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【完結】暗がりの向こう側 ~怪物が蔓延っていた世界で、生き残るために戦います~  作者: よぎそーと
4章

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76 出口のその先

 あちこちから怪物の悲鳴が響き渡っている。

 巣の破壊によって自分達も危うくなると思ってるのだろう。

 ここが怪物の不思議なところだ。



 カズヤのような人間は巣が破壊されても死んだり消える事は無い。

 それは巣の崩壊に巻き込まれたので分かった。

 更に巨大な巣の中に放り込まれたが、カズヤは生きていた。

 それに、巣が消滅しておこる日常の変化。

 これに巻き込まれる事もない。

 怪物の影響を受けてたり、本来いるべきでない者はともかく。



 だが、怪物は違う。

 巣の崩壊に巻き込まれれば消える。

 脱出すれば生きながらえるようだが、巣の崩壊に巻き込まれれば消滅する。

 ここが人間と違う。

 なぜなのかは分からない。

 だが、怪物はそういうものなのだろう。

 だから必死になって崩壊する巣から逃げ出そうとしている。



 その後ろを追っていけば良い。

 出口にたどり着く。

 カズヤはそう考えて怪物の逃げる方向へ進んでいく。



 来るときは崩壊に巻き込まれた。

 入り口から入ってきたわけではない。

 なので、脱出しようにも、どこに向かえばいいのか分からない。

 そこはカズヤもどうしようと思っていた。

 しかし、それでも楽観的に考えていた。



 既に述べたように、怪物の逃げる方向に進めば良い。

 自然に出口へと向かうことが出来る。



 それに、滝口のように帰ってきた者もいる。

 その状態はともかく、元の世界にあらわれた。

 という事は、どこかに通路があるはずだ。

 それを探せば良いだけだ。



 どこにあるかまでは分からなかったが。

 それも怪物が教えてくれる。

 動き回る事が出来る人面虫が逃げる方向に通路がある。

 そこにたどり着けばいい。



 気を張り巡らして、怪物の動きを追跡する。

 どの通路を通り、どの曲がり角を曲がったのか。

 交差点ではどの方向に移動したのか。

 それらを確かめながら進んでいく。



 それだ分かったのだが、基本的には上に向かっていく。

 坂を上っていく。

 ここは元の世界の巣と同じだった。

 巣の中枢に行くときは下り道を選ぶ。

 脱出する時は登り道を進む。

 それは巨大なこの巣も同じだった。



 ただ、巨大な巣である。

 脱出までどれだけ時間がかかるか分からない。

 能力が高いので移動速度は上がってるのだが。

 中枢に向かう時と違い、怪物が行く手を阻む事もない。

 たいていの怪物は逃げるのに必死だからだ。

 たまに攻撃してくるものもいるが。



 また、通路を塞ぐほど大量にいる事もある。

 渋滞になってる通路を掃除するために、皆殺しにする事もある。

 だが、それでも中枢に向かう時よりは速く進める。

 それでも敵を倒すのは手間がかかる。

 倒してる分だけ進むのが遅くなる。

「邪魔だな」

 愚痴もこぼれるというもの。



 それでも崩壊の速度より速く移動は出来ている。

 怪物の逃げ道も把握してるので、迷う事は無い。

 進んでるうちに、出口を探知出来た。

 まだ気を使って見つけただけで、目の前にまで来てるわけではない。

 それでも先が見えてきた。



 走り続けること二日。

 意外と早く外に出る事が出来た。

 奥に向かう時ほどの抵抗はないのが大きい。



 頭の中に浮かび上がる出口までの道。

 それを駆け抜ける。

 途中、怪物が各所から押し寄せていたが、邪魔なので吹き飛ばす。

 強引に開いた道を走り抜け、外に出た。



 出た瞬間に入り口に強烈な結界を作る。

 触れれば即死するくらい強力なものを。

 範囲を限定し、効果時間も短く、その代わりに威力を上げておいた。

 奥からやってきた怪物は、結界に阻まれて消滅していく。

 光の粒に変換され、カズヤの経験値になっていった。



 だが、それだけで終われない。

 続いてカズヤはより大きな結界を作っていく。

 レベルをいくつも消費し、幾重にも作っていく。

 重なり合った結界が強力な聖域となり、周囲を制圧していく。

 そうしなければならなかった。



 出口から出た先。

 そこは巨大な巣に囲まれた世界だった。

 数え切れないほどの強力な怪物が、巣から顔をのぞかせている。

「こいつは……」

 笑うしかなかった。

 あまりに絶望的な状況に。


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