77 怪物だらけの世界
急ぎ作って結界。
いくつも重ねがけして、強度を増していく。
そうする事で自分の居場所を確保する事が出来た。
迫る怪物達も攻めあぐねている。
とりあえず命をつなぐ事は出来た。
同時に八方塞がりにもなる。
聖域を作った事で怪物はカズヤに接近できない。
だが、周りを囲まれてるのでカズヤも外に出られない。
進むことも退く事も出来なくなった。
ただ、何もしないでいるわけにもいかない。
まずは情報収集として、気を周囲に巡らせていく。
意識が拡大し、周囲の状況を把握していく。
レーダーのように周囲の様子を探り、どこに何があるかを調べていく。
結果は絶望的だった。
周りは巨大な怪物の巣だらけ。
それらが幾重にも重なっている。
おかげで、巣を一つ破壊した程度では本来の世界に復元されない。
元の世界でも、巣がいくつも並んでる場所はこうなっていた。
影響を及ぼす範囲が重なりあってるので、一つ破壊した程度では元に戻らないのだ。
この世界は、それがより強烈なものになっている。
「最悪だ」
状況が酷すぎた。
周りにある巣をまとめていくつも破壊しない限り、状況が改善する事はない。
気をはりめぐらせて探知した事でそれが分かった。
だが、やっていかねば何も変わらない。
やらねばならない作業の大きさにうんざりする。
それでも、やるべき事に手を付けていく。
ここで諦めたら死ぬしかない。
生き残る為にも、やることをやるしかない。
その第一歩として、結界をはっていく。
手近な巣の方に広げるように。
怪物が侵入できない、したとしてもいずれ死ぬ。
そんな場所をつなげて道を作っていく。
近くにある巣に向かうために。
そこにある巣を破壊するために。
幸い、最初に入った巣が破壊された。
大量の経験値がカズヤに入ってくる。
それによって大幅にレベルが上がった。
経験値も大量に確保し、結界を作るのに困る事は無い。
結界が増えて聖域が拡大していく。
範囲内にいた人面花と人面虫が苦しみだす。
悲鳴を上げて枯れていく。
苦悶を浮かべてしなびていく。
やがて塵になって消えていく。
怪物のいない綺麗な場所が出来あがる。
そこを進みながら、カズヤは次の巣の中に入っていった。
「また一週間くらいかかるのか」
ここに来て最初の巣を攻略するのにそれくらいかかった。
次も似たようなものだろうと予想する。
それをこれから何回も何十回もこなさねばならない。
想像するだけでもストレスになっていった。




