは最後に全部の力をぶつけて物語を締めくくるために、最後に立ち上がった。



「……フェドロ!!」


「……ジョージ!!」



 2人は身構えた。

 そこにはもう、因縁や怒りはもう存在しない。


「……この一撃に全てを賭ける!!

 これが我の集大成!!

 うぉおおおおおお!!!!

 ──勇往邁進(ゆうおうまいしん)!!!!!!!!!」



「……これこそ、俺のハーレムの()()!!

 人だけではなく、全てと繋がり全てを守る、そして奏でる笑顔の大合奏!!!

 いくぞ、みんなぁああ!!!!!」

「「「「「「「「「──ユグドラフェロモン・シャイニングカリスマ・オブ・ハレムンティア!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」



























「フェドロ……お前の最後のフェロモン(一撃)、最高だったぜ────」




 

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