表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】暗がりの向こう側 ~怪物が蔓延っていた世界で、生き残るために戦います~  作者: よぎそーと
4章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/109

95 連なるものも免れることはなく

 巨大ムカデの女王が消える。

 同時に、山のごとく巨大な巣も消滅する。

 それを作り出していた巨大な人面花も。



 それ自体が怪物である巣も苦痛を免れなかった。

 それこそ山をなす程に巨大化した巨大人面花。

 それも逃げ場を失い苦痛に悶え続けるしかない。



 出来れば、根や蔦をのばして結界の外に身体の一部を逃したい。

 そこから再び根をはり、茎を伸ばし、蔦を編んで巨大な植物として再生したい。



 花粉を人面虫に託して外に逃げてもらい、種としてどこかで再生したい。

 今ここで死に絶えるとしても、命をどこかにつなぎたい。

 生物として抱く本能が巣を作る人面花に浮かんでくる。



 もちろん、それが出来るわけもない。

 カズヤのはった結界は巣全体を覆ってる。

 加えて、巨大な巣の周囲も結界が囲んでる。

 根に枝葉をのばそうとも、それらによって遮られる。

 巣を担う人面花にも逃げ場がなかった。



 ただ、潰えるのみ。

 それが怪物に残された唯一の道だった。



 その苦痛の中で考える。

 どうしてこうなったのだと。

 なぜ我々は滅びねばならないのだと。



 答えは簡単である。

 怪物が他の全てを害してきたからだ。

 人類だけではなく、それ以外の多くを踏みにじってきたからだ。

 生かしておいたら他のあらゆるものが消されていく。

 せいぜい、怪物の気に入ったものだけが存在を許される。



 だから殺されるのだ。

 かつて踏みにじったカズヤによって。

 あと少しで殺される事になっていたカズヤによって。



 そして、消されていた者達によって。

 怪物の消滅で復活した者達が許すわけがない。

 生かしておいても他を損なうだけになる。

 そんなもの、どうして生かしておけよう。



 当たり前の怒りが怪物に向けられる。

 殺され消滅していくのはその結果でしかない。

 なんの事は無い、怪物は自らの所業によって滅びるのだ。



 それを眺めるカズヤは、死滅していく怪物を見て笑みを浮かべる。

 とてつもなく愉快な気分だった。

 それらが消えれば、多くのものが救われる。

 様々なものが復元される。

 怪物が消滅する事で、あるべき姿を取り戻せる。



 そうして復活した世界は、以前よりも良くなっている。

 だからカズヤは喜ぶ事が出来る。

 怪物が死に絶える事を。



「ざまあみろ」

 ただそれだけが死んでいく怪物にむける言葉だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。




活動支援はこちら↓

あらためて支援サイトであるファンティアの事でも
https://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/501269240.html
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ